【快挙】ねとらぼの記者が世界3大ポーカー大会「WPT」に出たら盾をGETしてプロ契約をオファーされた話(2/4 ページ)
前回とは違い、外の景色がよく見えるテーブルでプレイを開始しました。周りを見渡してみると、ポーカー系YouTuberのマサキングさんや、WSOPC2021 PLOで優勝を果たしたりゅうたろうさんなどの有名プレイヤーがずらり。
1291人中勝ち進んだ281人がプレイする中、アベレージよりも少ない点数でスタートした焦りもあり、序盤は「弱い手なのに大きく賭けて負ける」「相手に降りてほしくて大きく賭けたが降りてもらえずブラフ失敗」といった大きなミスを連続でしてしまい、大幅に点数を減らしてしまいました。
と、ここでテーブルチェンジのご案内が来ました。テーブルチェンジとは卓のバランスを保つために大会運営者さんから席替えをお願いされるということで、新しいテーブルには、金属製のチップを持っている人たちがゴロゴロいます。黒×金色のこのチップは10万点チップというとんでもない高額チップで、それを何枚も持っている人のもとに6万点しかもっていない人が入ることの怖さたるや尋常ではありません。
「ナンテコッタイ」の顔文字が頭をちらつく中、ここで奇跡が起きます。ストレート(数字の数が連続しているカードが5枚完成)とフラッシュ(同じ柄のカードが5枚完成)の可能性のあるボードで私は最強のカードAを含むフラッシュ(ナッツ)が完成。明らかに最強の手の状態でストレートを持っている相手がオールインしてきたのです。
これによりチップを大幅に増やすことに成功した私はその後もとんとん拍子でチップを増やしまくって23万1500点まで爆増。調子に乗って相手のオールイン要求を受けたら13万点まで減らしてしまったりと、1つのプレイで大勝ちしたり、大負けしたりを繰り返していきます。
そして先ほど大きくチップを奪ったお兄さんが大賭けしてきたゲームで再び競り勝ち、25万点から40万点にまでチップを増量したところ、再びテーブルチェンジのご案内が来ました。
まさかの全体1位へ
そして私が座ったのは魔のテーブルでした。過半数が50万点以上持っており、1回に賭ける点数は先ほどまでのテーブルと桁違い。本日2度目の「ナンテコッタイ」の顔文字が脳裏を駆け巡る中、今度は固くプレイしていこうと誓った矢先のことです。会場であるアナウンスが行われました。
「このレベル終了後にチップリーダーの方にはスプリンター賞と500ドルの選手契約がオファーされます!」
チップリーダーというのは、全体で1位のチップ量を持っている人のことで、私が座ったテーブルにはチップリーダー候補がゴロゴロ。アナウンス後は全員がチップリーダーを目指して超アグレッシブなプレイを始め、高額チップがあっちへこっちへどったんばったん大騒ぎです。
そんな中私のもとへやってきたのは「QQ」という上から3番目に強いカード。これは行くっきゃない。ミニマムレイズした矢先、ボードにはQが一枚落ちて「スリーカード」という役が完成しています。ここでチップリーダー大本命のお兄さんがオールインをコール。
スリーカードよりももっと強い手の可能性がある状況で完全に私を降ろしにかかっていますが、「この大一番で降りてしまうのはポーカープレイヤー失格」と、私は意を決して高額チップを指で弾いて投入。オールインコールを選択しました。
これで負けたら私のWPTは終わりーー。この日一番の超ビッグゲームにほかのテーブルからも見物人が訪れる中、私が勝利をおさめ、一気に76万7000点を獲得。全体のチップリーダーに躍り出ました。
運営の人がババババッと走ってきて、ガラス製の立派な盾や500ドル分の選手契約オファーをいただいて恐縮しきりですが、先ほどまでチップリーダーの大本命だったお兄さんの気持ちや、惜しくもチップリーダーに届かなかった別テーブルのプレイヤーのことを思うとなんだか複雑な心境です。
とはいえポーカーは勝負。残り96人の時点で117万点まで伸ばし、途中60万点まで減らしたところから再び114万点に回復させ、最後は146万5000点と全体5位でDAY2を通過しました。
この日は何人かの方に「さっきQQ(クイーンズ)でオールイン受けた人ですよね! やばすぎました!」「お姉さんポーカーうますぎ!」といったお声がけを言われてまんざらでもない表情で帰宅。翌日に控えるDAY3(最終日)に向けて早めに床に就きました。
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