親の心子知らずとはよく言ったもの。
反抗期の少年が母の愛を知った日の漫画に、親の優しさを感じずにはいられません。作者は漫画家のチャロス(@Cha_ros)さん。

妹ができてから、拓海くんは我慢を強いられることが増えました。「お兄ちゃんなんだから我慢しなさい!」と叱られ、そんなに気に入らないならどうして僕を産んだのかと悔しさに涙を滲ませます。思春期になると、その悔しさは怒りに変わりました。


息子がお腹が空いて帰宅しても「家事が忙しくて」と食事の用意をしていない。しかも手伝えなんて言ってくる。俺だって忙しいんだよ! ……すがすがしいまでの反抗期です。
「我慢しなきゃいけないならコンビニで買うからもういい!!」と、母親を怒鳴りつけて、家を飛び出す拓海くん。こんな子どもに育ったのは全部母親のせい。「俺を産んだことを後悔しやがれ」。


大学へは行かず、就職する道を選んだ拓海くんですが、まだまだ母親への態度は反抗的。一人暮らしする部屋を探しにやってきた不動産屋で、他人事とでも思っているのか、大事な説明を母親に聞かせて自分はトイレに立ってしまいます。


トイレから帰ってきた彼が見たのは、部屋のセキュリティ、周りの環境、交番が近いかなど、過保護なほどに担当者に尋ねる母親の背中でした。
「あの子は私が最初に産んだ子なんです。私の命より大切なんです」母親の言葉が、背中が、心の奥に閉じ込めた楽しい記憶を呼び起こします。たくさんのありがとうとごめんなさいが涙とともにあふれる拓海くん。
自分は愛されていないのではないかと不安をこじらせ、ひどい言葉を母親にぶつけ続けてきた息子。それでも母親は彼女自身の命よりも大切な息子だと言い切ります。初めて母親の本心に触れた拓海くんでしたが、急に感謝を伝えることはできず、「もう少し子どものままでいさせてください」と願います。それでも、いずれ気持ちを言葉にできたらいいですね。
画像提供:チャロス(@Cha_ros)さん