電力価格高騰で「市場連動型プラン」契約者から悲鳴 「通常の10倍」「今月10万円コース」との声も

電力会社各社からも声明や対応などが発表されていますが……。

» 2021年01月15日 08時45分 公開
[しげるねとらぼ]

 昨今の電力需給逼迫(ひっぱく)を受け、「市場連動型」の電気料金プラン契約者から「今月10万円コースになる」「通常の電力会社の価格より10倍いってる」など悲鳴があがっています(Togetter)。電力会社によっては独自に対応を発表している、「10年に一度」ともいわれる深刻な電力不足は今後も続く見込みで、しばらくは予断を許さない状況が続きそうです。



 「市場連動型プラン」というのは、ざっくりと言えば「電力の需給状況に応じて電気代が変わるプラン」のこと。自然電力、エルピオでんき、テラエナジーなど一部の電力会社が提供しており、電力が潤沢に供給されている間は通常よりも安く電気を利用できるのが大きなメリットです。

 しかし、逆に言えば電力が不足している状況では当然、通常時よりも電気代は高くなります。電力の取引価格は「日本卸電力取引所(JEPX)」によって決まるのですが、火力発電所の燃料となる液化天然ガスの不足、さらには大寒波の影響などもあって12月半ばごろから価格が高騰。1月に入ると、昼間の平均価格が150円(1kWhあたり)を超えるような日も出てきました。ちなみに前年の1月は昼間平均8〜10円ほどで、同時期と比べて15倍以上に高騰していることが分かります。さらにピーク時には、1kWhあたり250円を超えるようなケースも……。


JEPXプライスチェッカーより、2020年1月〜2021年1月の取引価格グラフ(より)。2021年1月に入ってからの高騰ぶりがよく分かります

昨年の1月14日と今年の1月14日を比較。昼間平均で15倍以上、最高値も10円→232円に跳ね上がっているのが分かります

 この高騰を受け、市場連動型プランを提供している電力会社もそれぞれ声明や対応を発表しています。一例として、ハチドリ電力は異常高騰分の電気料金を全て同社が負担すると発表、また、自然電力グループも1月・2月の請求分から、利用状況に応じて最大3万円まで値引きを行うと発表しています(いずれも記事執筆時点)。どちらもかなり異例の対応となりますが、それだけ今回の高騰が異常事態であることを物語っているともいえそうです。その他、テラエナジーダイレクトパワーなども対応や声明を打ち出していますが、会社ごとに内容は異なるため注意が必要です。

 この高騰は1月だけではなく、2月に入っても影響がある見通し。市場連動型プランで契約している人は引き続き、取引価格の変動や契約会社の発表に注意しておいた方がよさそうです。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/29/news070.jpg 「さすがに草」 ハードオフで破格の9900円商品、ジャンク理由に驚き 切ない事実に「こんなん、即買いじゃんw」
  2. /nl/articles/2411/29/news155.jpg 「米米CLUB」元メンバー、ALS公表から1年後に逝去……最期の言葉は介護施設で3カ月前「鍵盤ももう弾けなくなり」「毎日なんとか明るめに生活」
  3. /nl/articles/2411/29/news113.jpg 乳がん闘病の梅宮アンナ、「7つのリンパ節にがん」告白 結果を受け抗がん剤治療へ……「眉毛、まつ毛完全になくなってしまう」 11月には右胸全摘
  4. /nl/articles/2411/29/news033.jpg 大量の魚が棲む池に“巨大なエサ”を投げると、次の瞬間…… 衝撃の光景に「ポニョのあのシーンすぎるwww」「ここどこですか!?!?」
  5. /nl/articles/2411/29/news173.jpg 総フォロワー200万人超! 辻希美の高2長女、祝17歳&芸能界デビューの“特別ケーキ”に笑顔 愛情たっぷりオーダーの母「ここからは希空の頑張りだと」
  6. /nl/articles/2411/29/news145.jpg ドリカム吉田美和、スタジオ驚かせた“20歳年下夫”が「イメージ全然違った」「初めて見た」……若々しいルックス&妻太鼓判の歌に称賛相次ぐ
  7. /nl/articles/2411/28/news216.jpg 「HYBEはうそばっかり」 “限界”NewJeans、「改善の余地なく」事務所と契約解除 ミン・ヒジンとの合流予定は?
  8. /nl/articles/2411/27/news238.jpg 「しばらく時が止まった」 リサイクルショップで見つけた“掘り出し物”に思わず感動 「見とれて眺めてた」
  9. /nl/articles/2411/28/news002.jpg 【今日の難読漢字】「抜錨」←何と読む?
  10. /nl/articles/2411/29/news018.jpg 発想が天才! 毛糸で正方形を8つ編んで、縫い合わせると……驚きの完成品が247万再生「売ってほしい!」「かわいすぎる」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  2. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  3. 猫だと思って保護→2年後…… すっかり“別の生き物”に成長した元ボス猫に「フォルムが本当に可愛い」「抱きしめたい」
  4. 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」
  5. 大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
  6. 「大物すぎ」「うそだろ」 活動中だった“美少女新人VTuber”の「衝撃的な正体」が判明 「想像の斜め上を行く正体」
  7. 川で拾った普通の石ころ→磨いたら……? まさかの“正体”にびっくり「間違いなく価値がある」「別の惑星を見ているよう」【米】
  8. 大谷翔平と真美子さん、「まさかの服装」に注目 愛犬デコピンも大谷家全員で“歩く広告塔”ぶり発揮か
  9. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  10. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた