間違っていたって構わない、だから言語解読アドベンチャー「7 Days to End with You」は今の時代に遊ばれるべき傑作ゲームなのだ:やや最果てエンタメ観測所(1/3 ページ)
『解体新書』を翻訳した杉田玄白や前野良沢の気分になれるゲーム。
また、大好きなゲームに出会ってしまった。その名も――「7 Days to End with You」(iOS/Android/Steam)。知的で、エモくて、切ない。心の大事な場所にしまっておいて時々取り出して眺めたくなるような、そんな一本だった。
全く新しいパズル&ノベルゲーム体験
本作は、iOS版&Android版が2022年1月24日に、Steam版が2022年2月6日に発売になった個人制作のインディーゲームだ。ドットを基調としたグラフィックのためスマホやタブレットでも動き、値段も定価500円程度(iOS、Android 490円/Steam 520円)と手ごろであるためプレイのハードルは低いだろう。今後、さらに人気が出ていく予感がしている。狭い範囲でのタップを繰り返すので、個人的にはマウスを使えるSteam版や画面の大きなタブレットなどの方が遊びやすい気はする。
それでは、本作がどういうゲームなのか説明しよう。ゲームを始めると、いくつかの説明文のあと、主人公は記憶を喪失した状態で目覚める。目の前には、物憂げにこちらを見つめる赤髪の女性。そして、「その人」は話しかけてきてくれるのだが――まず、あなたは驚くに違いない。
彼女の話す言語が独自の記号で表記されており「何一つ理解できない」ことに。
そう、このゲームは目の前にいる相手が何を喋っているか文脈から推理しながら物語を読み解いていく、全く新しいジャンルのパズル&ノベルゲームなのだ。
最初は誰もが何一つ分からないままゲームを進めていくことだろう。だが、毎日の会話を繰り返すうちに、相手が喋っている言語はどうやらいくつかの単語の組み合わせでできているらしいことが分かってくる。
そして、ふと気付く。
恐らく、毎朝起きた瞬間に発されているこの単語は「おはよう」なのではないか? 相手に感謝される行為をした直後に発されているこの単語は「ありがとう」に違いない。あるいは、同じシチュエーションで指さすものだけ変えて会話をしたとき、その差分がそれらの「単語」を表しているのだろう……など、こんな推論を積み重ねて、相手が話している言語を自分で翻訳していくことになる。
また、ゲーム内で翻訳した単語にラベルを貼りつけるようにルビを振ると、それ以後も文中でルビが表示され続ける。この際、単語を任意に色分けすることもできるので、その機能もフル活用して解読していくといいだろう。色分けは名詞や動詞などの品詞推定に使ってもいいし、筆者の場合は単語の「確信度」で色分けしていった。
このように、取りあえずでも単語を埋めながらゲームをプレイしているうち、不格好ながら相手が話している言語の翻訳が徐々に完成していく。そして、それに伴って、このゲームを貫く一つの「物語」の輪郭らしきものが見えてくる。
これがまさに新感覚の面白さなのだ。単語を推察する度、パズルのピースがはまるように分からなかったことが分かっていく感覚――それはまるで、江戸時代にオランダ語の医学書を文脈から読み解いて翻訳し『解体新書』を出版した杉田玄白や前野良沢にでもなった気分だ。子供のころ、歴史の本で「杉田玄白らは『フルヘッヘンド』という単語を、木の葉が積まれる様子にも使われていることから『うずたかく盛り上がる』という意味だと解読しました」というのを読んだとき、「しんどかったんだなあ」と思ったが、その気持ちの一端が分かった今、「……あれ? それって意外と楽しんでた面もあったんじゃない?」なんてことをちょっと思ったりもした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
高校生のときに出会った“同級生カップル”→「親に頼らん!」と必死に貯金して…… 19年後、現在の姿に反響
-
大野智さん巡る悪質“逮捕デマ”巡りSTARTO社が発信者情報開示請求 「株式会社嵐」代表は「一呼吸おいてよく考えて」と心境吐露
-
“自分を醜い”と感じてきた49歳女性が…… “別人級の大変身”に感動 「衝撃的だった」「信じられない」
-
普通の折り紙1枚を、パタパタ折っていくと…… プレゼントにぴったりな美しいアイテム完成に「すげぇつくりたい」「かわいい」
-
大谷翔平、“消防士たちとの5枚のショット”に反響 「どの消防士より屈強」「これは期待の新人」
-
手芸で余った大量のハギレ → あまさず活用する“驚きの方法”に反響 「ナイスアイデア」「考えたこともなかった」
-
「許されると思ってんの?」 スマホのアラームを設定→翌朝…… “絶望の通知内容”が430万表示 「ほんとこれ」
-
「死ぬほど笑ったw」 “ほろよい”限定デザイン → 人気ゲームの“例のロゴ”に見えると話題に まさかの公式も反応「ほろよい うま」 投稿者に話を聞いた
-
“部屋が汚すぎて”彼氏に振られた女性→1人孤独に片付けを続け、600日後…… まさかの光景に「感動しました」
-
母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
- DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
- 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議
- スーパーで買った半玉キャベツの芯を植え、5カ月育てたら…… 農家も驚く想像以上の結末が1300万再生「凄い」「感動した」
- 東京藝大卒業生が油性マジックでサンタを描いたら? 10分で完成したとんでもない力作に「脱帽です」「本当にすごい人」
- 定年退職の日、妻に感謝のライン → 返ってきた“言葉”が約200万表示 大反響から7カ月たった“現在の生活”を聞いた
- 【ヤフオク】“3万円”で購入した100枚の着物帯 →現役着付師が開封すると…… “まさかの中身”に驚き
- 「立体的に円柱を描きなさい」→中1の“斜め上の解答”に反響「この発想は天才」「先生の優しさも感じます」 投稿者に話を聞いた
- 「すんごい笑った」 “干支を覚えにくい原因”を視覚化したイラストが勢いありすぎで1700万表示の人気 「確かにリズム全然違う!」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
- 「配慮が足りない」 映画の入場特典で「おみくじ」配布→“大凶”も…… 指摘受け配給元謝罪「深くお詫び」
- 母「昔は何十人もの男性の誘いを断った」→娘は疑っていたが…… 当時の“モテ必至の姿”が1170万再生「なんてこった!」【海外】
- 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- 市役所で手続き中、急に笑い出した職員→何かと思って横を見たら…… 衝撃の光景が340万表示 飼い主にその後を聞いた
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
- 「こんなおばあちゃん憧れ」 80代女性が1週間分の晩ご飯を作り置き “まねしたくなるレシピ”に感嘆「同じものを繰り返していたので助かる」
- 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議