コロナ禍で「衛生商品」のほかに売れたものは? 「2020年、今年売れたものランキング」発表

「鬼滅効果」がここにも。

» 2020年12月14日 11時05分 公開
[谷町邦子ねとらぼ]

 インテージは、全国約4000店舗から収集した小売店販売データをもとに、日用品で今年売れたものを調査し、「2020年、今年売れたものランキング」を発表しました。


2020年、今年売れたものランキング 「2020年の金額前年比ランキング」多くを占める衛生用品

トップ10は衛生用品が大多数

 1位は「マスク」で、販売金額は前年比425%。2月〜4月までの欠品や、インフルエンザ予防や花粉症対策として10年ほど市場拡大が続いていたため、予想よりは小規模な4倍超の伸びとなりました。


2020年、今年売れたものランキング 「過去3年間の金額前年比ランキング」2019年までは「全国消費者パネル」という集計方法だったため、単純に比較はできないが、今年の伸び率の大きさがわかります

 2位は「殺菌消毒剤」で、前年比は302%。しかし、傷口の消毒などを除く、手指消毒剤限定で見ると前年比910%となっています。

 手指消毒剤は、個人が持ち歩くタイプに加えて、公共施設やレストラン、スーパーなどの入り口に設置されるなど「新しい生活様式」の必需品になりました。購入者の約9割が昨年は購入していない新規購入者とのデータもあり、この1年で大きな市場を確立したようです。

 3位は「体温計」(249%)。新型コロナの主な症状として発熱があり、需要が急激に増え、一時品薄状態になることも。施設の入り口での検温に使用される非接触型のニーズが増えたことも今年の特徴としています。


2020年、今年売れたものランキング 「日用雑貨上位カテゴリーの金額前年比の推移」「うがい薬」には記者会見が大きく影響したようです

 このほか、4位「うがい薬」(220%)、5位「ぬれティッシュ」(179%)、7位「せっけん」(143%)と上位には衛生用品のランクインが続きました。

 COVID-19(新型コロナウィルス感染症)の感染予防に有効とされる手洗い・うがいが積極的に行われていることが購買データからもうかがわれます。

ランキングに食い込む「鬼滅の刃」と「プロテイン」

 衛生用品が多くを占めるランキングですが、6位に「玩具メーカー菓子」、8位には「プロテイン粉末」がランクインしました。

 前年比153%となった玩具メーカー菓子は、国民的ヒット作品「鬼滅の刃」の関連商品が売り上げを牽引したと見ています。

 プロテイン粉末(139%)は女性を中心に購入する人が大きく増加。コロナにより外出や運動の機会などが減るなか、美容と健康を維持したい人たちが購入していると考えられます。


2020年、今年売れたものランキング 「プロテイン粉末の性年代別購入金額・購入率」プロテインの購入は、美容や健康を重視する女性にも広がりました

外出自粛期間の「買い置き」「スイーツ作り」も定着

 ランキングには、食品も多くランクインしました。コロナウイルスによる外食の減少で、自宅で家族で食事をする機会が増えた影響がうかがわれます。

 9位「冷凍水産」、24位「冷凍農産」、28位「フルーツ缶詰」、30位「畜肉缶詰」と、家庭で手軽に調理でき、保存がきくものが多く売れています。

 また、10位にはホットケーキやクッキーなどの材料「プレミックス」が。12位「ホイップクリーム」、15位「エッセンス類」、18位「蜂蜜」といったスイーツの材料となるものも、年間を通して売り上げを伸ばしています。

 これらは、外出自粛期間中の自宅でのお菓子作りがきっかけで購入が増え、それが根付いたと考えられます。主食類では20位の「スパゲティ」が126%売り上げを伸ばしています。

 2020年はコロナウイルスの影響により、衛生用品が日用品の売れたものランキング上位を独占するという特殊な1年となりました。

 また、伸び率が200%以上の商品が複数あることかあることから、急激な需要の増加により供給が追い付かず、品切れが続出したのもうなずけます。

(谷町邦子 FacebookTwitter

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/25/news189.jpg 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」
  2. /nl/articles/2411/25/news134.jpg 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. /nl/articles/2411/26/news089.jpg 「最高の人間」 大谷翔平が現地で“神対応”見せる 写真家の投稿に反響…… 「息子はまだ信じられないみたい」
  4. /nl/articles/2411/22/news184.jpg 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  5. /nl/articles/2411/07/news027.jpg 百均で多肉植物を購入→半年以上放置してしまったが…… 驚きの結果に「すごーい!」「品種は何ですか!?」
  6. /nl/articles/2411/26/news184.jpg 「中学生で妊娠」した“14歳の母”、「相手は逃げ腰」妊娠発覚からの経緯を赤裸々告白 母親の“意外な反応”も明かす
  7. /nl/articles/2411/26/news188.jpg 「ハリー・ポッター」の“レプリカ剣”を回収 銃刀法違反の可能性か…… 運営謝罪「申し訳ございません」
  8. /nl/articles/2411/25/news193.jpg 辻希美の高2長女、「明日皆さんにご報告があります」 16歳最後の日の意味深投稿に注目集まる
  9. /nl/articles/2411/26/news052.jpg 日本に1店舗のみの“完璧なマクドナルド”が778万表示の話題 地元民も「そんなすごい店やったんか…」「たまに使ってるけどそんなすげぇとこだったのね」
  10. /nl/articles/2411/25/news160.jpg 「これを見て退団するとは……」 楽天・田中将大、最後に見せた“衝撃の姿”にファン複雑 「ほんと辛い」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  2. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  3. 猫だと思って保護→2年後…… すっかり“別の生き物”に成長した元ボス猫に「フォルムが本当に可愛い」「抱きしめたい」
  4. 大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
  5. 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」
  6. 「大物すぎ」「うそだろ」 活動中だった“美少女新人VTuber”の「衝撃的な正体」が判明 「想像の斜め上を行く正体」
  7. 川で拾った普通の石ころ→磨いたら……? まさかの“正体”にびっくり「間違いなく価値がある」「別の惑星を見ているよう」【米】
  8. 大谷翔平と真美子さん、「まさかの服装」に注目 愛犬デコピンも大谷家全員で“歩く広告塔”ぶり発揮か
  9. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  10. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた