“140字で完結する小説”を毎日投稿し続ける作家 ホラーから笑いまで200作品以上を生む出す発想の源泉を聞いてみた(1/2 ページ)

アイデアを出し続ける才能。

» 2022年01月02日 09時00分 公開
[ケンゾーねとらぼ]
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 Twitterの文字数制限140字以内で完結する超短編小説を毎日投稿するアカウントが人気を集めています。扱うジャンルは、ゾッとする話から思わず笑ってしまう話、感動する話まで多種多様。これまでに200本以上投稿してきた方丈海さん(@HOJO_Kai)にお話を聞きました。

 方丈海さんがTwitterに作品を投稿し始めたのは2020年7月2日から。きっかけは、140字以内という制約の中で生み出されるとても面白い投稿をよく見ていたこと。話題になるツイートは体験談やコメントなどでしたが、「創作でも同じことができるのでは」と思い、始めました。

 最初の作品は、子どもがビニール傘でギガスラッシュを放つ「小さな勇者」というお話でした。そこから毎日投稿を続け、旧友の殺人事件で警察から取り調べを受けるも思わぬ展開となった「悲しい事件」、息子がオンラインゲーム中毒になった「子供の目線」など、ときに20万いいねを超える作品を生み出し続けています。

息子がonlineゲーム中毒になった。叱るよりも、まず子供の目線に立つべきかと、私も始めてみる事にした。

その甲斐あって、息子のオンゲー中毒は改善された。息子曰く「自分の姿を、客観的に見れたから」らしいが、今やそんな事はどうでもいい。向こうの世界で今日も、仲間達が私を待っているのだ。

タイトル:【子供の目線】


 そんなにも多くのネタをどのように考えているのか。方丈海さんにお話を伺いました。

――なぜこのようなツイートを始められたのでしょうか?

方丈海さん Twitterで、たった140字以内の文章でも、とても面白くてバズってるツイートをよく見かけたのがきっかけでした。バズツイートのほとんどは体験談や切れ味するどいコメントでしたが、創作でも同じことができるのではと思い、チャレンジをしてみたくなってはじめてみました。

――毎日投稿し続けるのは相当大変だと思いますが、アイデアはどのように考え出されているのでしょうか?

方丈海さん 日々、体験したり見聞きしたりする色んな話や出来事やエピソードを参考に、発想の転換をこころがけています。例えば、一見良い話だけど、裏にこんな理由があったとしたらドン引きするな…とか、一見ヒドイ話だけど、実はこんな背景があったら泣けるな…とか、最後にこんなセリフがついたら、一気に台無しになるな…などです。

――なにか反響はありましたか?

方丈海さん アカウントをつくった初期のころは、数百だったフォロワーさんが、活動を初めてちょうど1年ほどになる現時点で、6.7万人の方々にフォローしていただくに至りました。想像をはるかに超える反響で、誠に、感謝が絶えません。これからもフォロワーさんのご期待に添えられるよう、精進したいと思います。

――あと何本続けたいと考えていますか。また、これまでにいくつ執筆されてきましたか?

方丈海さん 毎日新作・旧作を織り交ぜつつ投稿しているのですが、特に上限は決めていません。

 想定をはるかに超える大勢の方にフォローしていたただき、日々楽しみにしてくださっているので、続けられる限り続けて行きたいと思っています。現時点(編集部注:2021年11月23日時点)で、216作品ほど公開してきました。執筆したけどボツにした作品を含めれば、その何倍もありますが、消しているので数は把握しておりません。




 方丈海さんは、140字小説のほかにも、Kindleで自費出版小説作品を出版しています。


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