タニタのバーチャロンの大会に出たら「もしかしたらマジで、今からでもバーチャロンってeスポーツとして定番化も夢ではないのでは?」と思った話マシーナリーともコラム(2/4 ページ)

» 2021年01月29日 19時30分 公開
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

マシーナリーとも子セレクトベストバウトを取りあえず見てくれ

 と、前説はこんなところにしといてせっかくアツいバトルが繰り広げられまくったので、私が大会を通してこう思ったああ思った言うよりはとっととすんげーレベルの戦いを見てもらっちゃおうかな。全部Web配信されてたから後追い再生できるしね。これがeスポーツ時代のゲーム大会の良さだな。というわけで各部門から私なりに「うおお」と思ったバトルをチョイスしてみた。ゴタクはいいから取りあえず見ろ。


【OMG/決勝】むっちりを超えた存在[ドルカス]vs KGT[テムジン]


バーチャロン タニタカップ 2時間8分〜(※画像クリックで試合開始時間へジャンプします)

 決勝は全勝で勝ち進んできた“むっちりを超えた存在”選手のドルカスに対して、氏に負けたことでルーザーズに送り込まれたKGT選手のテムジンがリベンジマッチを仕掛けると言う形。圧巻はKGT選手の回避行動。放射状に爆弾を投下することで前面に多数の火柱を発生させるドルカスのセンターウェポン「ファランクス」は非常に回避しづらい攻撃なのだが、それを華麗なダッシュキャンセル(これもOMGに限り入力が難しい)や、あえて動きを完全に止めることで回避。それに対応してむっちりを超えた存在選手も旋回して角度をズラすことで対応するなどヒリヒリした攻防がいい……。3ラウンド目の畳み掛けるような展開も見どころ。


【フォース/ウィナーズトーナメント準決勝】テツオEvolutionチーム(のすけ[VOX テツオ]ガーゴイル[VOX テツオ])vs サーフィング勇者様チーム(スミ[ライデン512A]チル[テムジン747A])


バーチャロン タニタカップ 4時間20分〜(※画像クリックで試合開始時間へジャンプします)

 うなったのは2ラウンド目のライデン視点。開幕間もなくテツオの核ミサイルがヒットするという実際のダメージはもちろん精神的ダメージも大きかろう状況から果敢にダッシュ近接攻撃をキメてリードを奪う展開がアツい。対するテツオEvolutionチームも3ラウンド目では負けじとライAのダッシュ近接をガーゴイル氏のテツオがしっかりガードしリバサで返すなどキッチリ対応していく姿が対比となってまたスバらしい。この戦いではテツオチームが敗れるも、ルーザーズを勝ち残り決勝で再激突というのが「ドラマ〜〜!」となってよかった。なので決勝も見るべし。


【オラタン/ルーザーズトーナメント準々決勝】BA.[サイファー]vs 鈴蘭やくも[サイファー]


バーチャロン タニタカップ 6時間12分〜(※画像クリックで試合開始時間へジャンプします)

 バーチャロンはよく分からないけど声が出るようなバトルが見たいぜという人類におすすめなバトルがこちら。ゲーム中最高のスピードとティッシュペーパーのような装甲を持つサイファーのミラーマッチなのだがあまりに攻防がギリギリすぎて観戦側も「ウオオ!」と声が出てしまう、精神の削り合いマッチ。よくスポーツものやバトルものの作品で「力量はまったく互角なので後は精神力の勝負だ……」みたいな言われ方をする戦いが出たりするけど、これはまさにそれで見てるほうも脳の端っこをカリカリ削られてるような感覚を味わえる。


マジでeスポーツとして定番化も夢ではないのでは?

 いや、上記の対戦たちマジですごくない? ちょっと「マジでバーチャロンでeスポーツ流行ってほしいな」と思ってたのがかないかけてるじゃん。

 最初に貼ったけどオラタンの決勝戦、これ見てよ。マジですごいでしょ?


バーチャロン タニタカップ すごすぎるのでもう1回貼ります(6時間40分〜)(※画像クリックで試合開始時間へジャンプします)

 ライデンのネットからのダッ近を高速レバガチャで抜け出しつつガードし、返す刀でブルー・スライダーをキメるというあまりにも出来すぎたムーブ。それを見て声を出す一同。こんなの、こんなの美しすぎるじゃん……限定戦争やんけ!!

 この最終戦を踏まえて、私は『CYBER TROOPERS VIRTUAL‐ON REFERENCE SCHEMATIC -電脳戦機バーチャロン副読本』より、以下の文章を引用したい。


バーチャロン タニタカップ

バーチャロン タニタカップ 『CYBER TROOPERS VIRTUAL‐ON REFERENCE SCHEMATIC -電脳戦機バーチャロン副読本』71ページより。このころ、バーチャロン世界ではライデンの量産には失敗、テムジンを主力機とし支援にベルグドル、バイパーIIが開発されていたがどれもしっくり来ておらず、開発会社の上層部からはいい顔をされていなかった


但し、いくつかの問題点はある。DNA内で編成されたVR部隊が、数々の実践を経てまとめあげた報告書には、VRのセールスポイントになりうる数々の特徴が列挙されている。その中で最も興味深いものの一つに、VR同士の近接戦闘が挙げられている。このハイリスク・ハイリターンな戦闘法は、従来の兵器では実現し得なかったVRの高機動力と高攻撃力による賜物で、一般規定に基づく限定戦争の本質に叶ったシチュエーションが形成し得る。しかるに現用VRは、そのいずれもが近接戦闘に対応した装備が施されていない(後略)。


 「電脳戦機バーチャロン」シリーズの世界では、戦争は「限定戦争」と呼ばれるショービジネスと化し、人々がエンターテインメントとして消費するために戦いが行われている。そんななかで「二足歩行ロボットによる戦いは戦車や航空機といった従来兵器による戦闘よりはるかに見栄えが良く、いい商売となり得る」という理屈が、この作品世界内で「なぜわざわざ人型ロボットで戦わなければならないのか」の理由付けとなっている。

 上記文章はトンファーを装備した近接戦VR「アファームド」の開発の経緯について触れられたもの。導入当初のVRは、せっかく人型の兵器でありながら運用に難があり、面倒でありつつ戦いは撃ち合ってばかりでパッとしない。やっぱりロボットなんだから殴り合いをしなきゃダメだろう、殴り合いできるVRを作らせろという意見が書かれている。

 この決勝戦を見たとき、私はこの文章を思い出して「本当じゃん! VRって殴り合いしたら超盛り上がるじゃん!!!!」と叫んでしまった。そして限定戦争という、ゲームを成り立たせるためのフレーバーでしかない設定が、eスポーツという形でほぼ実現しているその光景に感動を覚えた。これはマジで、いまリアルな「バーチャロン」を見てしまっているんじゃないか? マジでロボット同士がかっこよく戦う姿に魅せられてしまっているじゃないか……。

 思えば「OMG」も「ゲームセンターの筐体が実際のバーチャロンの適性テストと、実戦に向かっているVRの遠隔操作である」というリアルとバーチャルを融合させた設定のゲームだった。今も昔もバーチャロンは現実を侵食してくるんだなあ……。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/18/news202.jpg 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
  2. /nl/articles/2412/20/news023.jpg 60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
  3. /nl/articles/2403/21/news088.jpg 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
  4. /nl/articles/2412/21/news038.jpg 皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】
  5. /nl/articles/2412/21/news056.jpg 真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
  6. /nl/articles/2412/21/news088.jpg 71歳母「若いころは沢山の男性の誘いを断った」 信じられない娘だったけど…… 当時の姿に仰天「マジで美しい」【フィリピン】
  7. /nl/articles/2412/20/news096.jpg 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  8. /nl/articles/2412/18/news015.jpg 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  9. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  10. /nl/articles/2412/17/news195.jpg 「ほぼ全員、父親が大物芸能人」 奇跡的な“若手俳優の集合写真”が「すごいメンツ」と再び話題 「今や全員主役級」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」