改造でゲーミングPCに転生した10年前のThinkPadに感嘆の声 「もはや自分がノートPCだったことを忘れてそう」(1/2 ページ)

挑戦するほうもすごいし、改造に耐えるThinkPadの拡張性もすごい。

» 2021年03月19日 17時50分 公開
[沓澤真二ねとらぼ]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 10年前のノートPCを大幅に改造して作ったゲーミングPCが、「もはやノートじゃない」と感嘆の声を呼んでいます。


改造ThinkPad ノートの液晶部分を廃棄して外部ディスプレイやグラフィックボードを追加し、最近のゲームが動くレベルにパワーアップ。動作中の「Valheim」は特別に重いゲームではありませんが、推奨スペックに5年前のミドルレンジデスクトップPC程度のハードルはあります

 作ったのはYouTuberのゆっくりでぃすこ(@yukkuri_discoYouTubeチャンネル)さん。ジャンク品のThinkPad(T420)から大胆にも液晶部分をもぎ取り、ディスプレイやグラフィックボード(グラボ)を外付けするなどして、新作ゲーム「Valheim」が動くレベルに仕上げました。こうなるともうノートPCというか、キーボード&タッチパッド一体型PC。

 ゆっくりでぃすこさんは製作過程を公開しており、送料込み2000円で購入したT420の開封時点から紹介しています。安すぎるだけあってそのジャンクっぷりはものすごく、天板が割れているうえに、大量の砂ぼこりが付着。ダメージは内部まで達しており、液晶画面は使い物になりませんでした。


改造ThinkPad 安いしメモリは刺さっているし、最低限パーツ取りはできそう

改造ThinkPad 屋外でラフに扱われていたらしく、外側からして尋常でなくボロボロ。傷が深いし、中までいってそう

改造ThinkPad 案の定、液晶画面は壊滅的な状態でした

 幸いメイン基板が生きている可能性は見えたので、修理&改造を実施することに。ノートPCとして生き返らせるか、液晶を捨ててデスクトップ化するか視聴者に問うたところ後者が選ばれました。

 メーカーのレノボがメンテナンスマニュアルを公開してくれていたこともあり、分解作業は無事に進行。基板を掃除しCPUのグリスを塗り直すなど入念に手を入れたかいあって、T420はWindows 10を起動できる状態までリカバリーできました。


改造ThinkPad T420はmSATAスロットを搭載。ここに同規格のSSDを積み、購入時点では廃棄されていた内蔵HDDの代わりに

改造ThinkPad 公式マニュアルを参考に、ディスプレイ部を排除

改造ThinkPad 自作派にはおなじみのセンターウンコ方式でグリスを塗り直し。中まで入り込んでいた砂ぼこりもエアダスターで掃除しています

改造ThinkPad 80年代マイコンチックなキーボード一体型PCに

改造ThinkPad BIOSの起動に成功し、Windows 10をインストール

改造ThinkPad しかしベンチマークをかけてみると、本来は動作周波数2.5GHzで動くはずのCPU(Core i5 2520M)が、0.8GHzしか出せないと判明

改造ThinkPad ジャンクゆえのバッテリー非搭載と、ACアダプターの電力不足が原因と判明し、それらを追加購入。本体以上の出費に

改造ThinkPad 電力まわりを確保した結果、T420本来のパフォーマンスが実現

 復旧だけに飽き足らず、「ゲーミング」レベルの性能を目指してさらに改造。CPUを2コアのCore i5 2520Mから4コアのCore i7 2670QMへ、メインメモリを元の2GB+4GBから8GB×2へ交換。ストレージもmSATA規格のSSDにしています。


改造ThinkPad CPUをi5から同世代のi7へランクアップ

改造ThinkPad CPUが基板にじか付けではなくソケット式だったため、比較的容易に換装できている

改造ThinkPad メモリも大幅に増量

改造ThinkPad 交換品をBIOSがしっかり認識

 CPU内蔵の描画能力ではゲーム用途にはパワー不足のため、グラボも外部接続。エクスプレスカードスロットをPCIe x1に変換できる機器を利用しました。ただ、これが困ったことに接続するグラボを選ぶ品で、相性の合うグラボの検討やら設定変更やら、3日間の試行錯誤を経てようやく正常動作にこぎ着けたといいます。


改造ThinkPad 用意した変換器

改造ThinkPad

改造ThinkPad マイニング需要で市場に在庫が乏しかったため、4世代ほど前のハイエンドグラボを使用。これを動かすために、デスクトップPC用電源ユニットも用意しています

改造ThinkPad 全てがうまくかみ合えば、描画性能が大幅にアップ。ただしデスクまわりはカオスに

 動作確認も成功し、廃棄寸前のThinkPadは、ゲームもこなせるデスクトップに再生されました。総費用は2万9755円(手持ちパーツなどの流用分は含まず)。ロマンあふれる改造に、Twitterでは「かっこいい」「マネしたい」「テセウスのノーパソ」など、多くの賛辞が寄せられています。


改造ThinkPad ベンチマークのスコアが大幅に向上

改造ThinkPad

改造ThinkPad Valheimのテストプレイの様子。グラフィックオプションを最高設定にした場合でも、フレームレートが30fps出るそうです

画像提供:ゆっくりでぃすこ(@yukkuri_discoYouTubeチャンネル)さん

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. /nl/articles/2412/14/news019.jpg ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. /nl/articles/2412/15/news011.jpg 「懐かしい」 ハードオフで“30年前のPC”を購入→Windows 95をインストールしたら“驚きの結果”に!
  4. /nl/articles/2412/16/news107.jpg 「靴下屋」運営のタビオ、SNSアカウント炎上を受け「不適切投稿に関するお詫び」発表 「破れないストッキング」についてのやりとりが発端
  5. /nl/articles/2412/15/news035.jpg 餓死寸前でうなり声を上げていた野犬を保護→“6年後の姿”が大きな話題に! さらに2年後の現在を飼い主に聞いた
  6. /nl/articles/2412/15/news002.jpg 毛糸でフリルをたくさん編んでいくと…… ため息がもれるほどかわいい“まるで天使”なアイテムに「一目惚れしてしまいました」「うちの子に作りたい!」
  7. /nl/articles/2412/10/news133.jpg 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  8. /nl/articles/2312/15/news032.jpg 放置された池でレアな魚を狙っていた親子に、想定外の事態 目にしたショッキングな光景に悲しむ声が続々
  9. /nl/articles/2412/15/news028.jpg 脱北した女性たちが初めて“日本のお寿司”を食べたら…… 胸がつまる現実に考えさせられる 「泣いてしまった」「心打たれました」
  10. /nl/articles/2412/16/news023.jpg 父「若いころはモテた」→息子は半信半疑だったが…… 当時の“間違いなく大人気の姿”に40万いいね「いい年の取り方」【海外】
先週の総合アクセスTOP10
  1. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  2. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  3. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  4. 高校生のときに付き合い始めた2人→10年後…… 現在の姿に「めっちゃキュンってした」「まるで映画の世界」と1000万表示突破
  5. 大谷翔平の妻・真美子さん、ZARA「8000円ニット」を着用? 「似合ってる」「シンプルで華やか」
  6. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」 投稿者に感想を聞いた
  7. 高校生時代に父と撮った写真を、29年後に再現したら……再生数1000万回超えの反響 さらに2年後の現在は、投稿者に話を聞いた
  8. 散歩中、急にテンションが下がった柴犬→足元を見てみると…… 「そんなことあります?」まさかの原因が860万表示「かわいそうだけどかわいい」
  9. コメダのテイクアウトで油断して“すさまじい量”になってしまった写真があるある 受け取ったその後はどうなったのか聞いた
  10. 「やめてくれ」 会社で使った“伝言メモ”にクレーム→“思わず二度見”の実物が200万表示 「頭に入ってこない」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」