不眠不休で人間に奉仕、その裏には…… “品種改良された”家事妖精さんの漫画が闇深(1/2 ページ)

後味がたまらなく苦い……だが、それがいい。

» 2021年10月02日 20時00分 公開
[沓澤真二ねとらぼ]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 洗濯や部屋の片付けまで、かいがいしく世話を焼いてくれる妖精「ブラウニー」の漫画が、かわいくて夢があって、そしてダークです。いろんな感情がじわじわくる。

アイキャッチ こんな妖精、本当にいたら最高なんだけど……?
漫画をまとめて読む

 ブラウニーはスコットランドや北部イングランドの民間伝承で、家に住み着いて人間の手助けをするといわれる小さな妖精。そんな不思議な存在を輸入品店の棚で見つけて、主人公は驚きます。見た目は虫の羽が生えたヒヨコのようで、体型はコロコロのぷくぷく。

1P
2P

 店員が言うには、本場のブラウニーは気難しいため、人の暮らしに寄り添うよう改良された品種が一般に流通しているのだとか。特に報酬をあげなくとも家事を手伝ってくれると聞いて、主人公は試しに自宅へお迎えしました。

3P

 ブラウニーはとても働き者で、掃除洗濯に靴磨き、アクセの修理に推しグッズの整理と、夜通し何でもやってくれます。その献身ぶりに感動した主人公は、無償でいいとは知りつつも何かあげたくなり――とそこで、ブラウニーに口がないと気付きます。

4P

 明くる日お店で確認すると、店員からは「口も胃袋もないよ? 使い捨てだもん」と衝撃的な返事が。丸々太った身体は、食事抜きで活動させるため、そして飛んで逃げられないようにするためだったのです。「人の生活に寄り添うような品種改良」は、言い換えれば「人間に都合良く作られた命」……。

5P

 非情な現実を知った主人公は、すぐさま会社を辞めて渡英。「不幸な子を産まないように」と、原種のブラウニーの飼育訓練に取り組むのでした。

 作者の駒津ゆはり(@Kuchibasi_comic)さんが、一部はカイコをモデルに描いたというこの漫画。「現代社会の寓話って感じが好き」「ブラウニーのかわいい見た目と、人間の業の不愉快さに心が揺さぶられる」と好評を博しています。

 駒津さんはほかにも、現実とファンタジーが交差するような短編をTwitterで公開。長編の「奇妙な街の鳥たち」シリーズは、Kindleでも無料公開されています。

作品提供:駒津ゆはり(@Kuchibasi_comic)さん

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/25/news016.jpg 「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
  2. /nl/articles/2404/23/news090.jpg 誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
  3. /nl/articles/2404/21/news011.jpg 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  4. /nl/articles/2404/25/news043.jpg 娘の給食の献立表を見たら…… 正体不明の“謎の料理名”が「これはわからんw」と話題に その意外な正体に納得!
  5. /nl/articles/2404/25/news129.jpg プロ野球チップスでまた“不良品”流出 伊藤大海「176m」表記に続き…… カルビー謝罪「深くお詫び」
  6. /nl/articles/2404/24/news018.jpg 1年半ケージに引きこもっていたシャーシャー猫が、ある夜布団に入ってきて…… 感涙の行動に「まるで別猫」「こんな日が来るなんて」
  7. /nl/articles/2404/24/news017.jpg メルカリで300円の紙モノセットを買ってみたら…… 出品者のあたたかな心遣いに「利益は考えていないんでしょうね」「見ててわくわくします」
  8. /nl/articles/2404/23/news185.jpg 子どもに高級キーボードのパーツを捨てられた → 公式の“先読みしすぎた対応”が話題「そういうこともあろうかと」
  9. /nl/articles/2401/18/news015.jpg 巨大深海魚のぶっとい毒針に刺され5時間後、体がとんでもないことに…… 衝撃の経過報告に「死なないで」
  10. /nl/articles/2404/22/news124.jpg ダイソー「マルチ万能ほうき」が家事ラクの救世主 名前負け知らずの便利さに「これやばっ!!」「220円に驚き」の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」