ごみ袋から保護された瀕死の子猫たち 新しいおうちで幸せになるまでを描いた漫画が切なくもあたたかい(1/2 ページ)
“命”の重みを感じてほしい。
ごみとともに捨てられて……。保護猫をおうちに迎えるまでを描いた漫画シリーズ「うずら物語」(全5話)が、デザイナーのAYAさんのInstagram(@ayatra_illust.design)で紹介されています。
AYAさんの愛猫「うずら」ちゃんは、元保護猫さん。とてもお利口さんで性格も穏やか、見た目もふんわりとしてかわいい女の子です。
しかしおうちに迎えたばかりの頃は、人間の食べ物をパックごと破って食べるなど荒れていたのです。その原因は、うずらちゃんの過酷な生い立ちによるものでした……。
うずらちゃんが保護されたときに見つかった場所は、あるラーメン店の“捨てられたごみ袋の中”。
業務用の粘着式ゴキブリ駆除用品に、他のきょうだい猫たちと貼りついた状態で見つかったそうです。
AYAさんの知人で、保護活動をしているアビさん夫妻に救われたうずらちゃんたち。悪臭を放つごみ袋に手を入れ、ベトベトの子猫たちを1匹ずつ助け出す、それをちゅうちょなくできる情の深いアビさんに出会えたことは、うずらちゃんにとっては奇跡だったといえるのかもしれません。
漫画では「ゴミ袋での発見時に3匹は死んでいた」と描かれていますが、後にAYAさんがアビさんに確認したところ、「3匹は救出後にミルクを飲みながらお空に旅立った」と分かったとのこと。AYAさんは「あたたかな人の手の中、お腹が満たされながらのお空への旅立ちは、3匹にとってせめてもの救いだったのではないかと思います」と語ってくれました。
そして後日、さらに1匹お空へと帰ってしまい、残ったのは2匹のきょうだい子猫。この出来事を知り、子猫をおうちに迎えたい! と強く思ったAYAさん。ただ、先住猫であるタロくんとの相性や経済的なこともあり、迎えられても1匹のみ……それでも良ければお願いしたいとアビさんに連絡、快く了承してもらえました。
病院での検査などが終わるのを待っていた数日後、アビさんから連絡が入り、また1匹お空へ行ってしまったと……残った1匹の子猫をおうちに迎えることになりました。その子がうずらちゃんでした。
うずらちゃんをお迎えに行き、はじめてその手の平に乗せたときは、軽い体から“命の重み”を感じたというAYAさん。どんなに小さくても、確かにここに生きている。その命がないがしろにされる現状にがくぜんとします。
おうちに連れ帰り、1番心配だったタロくんの反応も良かったため、うずらちゃんを正式に家族に迎えることができました。はじめは野良の頃と同じように、食べ物を確保することへの執着は強かったそうですが、今ではすっかり穏やかな“家猫”になったそうです。
“命”を育てていくのは、とても責任の重たいこと。かわいいだけじゃなく、病気やケガなど、大変なこともあります。それでもAYAさんは、「この先もずっとこの命に責任を持つ!」という決意を胸にうずらちゃんを迎えたからこそ、今の幸せな生活があるのですね。
毎日「うーちゃん生きてる! 幸せ! 最高!」と思えるくらい、うずらちゃんを迎えて良かったと思っているというAYAさん。それはきっとうずらちゃんも同じ、素敵なおうちに迎えられ、毎日「飼い主最高! 私幸せ!」と思っているのではないでしょうか。
うずらちゃんの生い立ちはショッキングで、こんなことが世の中で起こっているの? と悲しみと憤りを覚えます。しかしこのようなケースは「珍しいことではなく、今日もどこかで誰かの手によって救われる命もあり、誰にも知られず亡くなる子達がいます」と語るAYAさん。
自ら保護猫2匹をおうちに迎え、保護活動をしていたこともあるAYAさんの言葉は重く、この漫画が「ほんの少しでも野良猫たちの不幸な境遇に目を向けていただける一助になるなら幸いです!」と結んでいます。
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