「3センチのすき間から出られない子猫がいる」 プロレスキューによる救出劇に「小さな命を救う執念がすごい」の声

無事出られてよかった……!

» 2022年02月17日 20時00分 公開
[土屋真理菜ねとらぼ]

 柱の根本の隙間から救出された愛らしい子猫の動画がYouTubeに投稿され、「助かってよかった」「とても心が温まりました」「子猫を救う姿、とてもかっこいいです!」などの声が寄せられています。こんなにふっくらした子が小さな隙間に……。

【保護猫】柱の根本に空いた3センチの隙間に入って出られない子猫のレスキュー!

 動画に映るのは2021年12月に長崎市大橋町のボウリング場「ラッキーボウル」で起こった出来事。この日、有償で活動するプロアニマルレスキュー隊の浦川龍徳さんの元へ「ボウリング場の出入口にある柱の根元の隙間に、子猫がはさまっている」と連絡が入りました。

 最初ラッキーボウル内にある焼肉店のお客さんが、どうにか子猫を出そうと試行錯誤したものの、引っかかれて断念したとのこと。また、警察に相談するも結局「何もできません」と言われてしまったんだそうです。

サムネ 怖かったよね
隙間にいるななちゃん とても狭い隙間です

 現場に到着した浦川さんは、柱の根本にあいた小さな隙間で鳴いている子猫を発見。救出しようとすると、子猫は柱の中で踏ん張っているのかなかなかでてきません。浦川さんは子猫の皮がたるんで柱に引っかかっていると判断し、少しずつゆっくりと皮をずらしながら助けようとします。

 しかし、はめていた手袋が邪魔でなかなか手を入れられなかったため、今度はかまれることを覚悟して素手で子猫を引っ張ります。浦川さんは、引っ張るのはかわいそうだと思いつつも「このまま隙間の中にいたら死んでしまう」と子猫の身を案じて心を鬼に。

手袋で救出 皮が引っかかってなかなか出られません
素手で救出 噛まれる覚悟で手袋をはずします
足を引っ張る 足がでてきました!

 すると次第に後ろ足、前足、頭がでてきて子猫の救出は無事に成功! でてきた子猫はケガもなく、まんまるでかわいらしいお顔立ち。これには浦川さんもデレデレな様子でした。

 救出中は恐怖からか子猫が泣き叫んでおり心が痛みますが、柱からでてきた子猫は息苦しさから解放されスッキリした表情。キョトンとしたお顔を見せたあと、かわいらしい声で「ニャァ」とご挨拶してくれました。

ナナちゃんを救出 ケガもなく無事でよかった……!
ナナちゃんアップ とってもかわいいお顔だち

 子猫にノミは見当たらず、おとなしかったので浦川さんは「捨てられたのでは?」と思ったそうです。撮影していたカメラマンがちゅ〜るを持ってきてくれたので早速あげてみるとおいしそうにペロペロ。

 子猫は人間のこぶしも入らなそうなほど狭い場所で、身動きがとれずにずっと鳴いていたようです。本当に助かってよかった……! その後、浦川さんはもう他の子猫が隙間に入らないようにと柱の穴を塞ぎました。救出された子猫は、ボウリング場の店長の妻が最初からお迎えするつもりだったそうで、無事引き取られることに。子猫の愛らしい姿にすぐメロメロになったようです。

ちゅ〜るをあげる 久しぶりのごはんをおいしそうに食べてくれました
口にチュールがついたナナちゃん お口にちゅ〜るがいっぱい……!
ナナちゃんを引き渡す 新しい飼い主さんの元で幸せになってね

 浦川さんは飼い主さんに飼育前の基本的な指導と注意点を伝えて一件落着としました。優しい飼い主さんも見つかって、一安心ですね! 浦川さんによると、レスキュー現場では近くの関係者が引き取ってくれることが多いので助かっているそうです。こんなに小さな命が必死に闘っているのを間近で見たら、引き取ることを決意する気持ちが分かりますね。

 ちなみに子猫は最初「ラッキー」ちゃんと名付けられましたが、今はラッキーセブンの“セブン”と、12月7日に家族になったことから、「ナナ」ちゃんというお名前になったんだとか。ナナちゃん、新しいお家で幸せになってね。

 浦川さんは今回ねとらぼに「これから春に向けて子猫が増える時期です。野良猫にエサをあげている人は、あげている猫だけでも、4月までに避妊手術を終わらせてあげてほしいです」と話してくれました。

 動画のコメント欄には「小さな命を救う執念に圧巻しました」「無事でほんまに良かった」と安堵する声や、「取り出された時の猫の表情がかわいい」「こんな愛嬌たっぷりの仔が出てくるとは」「キョトン顔がとても可愛い」など、ナナちゃんのかわいさに魅了される人が続出しました。昼夜問わず動物たちのレスキューをしている浦川さんの日常は、YouTubeチャンネル「プロ アニマルレスキュー隊」で公開。Twitter(@r_and_g0299)Instagram(tatsunoriurakawa)でも、動物たちを救うための活動内容を知ることができます。

 また、浦川さんはAmazon欲しい物リストを公開するとともに、レスキュー活動の活動資金としてチャリティーカレンダーも販売中。こちらはLINE、メッセンジャー、DMなどで浦川さんに連絡をとって購入可能です。

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画像提供:YouTubeチャンネル「プロ アニマルレスキュー隊」

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