「アフガニスタンに比べれば幸せ」「たくさんのお花が開花中! まるで、女性専用車です」 尾瀬ガイド協会が差別ツイートを謝罪

公式Twitterを含むSNSの運用は休止。専門家の関与の元で組織形態を見直すとしています。

» 2021年09月03日 14時00分 公開
[ねとらぼ]

 尾瀬国立公園のガイド協会は9月2日、公式Twitterにおける不適切な投稿を謝罪し、問題発生の経緯と今後の対応を発表しました。差別的投稿が複数回行われていたと説明しています。

 協会公式Twitterは、8月21日に「例え、都市部がほぼほぼロックダウン状態になったとしても、貴方の心の湿原は広大です。アフガニスタンやミャンマー、ロヒンギャに比べれば幸せです」と投稿。これに対し批判のメールが届いたことで、協会専務理事が問題を把握したといいます。SNS担当者は広報委員長で、投稿内容を事前にチェックする仕組みはなかったとのこと。

 さらに、過去には「現在、たくさんのお花が開花中!まるで、女性専用車です たくさんの『とってもいい香り』思わず、息を吸い込みます」「貴方だけにこっそりお伝えします なぜ、『ベラルーシは美人が多いのか?』お母さんもお父さんも美人(イケメン)が多いからです」などと、女性差別や人種差別、外見差別が含まれるツイートが投稿されていたことも明らかになったと述べています。

 協会はツイート投稿者である広報委員長に謝罪文の掲載を命じ、8月21日に文章が掲載されますが、その内容は「誤字があるのみならず、本件各投稿の問題の所在が的確に把握されているとは到底いえない不十分極まりないもの」だったといいます。

 8月23日には会長による謝罪文が掲載されますが、こちらは「問題を矮小化するような表現」が使われていたとのこと。謝罪文への批判を受け、協会は今後の対応を協議。9月2日に「差別的投稿の経緯・問題点・今後の方針」と題した文章を発表するに至りました。

 協会は「当協会及び当協会所属ガイドは、多様なバックグラウンドを持つ方々皆様に、尾瀬の素晴らしさ、自然の素晴らしさ等をお伝えする責務があります」「そのような責務を放棄して、このような差別的な投稿を行い、閲覧者の方々を傷つけ、苦しませ、不快な思いをさせ、人権を侵害することは、到底許されるものではありません」などと謝罪。

 問題の発生原因を「投稿者はもちろん、当協会の役員も、人権感覚や差別に関する意識が低かったこと」「SNSの運用を担当者のみに任せ、他の者のチェックがなかったこと」「SNSの影響等の知識が乏しかったこと」「協会としての危機管理が準備できていなかったこと」の大きく4点と分析し、それぞれへの具体策を述べました。今後は複数名でのチェック体制を整え、専門家の関与の元で組織形態の抜本的な見直しを行うとしています。

 なお、公式Twitterを含むSNSの運用は休止。広報委員長ら問題に関与した幹部の解任、広報委員会の解散、会長の辞任などが発表されました。

尾瀬ガイド協会は、尾瀬国立公園のガイド資格の認定や講習を行う団体(公式サイトより)

 日本を代表する観光地・尾瀬に関わるガイド協会の差別ツイートが波紋を呼んだ一連の騒動。一方で、今回の発表に対しては「自分たちの非を正確に認識している」「曖昧な謝罪で誤魔化さない誠実な対応」「お手本のような謝罪文」といった反応も散見され、改善への期待が広がっています。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2502/17/news061.jpg ママが反抗期の娘に作った“おふざけ弁当”がギミックてんこ盛りの怪作で爆笑 娘「教室全員が見に来た」
  2. /nl/articles/2502/18/news140.jpg 職場で21歳上の女性上司に“一目ぼれ”→猛アタックして交際&年齢差を乗り越え結婚 夫妻が波乱語る
  3. /nl/articles/2502/18/news090.jpg 伊勢丹で販売の高級バレンタインチョコに「カビによる汚染」発覚…… 回収・返金へ
  4. /nl/articles/2502/18/news092.jpg 「悲しみに暮れてる」 サイゼリヤがメニュー改定→“定番商品”消滅にショック広がる 「大好きだったのに」
  5. /nl/articles/2502/18/news011.jpg そうはならんやろ! あどけない女の子が約45年後には…… “とんでもないギャップ”に爆笑 「立派に育ってw」
  6. /nl/articles/2502/11/news012.jpg 最初に軽く結ぶだけで…… 2000万再生された“マフラーの巻き方”に反響「これは使える」「素晴らしいアイデア」【海外】
  7. /nl/articles/2502/18/news005.jpg 咳き込んでいたら、愛犬が寄ってきて…… ぽとりと置いたぬいぐるみに「なんて優しい子」と大反響 1年後の現在、飼い主に話を聞いた
  8. /nl/articles/2502/18/news151.jpg 父は時任三郎、母は元モデルの“33歳俳優”が「ダンディー」と話題 海外生まれで大卒後に俳優として活躍中
  9. /nl/articles/2502/18/news014.jpg 不要になったペットボトルに種をまき、3カ月育てたら…… 驚きの成果に「すごっ!」「素晴らしいアイディア」
  10. /nl/articles/2502/18/news047.jpg 母が7歳娘のために“ほぼ100均コーデ”を手作りしたら…… 信じられないクオリティーに驚き「マジすごい」「おしゃれすぎ」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 最初に軽く結ぶだけで…… 2000万再生された“マフラーの巻き方”に反響「これは使える」「素晴らしいアイデア」【海外】
  2. コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
  3. 「14歳でレコ大受賞」 人気アイドルがセクシー女優に転身した理由明かす 家族、メンバー、ファンの“意外な反応”
  4. 雑草ボーボーの荒れ地に“牛3頭”を放牧→2週間後…… まさかの光景に「感動しました」「いい仕事してますねぇ〜!!」
  5. “この子はきっと中型犬サイズ”と思っていたら……たった半年後とんでもない姿に 「笑わせてもらいました」
  6. 年の差21歳で「夫は娘の同級生」 “両親大激怒”で結婚は猛反発されるも……“まさかの行動”で説得
  7. 163センチ、63キロの女性が「武器はメイクしかない」と本気でメイクしたら…… 驚きの仕上がりに「やっば、、」「綺麗って声でた」
  8. サイゼリヤ、メニュー改定で“大人気商品”消える 「ショック」悲しみの声……“代わりの商品”は評価割れる
  9. ママが反抗期の娘に作った“おふざけ弁当”がギミックてんこ盛りの怪作で爆笑 娘「教室全員が見に来た」
  10. 「さすがに無神経な内容」 “暴言受けた”伊藤友里が降板発表→岡田紗佳の直後の投稿に批判の声 Mリーガーも反応
先月の総合アクセスTOP10
  1. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  2. 「配慮が足りない」 映画の入場特典で「おみくじ」配布→“大凶”も…… 指摘受け配給元謝罪「深くお詫び」
  3. 母「昔は何十人もの男性の誘いを断った」→娘は疑っていたが…… 当時の“モテ必至の姿”が1170万再生「なんてこった!」【海外】
  4. 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. 市役所で手続き中、急に笑い出した職員→何かと思って横を見たら…… 衝撃の光景が340万表示 飼い主にその後を聞いた
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
  9. 「こんなおばあちゃん憧れ」 80代女性が1週間分の晩ご飯を作り置き “まねしたくなるレシピ”に感嘆「同じものを繰り返していたので助かる」
  10. 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議