ニュース
» 2020年12月06日 20時00分 公開

亜光速で進む宇宙船、船内のパイロットは未来へ進むーー科学のもたらした悲劇を描く漫画(1/2 ページ)

1分1秒が文字通り「非常に重い」状態です。

[たけしな竜美ねとらぼ]

 「タイムトラベルとタイムマシンの可能性」が話題となった際、かならず触れられるのが「現状では過去に戻れないが、未来へ行くことは可能」というもの。


SF短編ホラー 宇宙最悪の寝落ち 漫画 ちなみに「ウラシマ効果」というのは、この現象を説明するために作られたSF用語です。

 これは実際に観測されている事象で、例えば宇宙にあるGPS衛星の時計は重力の影響が薄いため、飛んでいるうちに地球の時間から少しずつ遅れていきます。このわずかな時間のズレが致命的な機能不全をもたらすため、GPS衛星の時計は地球の基準時計よりもほんのわずかだけ早く動くよう設計されているのです。

 今回紹介する作品は、この「時間の遅れによって未来へ進める」条件が整った世界で起きた、ある事件についてのお話です。作者はALISON(@ALISON_airlines)さん。




 加速し続ける宇宙船、その中でろうばいする女性。彼女は疲れ切った表情で、ひたすら「寝てはいけない」とつぶやいていました……。

 ことの始まりは3日前、ついに開発された「亜光速(光の速さに限りなく近い速度)で飛行可能な宇宙船」による実験です。目的は2つ。1つは人類が到達可能な最高速度の更新。もう1つは「光速に近い状態に置かれると、時間の経過が遅れる事象の観測」でした。


SF短編ホラー 宇宙最悪の寝落ち 漫画

 実験は見事に成功、記録更新と同時に「船内時間と地球時間のズレ」の観測に成功しました。目的は果たしたと、宇宙船の速度を下げようとする女性でしたが……機内のコントロール機能が故障してしまい、減速どころかどんどん加速してしまいます。


SF短編ホラー 宇宙最悪の寝落ち 漫画

 その後も問題は解決せず、亜光速で飛行を続けること3時間。時間の流れが違う地球では、すでに数カ月は経過している状態です。このままでは地球の時間から離れ、彼女だけがはるかな未来へと進んでしまいます。機能は回復する兆しさえ見せず、彼女は状況を打破しようと考え続けましたが……。


SF短編ホラー 宇宙最悪の寝落ち 漫画

 3日後。彼女は一睡もせず、ひたすら「この状況から脱出する方法」を考え続けていました。こうしている間にも、地球で待つ家族との時間はどんどんズレていきます。眠ってしまえば時間はさらにズレてしまう、眠ってはいけないと、眠気をこらえ必死に考える女性でしたが、ふと意識を失ってしまうのでした。

 うっかり眠ってしまった時間と、加速し続ける宇宙船。これらがいったい何をもたらしたのか。それは漫画を読んでお確かめください。



作品提供:ALISON(@ALISON_airlines)さん


たけしな竜美(@t23_tksn


       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2311/29/news043.jpg マックで「プレーンなバーガーください」と頼んだら……? 出てきた“予想外の一品”に驚き「知らなかった」
  2. /nl/articles/2311/29/news200.jpg 38歳の元グラドル・小阪由佳、“15年ぶり電撃復帰”に待望の声 表紙登場のグラビア姿に同行人「浜辺美波の隣だ!」
  3. /nl/articles/2208/06/news075.jpg 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  4. /nl/articles/2311/29/news146.jpg “ベスト級に美しい芸能人”、出会った上沼恵美子が大絶賛 あまりの完璧超人ぶりにほれぼれ「人間として魅力を備えてて」「頭がいい育ちがいい」
  5. /nl/articles/2311/30/news023.jpg くつろぐウサギ、そのおなかの下からピョコンと出現したのは……!? 151万再生を突破した“衝撃展開”に「何回でも見ちゃう」
  6. /nl/articles/2311/30/news047.jpg 「あなたは日本人?」突然送られてきた不審なLINE、“まさかの撃退方法”に反響 「センス良い」「返しが秀逸」
  7. /nl/articles/2311/30/news025.jpg 浜辺で目撃された“バグった鳥”の姿に震撼 摩訶不思議な動きに「滑ってるみたい」「ムーンウォーク?」
  8. /nl/articles/2311/30/news124.jpg 元大相撲力士、引退後1年で188キロ→“73キロ減”の劇的ビフォーアフター 角界の奇跡に「誰かわからなかった」「素晴らしいの一言」
  9. /nl/articles/2311/30/news142.jpg 34歳の田中れいな、モー娘。ライブで“現役感ハンパない”ショートパンツ姿 ゲストなはずが「まだまだアイドル行けるね」
  10. /nl/articles/2311/30/news168.jpg 「GLAY」HISASHI、溺愛の“激シブ国産旧車”が街中で注目の的 「文句なしのカッコ良さ」「後世に残してほしい車」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 大好物のエビを見せたらイカが豹変! 姿を変えて興奮する姿に「怖い」「ポケモンかと思った」
  2. 「3カ月で1億円」の加藤紗里、オーナー務める銀座クラブの開店をお祝い “大蛇タトゥー”&金髪での着物姿に「極妻感が否めない」
  3. 愛犬と外出中「飼いきれなくなったのがいて、それと同じ犬なんだ。タダで持ってきなよ」と言われ…… 飼育放棄された超大型犬の保護に「涙止まりません」
  4. ミキ亜生、駅で出会った“謎のおばさん”に恐怖「めっちゃ見てくる」 意外な正体にツッコミ殺到「おばさん呼びすんな」「マダム感ww」
  5. 永野芽郁、初マイバイクで憧れ続けたハーレーをゲット 「みんな見ろ私を!」とテンション全開で聖地ツーリング
  6. 道路脇のパイプ穴をのぞいたら大量の…… 思わず笑ってしまう驚きの出会いに「集合住宅ですね」の声
  7. 柴犬が先生に抱っこしてほしくて見せた“奥の手”に爆笑&もん絶! キュンキュンするアピールに「あざとすぎて笑っちゃった」
  8. 病名不明で入院の渡邊渚アナ、1カ月ぶりの“生存報告”で「私の26年はいくらになる?」 入院直後の直筆日記は荒い字で「手の力も入らない」
  9. 小泉純一郎元首相、進次郎&滝クリの第2子“孫抱っこ”でデレデレ笑顔 幸せじいじ姿に「顔が優しすぎ」「お孫さんにメロメロ」
  10. デヴィ夫人、16歳愛孫・キランさんが仏社交界デビュー 母抜かした凛々しい高身長姿に「大人っぽくなりました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「酷すぎる」「不快」 SMAPを連想させるジャンバリ.TVのCMに賛否両論
  2. 会話できる子猫に飼い主が「飲み会行っていい?」と聞くと…… まさかの返しに大反響「ぜったい人間語分かってる」
  3. 実は2台持ち! 伊藤かずえ、シーマじゃない“もう一台の愛車”に驚きの声「知りませんでした」 1年点検時に本人「全然違う光景」
  4. 大好物のエビを見せたらイカが豹変! 姿を変えて興奮する姿に「怖い」「ポケモンかと思った」
  5. 渋谷駅「どん兵衛」専門店が閉店 店内で見つかった書き置きに「店側の本音が漏れている」とTwitter民なごむ
  6. 西城秀樹さんの20歳長男、「デビュー直前」ショットが注目の的 “めちゃくちゃカッコいい”声と姿が「お父さんの若い頃そっくり」「秀樹が喋ってるみたい」
  7. “危険なもの”が体に巻き付いた野良猫、保護を試みると……? 思わずため息が出る結末に「助けようとしてくれてありがとう」【米】
  8. 「やばい電車で見てしまった」「おなか痛い、爆笑です」 カメがまさかの乗り物で猫を追いかける姿が予想外の面白さ
  9. おつまみの貝ひもを食べてたら…… まさかのお宝発見に「良いことありそう」「すごーい!」の声
  10. 「3カ月で1億円」の加藤紗里、オーナー務める銀座クラブの開店をお祝い “大蛇タトゥー”&金髪での着物姿に「極妻感が否めない」