何を言ってるか分からねえと思うが、サバ缶に入っているサバ缶のレビュー同人誌『鯖缶批評』がおいしそう

※缶詰にしか見えませんが、中身は本です。

» 2020年11月16日 11時30分 公開
[ねとらぼ]

 同人誌制作者さんに作品へのこだわり、思い入れなどを伺う読者応募企画「装丁にこだわりまくった同人誌、教えてください」。今回は「サバ缶の中に入ってる、サバ缶のレビュー本」のお話を伺いました。言葉で聞くと意味が分からないと思いますが、画像で見れば一目瞭然。

注:同人誌です
注:切り口に注意が必要なのは、中身が本のときでも一緒です
中身の本はこんな感じ

『鯖缶批評』

  • サークル名:東相模原研(刊行当時は「東SOKEN」名義)/Twitter:@higashisagamiha) 
  • 制作者名:みっぱら(ティザーサイト:東SOKEN
  • 最初期はカフェオレレビュー本、牛乳レビュー本など飲食評論本を作っていました。代表作は『白い粉これくしょん』、紙ウエスの見本帳『WIPE OUT』、『石灰石レビュー』など。現在は旅行サークルとして全国にある空港をしらみつぶしに訪れています。下地島空港はいいぞ。

丸いサバ缶の中に、丸いサバ缶のレビュー本が入っていて、丸いサバ缶の写真が載っている『鯖缶批評』

―― 2016年に制作された『鯖缶批評』、「サバ缶を紹介する本をサバ缶に入れる」というアイデアはどのように生まれたのでしょうか?

 発端は『鯖管が選ぶサバ缶の本』というコピー誌を作ったこと。当時の職業がサーバーの管理者だったので、サバ缶のレビュー本を作りました。表紙を作るために、ラックマウントサーバのベゼルだけヤフオクで買ってきたのを思い出します。

『鯖管が選ぶサバ缶の本』の表紙は、缶詰のラベルに書名が収まるデザイン。続く『鯖缶批評』では本自体が缶の中に収まることに

 その本で取り上げたサバ缶は16種類。次には、もっと多くレビューした本を作る予定になっていて、私はサバ缶を見ながらこう思ったんです。

 「サバ缶の本を、サバ缶に入れることはできないか」。

―― そうでした。ひらめきって、そういうものでしたね。

ちなみに、開封したサバ缶の写真は真上から撮影。丸いサバ缶の写真が、丸い本にすっぽり収まるような載せ方

 本があまりにも小さいと読みにくくなってしまうので、缶はツナ2号缶(内径83.4ミリ/高さ45.5ミリ)に。本はそこに収まる丸い形状で、厚さは2センチあります。

 ちなみに本の形は正円ではなく、正確にはホタテ型になっています。

―― まん丸ではなくて、普通の本で言うところの背表紙部分(各ページがつながっている部分)だけ真っすぐになっていますよね。

正確にはホタテ型で、本の背中だけ真っすぐ

 これは正円の一部をカットした結果ではなく、最初からそのような形で作ってもらっています。印刷会社さんいわく「正円から作る方法だとブッシュ抜き加工(分厚い紙などを金型でまとめて抜く方法)をした際、背にバリ(突起)が出てしまう」とのことでした。

 それを詰めた“本の缶詰”が完成した後、手間が掛かったのは缶側面のラベル貼り。イベントで持っていく分の缶のシールを、前日の夜に手作業で貼っていきました。

 また、後日談となりますが、レビュー当時はサバ缶を食べまくっていたので、それから数年間、サバが苦手になりました。現在もちょっと苦手です。

―― 『鯖缶批評』をブースで目にした方からは、どんな反応がありましたか?

 そもそも本であることに気付いてもらえませんでした。“中身の本”をサンプルとして持っていくことで解決しましたが、“外見の缶”だけだと初見では全く分かりません。

―― ホンというかカンですもんね。

 あと「開けないと読めないけど、開けると缶の形が損なわれる」ということで、保存用と観賞用で買っていく方もいましたね。

 実は私も、『鯖缶批評』の缶は開けたことがないんですよね。“中身の本”は別に印刷会社さんから受け取っていて、開封しなくても読めるので。

 開缶すると、本の下に発泡スチロールが入っている(中身の高さを缶の高さに合わせるため)はずなのですが、まだ見たことがありません。

本企画では取材させていただける方を常時募集しています

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/21/news189.jpg 「大物すぎ」「うそだろ」 活動中だった“美少女新人VTuber”の「衝撃的な正体」が判明 「想像の斜め上を行く正体」
  2. /nl/articles/2411/22/news014.jpg 川で拾った普通の石ころ→磨いたら……? まさかの“正体”にびっくり「間違いなく価値がある」「別の惑星を見ているよう」【米】
  3. /nl/articles/2411/22/news114.jpg 中村雅俊と五十嵐淳子の三女・里砂、2年間乗る“ピッカピカな愛車”との2ショを初公開 2023年には小型船舶免許1級を取得
  4. /nl/articles/2411/21/news027.jpg 大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
  5. /nl/articles/2411/22/news032.jpg 「壊れてんじゃね?」 ハードオフで買った110円のジャンク品→家で試したら…… “まさかの結果”に思わず仰天
  6. /nl/articles/2411/22/news018.jpg 猫だと思って保護→2年後…… すっかり“別の生き物”に成長した元ボス猫に「フォルムが本当に可愛い」「抱きしめたい」
  7. /nl/articles/2411/22/news171.jpg なんと「身長差152センチ」 “世界一背が低い”30歳俳優&“世界一背が高い”27歳女性が奇跡の初対面<海外>
  8. /nl/articles/2411/22/news145.jpg 大谷翔平と真美子さん、「まさかの服装」に注目 愛犬デコピンも大谷家全員で“歩く広告塔”ぶり発揮か
  9. /nl/articles/2411/20/news027.jpg 「こんなことが出来るのか」ハードオフの中古電子辞書Linux化 → “阿部寛のホームページ”にアクセス その表示速度は……「電子辞書にLinuxはロマンある」
  10. /nl/articles/2411/22/news184.jpg 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  4. まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  5. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  9. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  10. 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた