タカラトミーがJAXAと月面探査ロボットを開発。「トランスフォーマー」「ゾイド」などの技術を活用(1/2 ページ)

球体で月面に着陸後、左右に変形拡張。走行しながら周囲の状況やわだちを撮影。

» 2022年03月17日 11時43分 公開
[谷町邦子ねとらぼ]

 タカラトミーは国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)などとともに、直径約8センチ、約250グラムの超小型変形型月面ロボットを開発。「トランスフォーマー」や「ZOIDS(ゾイド)」といった玩具開発のアイデアが盛り込まれた探査ロボット「SORA-Q(ソラキュー)」が誕生しました。

ソラキュー 月面探査ロボット「SORA-Q(ソラキュー)」、左奥が球体、右手前が変形拡張後

 

ソラキュー 直径約8センチ、約250グラムと手のサイズ

 

ソラキュー ほぼ野球ボールと同じサイズ

 「ソラキュー」の使命は、JAXAの「SLIM(スリム)プロジェクト」において月面の低重力環境下における超小型ロボットの探査技術を実証すること。小型月着陸実証機「スリム」から放出され、球体で月面に着陸すると、瞬時に左右に拡張。カメラを搭載した頭部が立ち上がり、スタビライザーを伸ばした状態へと変形し、外殻を車輪として回転させて走行しながら周囲の状況やわだちを撮影します。将来の月面における有人自動運転技術や走行技術の検討に向けて必要な月面データを取得してくることが目標です。

ソラキュー 地球に画像を送るLEV-1とともに、「スリム」から放出される「ソラキュー」 (c)JAXA (c)TOMY

 

ソラキュー 「ソラキュー」は撮影した画像をBluetooth通信でLEV-1に送信、LEV-1を経由して地球へ送ります  (c)JAXA (c)TOMY

 

ソラキュー 球体で着地する「ソラキュー」

 

ソラキュー 着地するとすぐ、横に拡張

 

ソラキュー クロール走行

 

ソラキュー バタフライ走行

 タカラトミーは2016年からJAXAとともに筐体(きょうたい)の共同研究をスタート。2019年にソニー、2021年に同志社大学が加わり4者での開発が進められていました。「ソラキュー」には組立式駆動玩具「ゾイド」シリーズや、二足歩行ヒューマノイド型ロボット「Omnibot 17μ i-SOBOT」、変形ロボット「トランスフォーマー」シリーズなど、玩具開発で培われた技術が生かされています。

ソラキュー SORA-Q 開発メンバー(一部)

 

ソラキュー 玩具づくりの技術を生かして開発(イメージ)

 

ソラキュー 「ゾイド」シリーズの「シールドライガー」 組み立て完了後に動き出す小型駆動のノウハウが「ソラキュー」に生かされました  (c)JAXA (c)TOMY

 

ソラキュー 「Omnibot 17μ i-SOBOT」(オムニボット ワンセブンミュー アイソボット) 高さ16.5センチ、体重350グラム。当時世界最小の二足歩行ヒューマノイド型ロボット  (c)JAXA (c)TOMY

 

ソラキュー 小型化とバランス感覚、さまざまな動作を可能とするノウハウが生かされました  (c)JAXA (c)TOMY

 

ソラキュー ハリウッドで実写映画化された「トランスフォーマー」シリーズ ロボットモード (c)TOMY (c) 2022 Paramount Pictures Corporation. and/or TM & (c)TOMY. All Rights Reserved. TM & denote Japan Trademarks.

 

ソラキュー こちらはビークルモード。変形機構のノウハウがソラキューの開発に生かされました  (c)TOMY (c) 2022 Paramount Pictures Corporation. and/or TM & (c)TOMY. All Rights Reserved. TM & denote Japan Trademarks.

 拡張変形し、走る「ソラキュー」の動画がタカラトミーの公式ウェブサイトで公開中です。小さいけれど迫力ある動きを見てみませんか。

宇宙を走る様子をCGで再現
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2504/19/news087.jpg 皇后さま、華やかなゴールドの衣装 天皇陛下も同系色のネクタイ着用【7万6000いいね】
  2. /nl/articles/2504/19/news051.jpg 湘南の砂浜に打ちあがった“超危険生物”を飼育したら…… 貴重な姿に「初めて見ました」「かっこいい」と大反響→2年後の現在について話を聞いた
  3. /nl/articles/2504/19/news039.jpg 人里離れた山にカメラを設置→1週間後…… 「なんで?」映っていた“意外すぎる住人”に「笑った」「実在していたのか!」
  4. /nl/articles/2504/18/news140.jpg 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」話題になった飼い主に聞いた
  5. /nl/articles/2403/21/news036.jpg 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  6. /nl/articles/2504/20/news008.jpg 「年中着用したい」 ワークマンの“暑くても着られる”2900円長袖シャツに反響続出 「とにかく涼しい」
  7. /nl/articles/2504/18/news025.jpg 2日かけて組み立てたのに動かない!? 自作PC初心者あるあるの再現が1460万再生「いまいましい」「同じミスしたよ」【海外】
  8. /nl/articles/2504/16/news035.jpg 「ウソだ…」「言葉が出ない」 幼少期から絵を描き続けた少年→15年後…… 大人になって描いた絵が100万再生【海外】
  9. /nl/articles/2504/18/news010.jpg 100均の手ぬぐいを3回縫うだけ…… “ちょっとずるい作り方”の便利アイテムが目からウロコ「おおおすごい」「すてきなアイデア」
  10. /nl/articles/2504/20/news028.jpg 庭にビオトープを作ったら、生物多様性が爆上がりして…… “まさかの生き物”の来訪に驚がく「え?マジすかw」「存在感すごい」と620万表示
先週の総合アクセスTOP10
  1. 小学生時代「こんなプラモ誰が買うんだよw」→40年後…… “大人になった”を実感するエピソードに「分かる」「特大ブーメランw」
  2. パパに、保育園へ行く娘のヘアアレンジを任せたら…… ママがひっくり返った“仕上がり”が400万表示「重力どこ?」「頑張った感がいい!」
  3. 「神パンツきた」 ユニクロ新作“3990円パンツ”が品切れラッシュの大人気 「過去イチかも」「本当にこれは買い」
  4. なんとなく捨てにくい紙袋→2カ所切り込みを入れるだけで…… 目からウロコの“活用術”に「これすごくいい!」【海外】
  5. 「見習うことばかり」 80代おばあちゃんの春服&収納術がステキ! 上品かつオシャレで「憧れです」「尊敬します」
  6. ファスナーに直接毛糸を編み付けていくと…… 完成した“便利でかわいいアイテム”が100万再生「天才だ」「これ大好き」【海外】
  7. 「尊厳を踏みにじる行為」 八代亜紀さんの“物議のCD”は「流通会社がすでに流通を中止」 タワレコが回答
  8. 古くなったジーンズは捨てないで! 目からウロコの“アイデア”に大反響「なにこれかわいい!」「こんなの作れるんだ」【海外】
  9. 指先サイズの小さな器に木を植えて、育てたら…… 「芸術だ」「半端ない」鳥肌モノの“神盆栽”に反響
  10. 義母「ランドセル代を振り込みました」→銀行口座を見ると…… 2児ママ絶叫の“神対応”が1520万表示「凄すぎる!」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 【べらぼう】“問題のシーン”、「子供に見せられない」 身体張った27歳俳優へ「演技やばくない?」
  2. 「恩師ビックリするやろなぁ」 中学3年で付き合い始めた“同級生カップル”が10年後…… まさかの現在に反響
  3. 「本当に迷惑」 宅急便の「不在連絡票」と酷似のチラシが物議…… ヤマト運輸「配布中止申し入れ」
  4. 「うそでしょ!?」 東京ディズニーランド、“老舗”レストランの閉店を発表 「とうとう来てしまったか」「いやだああああ」と悲しみの声
  5. 雑草ボーボーの運動場に“180羽のニワトリ”を放ったら…… 次の日、まさかの光景に「感動しました」「すごい食欲」
  6. 40歳・女性YouTuber「18年間、脇毛を処理していない」→“処理しない理由”語る 「脇のみならず……」
  7. コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
  8. 息子の小学校卒業で腕を組んだ34歳母→中学校で反抗期を迎えて…… 6年後の姿に反響 「本当に素敵!」「お母さん、変わってない!?」
  9. Koki,、豪邸すぎる“木村家の一室”がウソみたいな広さ! 共演者も間違えてしまうほどの空間にスタジオビックリ「コレ自宅!?」「ちょっと見せて」
  10. 使わない靴下をザクザク切って組み合わせると…… 目からウロコの再利用法が2500万再生「とてもクリエイティブ」【海外】