「キアヌ投げ飛ばした」「火だるまは得意」などパワーワード連発のドキュメンタリー 女性スタントの活躍描く映画「スタントウーマン」レビュー (1/3)
公開中のドキュメンタリー映画「スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち」はパワーワード連発だった。
1月8日より、「スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち」が公開されている。
本作はその名の通り、アクション映画を支えてきた女性スタント、「スタントウーマン」の活躍にスポットライトを当てたドキュメンタリーだ。その評価はすこぶる高く、米映画批評サービスのRotten Tomatoesでは驚異の100%の支持率を達成している。実際の中身も、まずは「映画ファン必見」の、とんでもなく面白い内容であるということを告げておこう。さらなる具体的な魅力を、以下よりお伝えしていく。
1:撮影裏で連発する名言や武勇伝
本作は、予告編の時点で強烈なワードがめじろ押しだ。「車に撥(は)ねられる練習は…実際にはねられるしかない」「火だるまは得意」「キアヌ(・リーブス)を投げ飛ばしたわ」……実際の本編では少し字幕の表現は変わっていたりもするが、ニュアンスはほぼそのままである。
その他にも有名な映画の撮影裏、というか「一歩間違えば大ケガか、または死ねる」な逸話をたくさん聞くことができる。例を挙げるのであれば、「マトリックス リローデッド」で「バイクの後ろに人を乗せて最高で145キロ出したり、実際にトラックから飛び降りた」とか、「トータル・リコール」(1990)でアーノルド・シュワルツェネッガーに投げ飛ばされた揚げ句に監督に「激しく投げられていると顔が違うのは分からないんだ」と解説されるとか、「インディー・ジョーンズ/魔宮の伝説」での「ゴムボートで12メートルも滑って川に落ちたが救命胴衣のおかげで助かった」などなど、1つ1つがとにかく強烈だ。
スタントウーマンたちが放つ言葉もまた、1つ1つが名言の域に達している。「車に当たる脚に体重をかけてなければ、簡単に体が浮く」「格闘はダンスみたいなものよ、夢中になって引き込まれる」「ムチ打ちや脳震とうはいつものこと。氷が最良の友よ」などなど、知られざる彼女たちのプロとしての矜持、そして才能と努力がここまでのアクションを作り上げたのだと、感銘を受けられまくるだろう。
個人的に特に衝撃的だったのは、実際の本編で事故のシーンが使われているという「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2」のエピソードだった。これはもう、実際に見てほしいとだけ言っておく。
とにかく、「スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち」は、「あの有名アクション映画の撮影裏のヤバいエピソードを知れる」というだけでも面白い内容だ。他にも、「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」や「キル・ビルVol.1」や「スピード」におけるスタントウーマンたちのエピソードもものすごいので、これらの作品ファンにもぜひ見ていただきたい。
2:女性スタントの歴史で分かってくること
次々にスタントウーマンたちの「武勇伝」が語られる本作だが、ハリウッドの黎明期から続く、女性スタントの歴史、その雇用の問題も言及されている。
例えば、1970年台には災害パニック映画が人気で、女性スタントの需要を増やしたりもしたのだが、安全策もないまま危険な役をやっていたり、女性の役を男性スタントが務めることも多かったのだという。
実際に、スタントパフォーマーたちの世界には”Wigging”という言葉があるそうだ。これは、女性の役のスタントをカツラ(ウィッグ)をつけた男性スタントが務める事を指している。これまでもベテランの女性スタントからは“Wigging”がは女性の雇用機会を奪うものであると声が上がり、その結果として映画産業におけるスタントウーマンという地位を作り上げてきたという歴史があるという。
劇中では「男性スタントが女装する時に力不足を感じる。だからトレーニングに力が入る」「誤解や偏見をなくしたい」などといった、スタントウーマンたちからの、自らの地位向上や、女性だからこその働き方について語る場面もある。そして、この映画もまた、彼女たちの技術や努力に裏打ちされた、スタントウーマンの認知そのものを、世間に訴えかけている。
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