男女2人同じ布団の中で何も起こらないって本当ですか? 「宇崎ちゃんは遊びたい!」最終話、これからもずっと一緒に遊ぼう(1/2 ページ)
大事件が起きても、あいまいな距離感はいつまでも続きます。
ウザくて、かわいくて、SUGOI DEKAI! 「宇崎ちゃんは遊びたい!」(原作/アニメ)は、マイペースで一人の時間が好きな桜井真一(さくらい・しんいち)と、彼にまとわりついてくるキュートだけどちょっとウザめの後輩宇崎花(うざき・はな)の、ニヤニヤな距離感を楽しめるキャンパスコメディーです。
ついに最終回。いつも通りの変わらない日々かと思いきや、一気に急接近するイベントが。果たして2人は何を考え、どう距離感を保つのか。今日もラブコメで飯がうまい。
宇崎ちゃんの「ッス」の由来
アルバイトのこともあって(または喫茶店の娘・亜実がウォッチャーなこともあって)、宇崎ちゃんと亜実さんは頻繁に顔を合わせていますが、一対一のさしで話したことは今までほぼありませんでした。今回はたまたまマスターのぎっくり腰で、珍しく喫茶店に2人きり。女同士、腹をわった話し合いをすることになります。
ここで話題にあがったのが、2人の高校時代の話。高校の水泳部で一緒だったのを知っていた亜実は宇崎ちゃんに、「どんな感じだったの?」と訪ねます。仲が良かったのか、みたいな具体的な質問じゃなくて、ぼんやりした問なのがうまいですね。
もともとは運動にも水泳にも興味がなかった宇崎ちゃん。無理やり友人に引っ張られて、水泳部のマネジャーになりました。ならされました。ガチ水泳部の中で慄く彼女の目の前に現れたのが、高校時代の水泳部エースの一人、桜井。目つきが悪くて顔が怖い。
すっかりおびえてしまう宇崎ちゃん。しかしご存じの通り、桜井は一切恐ろしげのない、優しくてマイペースで真面目な人間。顔の作りが怖いだけ。彼女の誤解はすぐに解けていきます。それどころか彼は意外にも世話焼きで面倒見がいい。アニメでは以前の回で、全く泳げない宇崎ちゃんを助けてあげるシーンも描かれていました。
一生懸命頑張り、裏表なく誠実な姿は彼女が信用していくに足るものでした。加えて一緒に花火を見る思い出までありましたもの(8話参照)、気にもなるなっていう方が無理というもの。以降桜井のことを気に掛け始める宇崎ちゃんですが、本人は「かまってあげている」姿勢は崩していません。
ただここで、亜実がクリティカルな発見をします。
桜井の前でだけ「ッス」と言う宇崎ちゃん。これを見破っていた亜実。今まで一切説明されていなかったところがモロバレになります。宇崎ちゃんは完全無意識だった、というのも高ポイント。亜実に対しては「〜〜ですね」「〜〜します」のような砕けない会話になっています。
これは幾つか理由が考えられます。「ッス」を共有することで先輩との近さを図っていたんだろうか。あるいは大人のマネをする子供のように、桜井と同じ話し方をしているうちに同じ目線に立とうとしたらマネになってしまったのか。もしくは関西人と話していると関西弁が移るのと近いのか。何にせよ相当意識しているからそこ起こる現象です。
別にそれでも問題ないと亜実は思っていますが、さすがにこれは宇崎ちゃんが想像すらしていなかった穴だったので、今まででもトップクラスで大慌て。すぐさま会話に「ッス」を無理やり付けつつ逃げ帰るレベル。「桜井先輩がぼっちでかわいそうだから遊んであげている」というマウント状態が、この一言で完全にひっくり返り、「桜井のことが気になって仕方ない女の子がマネしながらついてまわっている」という状況に。特大の地雷でしたが、これを踏んで理解したからこそ、以降桜井への意識はまた進展していきます。
本音を知りたい宇崎ちゃん
今まで学校やらバイトやら海やら鳥取やら、あらゆる場面で一緒に過ごしてきた宇崎ちゃんと桜井。しかしふと宇崎ちゃんの頭に疑問が浮かびます。酔ったらどうなるのか。宇崎ちゃんの方は酔ったとき、ものすごいことになったのは7話で実証済み。超絶甘えん坊になりました。このわがままっ子こそが、宇崎ちゃんの本性、とも言えます。
一方で理性で動いている桜井、普段から本音が分かりません。知らないところを見てみたい。そこにしかない本音を見てみたい。話によると「酔うと駄目になる」「メンタル防御ゼロ状態」とのこと。酔った状態は桜井の本音を知る、最高の機会のようです。
ここでの宇崎ちゃんは、単純に「自分だけ失態を見られてるの悔しい」という思いと「シンプルに興味がある」からゆえの発言だったようです。しかし次第に「普段言えないことを言ってほしい」という本音聞き出しモードにスイッチオン。得意な料理に腕をふるい、本人の家飲みで帰る気遣いをさせず、お酒の量から意識をそむけるよう映画などをスタンバイ。結果、とても酔いました。作戦成功です!
ここで早速宇崎ちゃんが試したのが、言えないことを言ってほしいという直球な質問。
不意を打って返してきた、桜井の「好き…」という最強の爆弾発言。宇崎ちゃんも大混乱でした。
もっともオチとして「宇崎ちゃんの料理が好き」という意味だったようですが、そうだとしてもかなりハートに刺さる発言な気がします。そのままプロポーズに行きかねない。本音を聞き出そうとして、とんでもない魚が釣れてしまった宇崎ちゃんは思考が完全に停止してしまいますが、酔った相手に本音を聞くとはそういうこと。今までの、思考を介した会話ではない初めて知る部分に、宇崎ちゃんが触れた瞬間でした。
とは言ってもこの桜井の発言「酔ったから出た本音」というほどでも無い気がします。確かに普段言葉のブレーキを慎重に踏む彼ですが、それでも天然力が発動して割と爆弾発言多めです。以前のケンカしたときの「いつもの宇崎の方がいいです」発言など、ウソ偽りのない本音だったと思います。ほとんど「いつもの宇崎が好きです」という告白状態。
彼はほとんどウソをつかない実直の権化みたいな性格の青年。今回酔ったことで少しだけブレーキが緩んだものの、「(料理が)好き」、というのはシラフでも言っちゃいそうな気がします。
同衾だよ宇崎ちゃん
どちらかというと問題なのは「判断力が鈍る」という点でしょう。酔ってグダグダ化した桜井を宇崎ちゃん、榊(正確には木へんに神)の差し金で、同じ布団で寝る羽目に。いくら健全生活真っ只中な男女でもこれがいかにまずいことかくらいはよく分かる。宇崎ママには絶対言えぬ。
まあ実際なんにもしてないわけですが、記憶がないってのは恐ろしいもので。そもそもお互い、11話までかけて恋愛関係の感覚を周囲から煽られ、意識はし始めてきたものの、この決定打が出てしまうと「曖昧な今の関係でいられない」ことなどが頭をよぎります。「責任」についても考えてしまうでしょう。だから「不安」で仕方がない。そのまま2人で一緒に部屋で過ごすのも落ち着かない。
まあ実際のところは何もなかったのでそのまま終了。ただこの回をへたことで、ただの先輩後輩ではない、恋愛的対象であることががっちり明確化されました。それでもなお桜井は拒絶するかもしれませんが、意識してしまっている、というのは揺るぎない事実。
この後「思い出せないなら話はここまで」と話が終わった後、遊びに行くと再び言い出す宇崎ちゃんと、遊びに来ることをそこまで拒絶しない桜井のしれっとした展開は面白い。相手のことを意識しちゃって照れくさかったり気まずいけれども、一緒に「遊ぶ」ことはそれはそれとして別口で楽しんでいます。
この「遊びたい」と「相手に対しての好意」が完全一致していないのが、2人の関係の魅力的な部分でもあります。
桜井「別に夏休みでなくてもいつでも遊べるだろ。ずっと一緒なんだから」
宇崎「ーーーーーッ!」
天然桜井は言葉のあやも多いです。「ずっと一緒」とは、卒業まで時間があって離れ離れになるわけじゃない、ということ。ただ「遊びたい」という宇崎ちゃんに対しての「ずっと一緒」は、あながち一緒にいるのが嫌ではない、という好意の証なのも間違いなく、宇崎ちゃんが照れてしまうのも道理です。ここを照れ隠しなのか宇崎ちゃんがウザ絡みで返すのもいつも通り。
「宇崎ちゃんは遊びたい!」は、あくまでも「遊びたい」作品で、「付き合いたい」話ではありません。友達関係であろうと、恋人関係になろうと、多分遊んでいるときは2人とも本気で、遊ぶことに夢中になるでしょう。かなりのゲーマーのようですし、出掛けるときも全てを楽しみ尽くす勢いではっちゃける性格です。
お互い気を使わず、一緒に遊べる仲間であることが、本当に心地よいからこそ、距離がとても近い。第三者から見るとそれが「どう見てもつきあっている」ように感じられますが、2人はそこに恋愛感情は持ち込んでいない。この一人称視点・三人称視点の切り替わりで2人の関係が違って見えるのがユニークなところです。
とはいえ、今回の同衾の話のように恋愛関係としての意識もだいぶ沸いてきました。人によっては「気を許しあって、相手を恋愛対象として見ているなら、それはもう恋人だ」と感じるかもしれない。でも2人はそう思っていません。相手に近づくためのイチャイチャと、自分たちが楽しむための遊びは別。
宇崎ちゃんは、まだまだ遊びたいのです。桜井はそれを受け入れてまんざらでもないのです。2人の距離感覚が見事なまでに一致しているからこそ、近づかず離れず完璧な二人三脚ができている。遊んでいないときは、恋愛的意識の方が首をもたげます。海での桜井抱きつき事件や、猫カフェに行くのを知らなかったときの宇崎ちゃんの勘違い事件など。
原作もまだまだ続いており、第三者視点だと「絶対付き合ってるでしょ」なシーンはどんどん増えていきます。でも、遊んでいます。多分ずっと遊んでいるはずです。
遊んでいるときの2人が何を考えているかの真意は、掘らなくていいのかもしれません。視聴者は亜実や榊やマスターやKUSO CATになって、2人を遠くから見守り続けられるから、この作品は安心してニヤニヤできる、楽しい作品になっています。
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