「前足と骨盤を損傷した猫が壁の上で動けなくなっている」 危険な場所での救助劇にハラハラさせられる 米(1/2 ページ)
祈ることしかできない……!
米の非営利動物保護団体「Hope For Paws」が、前足と骨盤を損傷した野良猫を保護。ハラハラさせられる救助の様子がYouTubeで公開されました。動画は2月17日現在23万回再生を突破。動画の10分〜12分45秒に手術の様子が映し出されるので、苦手な方はご注意ください。
「ケガをした猫が壁の上に2日間も座っている」と連絡を受けて「Hope For Paws」のスタッフが現場に向かいました。のちに「Fortuna」(フォーチュナ)と名付けられた猫が高い壁の上にうずくまっているのを発見。壁の幅は狭く、救助をするにしても怖がらせてしまうとフォーチュナが飛び降りてしまうかもしれません。猫とはいえ、ケガをした状態では上手に着地できないでしょう。
まずは、フォーチュナが人間に対してどんな反応をするのか、スタッフが壁の下から近づいてみます。すると、フォーチュナは緊張した様子を見せました。残念ながら人間に慣れていないようです。
スタッフは長い柄の網を使って捕まえることにします。網を近づけてみて、フォーチュナが歩けるかどうかを見るためでもあります。しかしこれがなかなかうまくいきません。フォーチュナは歩けるようですが、前足がぐにゃりと曲がっていて見るからに痛そうです。それでも網が近づくと必死で逃げようとしてしまいます。
これでは助けられないと判断したスタッフは、別の方法を試します。連絡者いわく、フォーチュナは昨夜ごはんを食べていないとのことだったので、ごはんをあげてみることにします。すると、フォーチュナがごはんを食べてくれました!
これならごはんを入れたトラップを置けば、中に入ってくれるかもしれません。トラップごと落ちてしまわないように細心の注意を払いながらセットします。さらに網を使ってフォーチュナをトラップのほうへと誘導。しかしフォーチュナは網が近づくと網とトラップを避けて進もうとしてしまい、一瞬だけ壁から落ちそうになります。
なんとか安全に助け出したいスタッフは、網をもう1本用意して挟み込んで捕まえることにします。ただ、壁の上にいるフォーチュナの姿は見えづらく、なかなか思うようにいきません。ハラハラした状況が続き「お願いだからカゴの中に入って!」と祈るような気持ちになります。
その後、なんとかフォーチュナがトラップの中に入ってくれました! 緊迫した救助を見守っていた連絡者は「あなたは天国に行けるよ」とスタッフに感謝と労いの声をかけます。
さて、ここからがまた大変なところです。獣医師のもとへ向かい、フォーチュナのケガの状態を診てもらいます。そこでフォーチュナは右前足だけでなく骨盤も損傷していることがわかりました。獣医師が手を尽くしたおかげで骨盤は治療できましたが、右前足は治療後に感覚が戻らず、1カ月様子を見ても回復しませんでした。
3本足で生活していくことになったフォーチュナは現在、新しい家族に出会うのを待っています。触ろうとするとシャーッと怒っていた頃とは打って変わって、だっこされたり撫でられたりしても落ち着いた様子を見せています。きれいな毛色と大きな瞳がかわいいですね。これから幸せいっぱいの日々を送ることでしょう。
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