アカウント凍結をちらつかせて金銭を要求する「凍結屋」の被害がTwitterで相次ぐ Twitter「以前から存在について報告は受けていた」

12月28日より、当該アカウントは順次凍結、被害にあったアカウントの凍結も解除していっているとのことです。

» 2021年12月30日 20時00分 公開
[池谷勇人ねとらぼ]

 Twitter上で現在、「凍結屋」と呼ばれるアカウントによる脅迫トラブルが問題になっています。Twitter社に問い合わせたところ、「以前から存在について報告は受けており、28日より凍結屋として報告されたアカウントを順次凍結していっています」とのことでした。

 凍結屋とは、故意に他人のアカウントを凍結させ、凍結防止や、凍結からの復旧をちらつかせて金銭を要求する悪質なアカウントのこと。調べてみると、2020年以前から被害の報告はちらほらとありましたが、それが2021年12月ごろになって急増。編集部にも12月半ばごろから複数の情報が寄せられていました。

Twitter 凍結屋 「凍結屋」とされるアカウントの1つ(現在はアカウント凍結済み)
Twitter 凍結屋 Twitterアカウントの「凍結サービス」「凍結解除サービス」などをうたっていた(上記アカウントの投稿より)

 もろもろの情報を総合すると、凍結屋の手口は以下のようなもの。

  • 虚偽の通報を行い、対象のアカウントをロックさせる
  • ロックさせたアカウントに連絡し、凍結を防ぎたければ金銭(1万2000円〜1万4000円ほど)を支払うよう脅迫
  • 脅迫に従わないとさらに攻撃を行い、アカウントを凍結させる

 凍結屋がどのようにして他者のアカウントをロック・凍結させているのかは不明ですが、恐らくアカウント売買などで手に入れたアカウントを大量に保有しており、それらを使って一斉に虚偽通報を行っているのではとみられています。

Twitter 凍結屋 「凍結屋」から送られてきたというDM(画像:読者提供/画像加工は編集部によるもの)

 他にも、公式アカウントでは「凍結させた実績」を頻繁に報告していたり、サイトやDM、専用のDiscordなどでは「他者のアカウントを有料で凍結させる依頼」を受け付けていたりも。また、そもそも虚偽の通報でも凍結されてしまったり、不当な凍結に対し異議を申し立てても受け入れられなかったりと、Twitter社の対応にも不満の声が多くあがっていました。

Twitter 凍結屋 専用のDiscordサーバーでは、凍結させたアカウントを報告しあっている様子も(画像:読者提供/画像加工は編集部によるもの)

 編集部ではこうした流れを受け、Twitter Japan広報に「凍結屋」の存在について認識しているか取材しました。


―― 現在話題になっている「凍結屋」について、Twitter側では認識していましたか。

Twitter Japan広報:以前から存在について報告は受けており、社内調査は行っていました。まだ調査・対応ともに継続中ではあるのですが、28日から凍結屋として報告されたアカウントを順次凍結していっています。一度凍結してもまた別のアカウントで復活しているケースもあるようですが、確認でき次第これも凍結するようにしています。

―― 凍結屋によって凍結されたアカウントは復旧されるのでしょうか?

Twitter Japan広報:はい、並行して、被害者の凍結解除も順次行っています。これは日本だけでなく、グローバルの取り組みとして行っています。

―― そもそも「凍結屋」のような行為はシステム的に可能なのでしょうか。また、こうした行為はTwitterの利用規約上問題はないのでしょうか。

Twitter Japan広報:手口については詳細にはお答えできないのですが、Twitterでは利用される人全ての安全と、健全な会話の確保を最優先事項としています。悪意のある報告で他人のアカウントを凍結させたり、金銭を要求したりといった行為は、明確に弊社のルールに違反しています。

―― もしも凍結屋によってアカウントがロックされたり、金銭を要求されたりした場合、ユーザー側としてはどうしたらいいですか。

Twitter Japan広報:不審なコンタクトがあった場合は、金銭を支払うことなく、該当するDMの報告をお願いいたします。また不当な強制的措置がされた場合も、金銭を支払うことなく、Twitterへの異議申し立てをお願いいたします(→アカウントの凍結またはロックに異議申し立てをする)。

―― 事前にユーザー側で防衛することはできるのでしょうか。

Twitter Japan広報:自衛手段としましては、フォロワー以外からのDMを受け取らないように設定しておく、フォロワー以外にツイートが見られないようにする(鍵をかける)などがあります。他にもTwitterではさまざまな安全対策を設けており、こちらのプレイブックにまとめて記載しておりますので、よろしければご確認ください(→Twitterの安全機能をまとめた「プレイブック」日本語版を発行)。ダイレクトメッセージの使い方については以下のページもご参照ください(→ダイレクトメッセージについて )。

 Twitter側としても、問い合わせや報告があればその都度社内で情報を交換したり、適切な部署に共有したりしています。積極的に通報・情報提供いただけますと助かります。



 Twitter社によると、以前から存在については認識しており、冒頭でも書いた通り、報告を受けたアカウントについては28日より凍結し、また被害者のアカウントも順次凍結解除していっているとのことでした。

 編集部でも確認しましたが、12月30日現在、直近で話題になっていた「凍結屋」のアカウントは確かに凍結されていることが確認できました。今後もアカウントを変えて復活する可能性はありますが、もし怪しいDMを受け取ったりしても、該当するDMを報告する、異議申し立てを行うなど落ち着いて対応することが重要です。

Twitter 凍結屋 「凍結屋」グループとみられるアカウントの1つ。現在は凍結済み

_

_


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2403/17/news022.jpg 【追記あり】夫に「油買ってきて」と頼んだのに、手ぶらで帰宅した理由はまさかの…… とんでもないオチに「やめてww」「久しぶりに大爆笑」
  2. /nl/articles/2403/18/news022.jpg 1歳息子の“はじめての寝落ち”が140万再生 10歳兄のやさしい行動に「なにこの平和でかわいい世界」「最高に癒やされる」と絶賛の声
  3. /nl/articles/2403/17/news063.jpg 「予言者いた」「先見の明」 大谷翔平選手&真美子さんの結婚を2021年時点で予言(?)している投稿が発掘され話題に
  4. /nl/articles/2403/17/news047.jpg 北海道内の移動距離を本州と比較したら…… 感覚がバグるマップ画像に「これが北海道」「大きすぎる」
  5. /nl/articles/2403/18/news042.jpg 生後1カ月の赤ちゃん「ぼく泣かないもんねっ」 うるうるおめめとへの字口が「はぁ〜たまらん!」「ぐぁぁああああっっ」取り乱すほどかわいい
  6. /nl/articles/2403/15/news126.jpg 「一番イチャイチャしているように見える」 大谷選手が公開した写真でドジャース山本由伸選手の“手つなぎ”?が話題に 「そっちに目が行く」
  7. /nl/articles/2312/29/news019.jpg 「妻の服を勝手に着て脱げなくなったムキムキ夫とデカワンコ」に爆笑の嵐 シュールすぎる状況が500万表示突破
  8. /nl/articles/2403/18/news025.jpg “おしりが5日で変わる”トレーニング! 「明日からやるか」「1日1回だけなら続けられる」と累計3000万再生突破
  9. /nl/articles/2403/18/news056.jpg 大好きなボールを100個プレゼントされたときのワンコの表情に「放心ww」「引いてない?」 直視できない姿がSNSで話題
  10. /nl/articles/2403/18/news064.jpg 赤ちゃんが妙に静かだと思ったら…… 思わぬものへの“真剣モード”に笑顔になる人続出「たれたもちもちほっぺたまらん!」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  2. 昭和時代に“無かった物”が写っている……? 細かすぎて伝わらない「未来から来たことがバレた写真」に6万いいね
  3. 「マジで汚い」「こんなもんです」 辻希美、“大散乱”のリビングと“新”キッチンの差を公開し共感の声集まる
  4. 双子の赤ちゃん、姉が全力でくしゃみして…… 被害にあった妹の反応に「生後3ヶ月でドリフのコントw」「めちゃどっちもカワイイ」と絶賛の声
  5. 「よくも病院に連れてきたな……」とにらむ猫、先生が来た瞬間 驚きの変貌に爆笑の声「これがほんとの猫かぶり」
  6. 急に片耳がたれたワンコ、慌てて病院にいった結果…… 「こんな可愛い診断結果初めて見たよw」「笑っちゃった」と反響
  7. 「何羽いる?」一見普通の“草むら”、よく見ると……? 思わず絶叫まちがいなしの1枚に「どっさりいるw」「まさに迷彩!」
  8. 店員に「この子は懐きませんよ」と言われたチンチラ、家に来て3日後…… 人を信じる姿に「愛が伝わったんですね」
  9. 元SDN48光上せあら、目を離した隙に……子どもが商品を触り“全買取” 「子連れママに厳しすぎないか?」
  10. 柴犬を子どものように育てた結果、人間みたいな行動をするようになった 何気ない幸せな日常に「完全に家族の一員」「全部が愛くるしい」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
  2. パーカーをガバッとまくり上げて…… 女性インフルエンサー、台湾でボディーライン晒す 上半身露出で物議 「羞恥心どこに置いてきたん?」
  3. “TikTokはエロの宝庫だ” 女性インフルエンサー、水着姿晒した雑誌表紙に苦言 「なんですか? これ?」
  4. 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
  5. 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
  6. 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
  7. 67歳マダムの「ユニクロ・緑のヒートテック重ね着術」に「色の合わせ方が神すぎる」と称賛 センス抜群の着こなしが参考になる
  8. “双子モデル”りんか&あんな、成長した姿に驚きの声 近影に「こんなにおっきくなって」「ちょっと見ないうちに」
  9. 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
  10. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」