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» 2020年11月19日 18時20分 公開

CERO「『アサシン クリード ヴァルハラ』は流血表現アリで審査通っていた」 日本版の表現修正、UBIの説明に反論

CEROがユービーアイソフトの説明に反論しました。

[福田瑠千代,ねとらぼ]

 ユービーアイソフトから発売された新作ゲーム「アサシン クリード ヴァルハラ」の日本版において、北米版に収録されている流血表現が事前告知なく削除された件について、同作が「流血表現アリ」の状態でCERO(コンピュータエンターテインメントレーティング機構)の審査を通過していたことが、ねとらぼの取材で分かりました。


 同作は歴史の影で暗躍する秘密結社の一員となり、歴史上のさまざまな都市を巡る人気アクションRPGシリーズ。最新作となる「ヴァルハラ」は18歳以上を対象とするCERO「Z」のゲームとして、11月10日にプレイステーション 4、Xbox One、Xbox Series X/S、Windows版、11月12日にプレイステーション 5版が発売されました。

 しかし発売してすぐに、国内のプレイヤーから「攻撃時の血しぶき」といった流血表現がほぼ削除されていることが報告されます。メーカーが事前に告知していた北米版からの修正点に流血表現の削除は含まれていなかったことから、プレイヤーからは不満が続出。

オノで攻撃しても血が出ない(画像はPS5版のゲーム画面より)

事前の発表では流血表現の削除は公表されていなかった(画像はYouTubeの公式配信「UBIDAY2020 ONLINE」より/動画4時間35分付近で確認できる

 ヴァイキングが活躍する中世が舞台のため、流血表現の一括カットは世界観を損なうという批判の他、血しぶきが省略されると攻撃が当たっているかどうかの判定が分かりづらいという声や、ゲーム内で「流血表現」を「オン/オフ」する設定が用意されていたことから、「仕様なのかバグなのか分からない」といった声まで出ていました。

設定で「流血表現」の「オン/オフ」が切り替えられるが、設定変更後も流血表現に目立った違いは認められない。「ゲーム中のほとんどの流血表現を有効・無効にします」と説明されているため、極めて不自然(画像はPS5版のゲーム画面より)

 これに対しユービーアイソフトは11月18日に公式ブログ上で声明を発表。レーティング取得に対し、当初予定していた修正内容では日本で発売することができない可能性が高いことが分かったため、関係機関と協議の上で表現修正を再検討した結果、流血表現の削除を決定したと説明。「全世界同日発売を維持するための対応」だったと報告しました。


 ところが、ねとらぼ編集部が11月19日にCEROに取材を申し込んだところ、担当者は「声明文でユービーアイソフトは『関係機関と協議の上』と書かれていますが、この件についてユービーアイソフトジャパンや本社から事前に一切のご連絡も協議の申し出も受けておりません」と困惑した様子。

 既にCEROからユービーアイソフトに対し問い合わせ中だとした上で、流血表現が削除になったことについても「だいぶ前に審査した際に、過去シリーズと同等の出血表現を含む内容で提出いただきましたが、そこで『Z』で審査を通しておりました」と、審査は流血表現を含む内容で通過していたことを明かしました。


海外で高評価も日本では低評価の炎上

 本作「アサシン クリード ヴァルハラ」は日本のAmazonでは5点満点中で「2点」と炎上中ですが、米国のAmazonでは「4.5点」、レビュー集計サイト海外大手のmetacriticでも100点満点中80〜85点と、シリーズ屈指の高評価を受けています。

 筆者も30時間ほどプレイしていますが、よく練られた脚本と違和感の無い翻訳、すばらしい声優の演技と、その他のローカライズ部分は上々のでき。一部進行不能となるバグなど、海外版と共通するバグも報告されていますが、日本と海外の評価の差を見れば、プレイヤーが何に不満をいだいているかは一目瞭然です。




metacriticでも80〜85点と、海外ではかなりの高評価を得ている

 ねとらぼ編集部ではユービーアイソフトの広報担当者に「なぜ発売前に流血表現の削除を公表しなかったのか」、11月19日18時を回答期限として取材を申し込みましたが、現時点で回答は得られていません。


追記

 ユービーアイソフトは公式ブログ上の声明文に「先日公開した流血表現の修正に関しまして調査を進めた結果、弊社内の問題であることが判明いたしました。関係各所及びユーザーの皆様には、心よりお詫びを申し上げます」と追記。詳細が分かり次第さらに知らせるとしています。


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