「変な老人とガスマスク女が食事してた…」 街中に突如現れた2人組が話題、謎の正体を探った(1/2 ページ)

どういうことなの……?

» 2022年03月24日 19時00分 公開
[十津川あきらねとらぼ]

 通りで変な老人とガスマスク女が食事してた――。そんな投稿がTwitter上で話題になっています。謎の2人組の正体とは一体……?。

変な老人とガスマスク女が食事してた 熊本市内に突如現れた謎の2人組

 話題のきっかけとなったのは、Twitterユーザーのおったつさん(現在アカウントは非公開)が、「なんか久しぶりに街歩いてたら角マに変な老人とガスマスク女が食事してた…」というコメントと共に投稿した写真。

 角マ(角マック。マクドナルド熊本新市街店の通称)の通りに突如現れたちゃぶ台を前に、靴を脱いで正座するガスマスクの女と老人が写っています。2人はどうやらちゃぶ台の上のご飯を食べている様子。どういうことなの……?

変な老人とガスマスク女が食事してた スターバックスという日常の風景の前に現れた非日常

 この投稿に対してネット上では、「異世界で食事してたら突然地球にワープしたんやろなぁ…」「新手のSCPかな?」「エア夜食じゃん」「東側陣営のガスマスクじゃないか」といった考察や、「え…怖い」「世の中のこういう違和感って好き」などの感想が寄せられました。この2人はいったい何者……?

 その正体は、熊本市によるアートイベント「STREET ART-PLEX KUMAMOTO」における、演劇集団「ゼーロンの会」代表の上村清彦さんらによるパフォーマンス。上村さんとガスマスクを装着した桐野(仮名)さんが、3月12日に熊本市内の下通りで行った「飯食う男は電気羊の夢を見るか」という演目です。

 編集部では上村さんに、このパフォーマンスについて話を聞きました。

――STREET ART-PLEXでこの演目をすると決めた理由を教えてください

上村さん STREET ART-PLEX KUMAMOTOの実行委員長から依頼を受けた際、ほふく前進あるいは五体投地によるアーケード街の通過、アーケード街の路面をなめつづけるなどの候補は思い浮かびましたが、ひらめきとして最も強かったのはあのパフォーマンスでした。

 選んだ理由が「ひらめき」なんて理由にならないかもしれませんね。私にはどうもあまりに心地よく、また合理的に整序された風景に亀裂を入れたくなるという悪癖があるようです。日常の亀裂は時に高揚感を喚起してしまいますからね。

 ちなみに、タイトルと内容は、ボリス・ヴィアンのひそみに倣って関係ありません。まあ、飯は食ってましたが。

――ネットでパフォーマンスに画像が話題になっていましたが、反響についてどう思いましたか

上村さん 年に1、2回は街角でパフォーマンスをやってきましたが、今回が一番大きな反響を感じてます。たぶんそれは長引くコロナ禍により人々の心が、いえ、街そのものが、弾むこと、浮き立つことに飢えているせいかもしれません。

 それから、私はまったくSNSをやらず、パソコンも3日に一度くらいしか開かない不届きものなので、今回のネット上の反響はまったく予想していませんでした。悪事でなくてよかった。

――このパフォーマンスについて詳しく教えてください

上村さん 私は、パフォーマンスは「痕跡」だと考えています。先の例で言えば、2022年3月12日19時から19時20分まで、熊本市の新市街マクドナルドの前に私という人間が存在し、こういう行為を行った。そして、私はパフォーマンスをやるとき、私を起点に空間の外延を無限に広げていきます。

 そうすると、私のパフォーマンス空間は、例えば戦禍にあるウクライナも含むことになります。そこまでの広がりをイメージしたうえでの「痕跡」です。

 ……いよいよ脈絡があやしくなってきました。自分の作品、パフォーマンスなど語らぬ方が、行為をそこにゴロンと投げ出すだけがよいのかもしれません。

画像提供:おったつさん

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2504/19/news087.jpg 皇后さま、華やかなゴールドの衣装 天皇陛下も同系色のネクタイ着用【7万6000いいね】
  2. /nl/articles/2504/19/news051.jpg 湘南の砂浜に打ちあがった“超危険生物”を飼育したら…… 貴重な姿に「初めて見ました」「かっこいい」と大反響→2年後の現在について話を聞いた
  3. /nl/articles/2504/19/news039.jpg 人里離れた山にカメラを設置→1週間後…… 「なんで?」映っていた“意外すぎる住人”に「笑った」「実在していたのか!」
  4. /nl/articles/2504/18/news140.jpg 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」話題になった飼い主に聞いた
  5. /nl/articles/2403/21/news036.jpg 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  6. /nl/articles/2504/20/news008.jpg 「年中着用したい」 ワークマンの“暑くても着られる”2900円長袖シャツに反響続出 「とにかく涼しい」
  7. /nl/articles/2504/18/news025.jpg 2日かけて組み立てたのに動かない!? 自作PC初心者あるあるの再現が1460万再生「いまいましい」「同じミスしたよ」【海外】
  8. /nl/articles/2504/16/news035.jpg 「ウソだ…」「言葉が出ない」 幼少期から絵を描き続けた少年→15年後…… 大人になって描いた絵が100万再生【海外】
  9. /nl/articles/2504/18/news010.jpg 100均の手ぬぐいを3回縫うだけ…… “ちょっとずるい作り方”の便利アイテムが目からウロコ「おおおすごい」「すてきなアイデア」
  10. /nl/articles/2504/20/news028.jpg 庭にビオトープを作ったら、生物多様性が爆上がりして…… “まさかの生き物”の来訪に驚がく「え?マジすかw」「存在感すごい」と620万表示
先週の総合アクセスTOP10
  1. 小学生時代「こんなプラモ誰が買うんだよw」→40年後…… “大人になった”を実感するエピソードに「分かる」「特大ブーメランw」
  2. パパに、保育園へ行く娘のヘアアレンジを任せたら…… ママがひっくり返った“仕上がり”が400万表示「重力どこ?」「頑張った感がいい!」
  3. 「神パンツきた」 ユニクロ新作“3990円パンツ”が品切れラッシュの大人気 「過去イチかも」「本当にこれは買い」
  4. なんとなく捨てにくい紙袋→2カ所切り込みを入れるだけで…… 目からウロコの“活用術”に「これすごくいい!」【海外】
  5. 「見習うことばかり」 80代おばあちゃんの春服&収納術がステキ! 上品かつオシャレで「憧れです」「尊敬します」
  6. ファスナーに直接毛糸を編み付けていくと…… 完成した“便利でかわいいアイテム”が100万再生「天才だ」「これ大好き」【海外】
  7. 「尊厳を踏みにじる行為」 八代亜紀さんの“物議のCD”は「流通会社がすでに流通を中止」 タワレコが回答
  8. 古くなったジーンズは捨てないで! 目からウロコの“アイデア”に大反響「なにこれかわいい!」「こんなの作れるんだ」【海外】
  9. 指先サイズの小さな器に木を植えて、育てたら…… 「芸術だ」「半端ない」鳥肌モノの“神盆栽”に反響
  10. 義母「ランドセル代を振り込みました」→銀行口座を見ると…… 2児ママ絶叫の“神対応”が1520万表示「凄すぎる!」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 【べらぼう】“問題のシーン”、「子供に見せられない」 身体張った27歳俳優へ「演技やばくない?」
  2. 「恩師ビックリするやろなぁ」 中学3年で付き合い始めた“同級生カップル”が10年後…… まさかの現在に反響
  3. 「本当に迷惑」 宅急便の「不在連絡票」と酷似のチラシが物議…… ヤマト運輸「配布中止申し入れ」
  4. 「うそでしょ!?」 東京ディズニーランド、“老舗”レストランの閉店を発表 「とうとう来てしまったか」「いやだああああ」と悲しみの声
  5. 雑草ボーボーの運動場に“180羽のニワトリ”を放ったら…… 次の日、まさかの光景に「感動しました」「すごい食欲」
  6. 40歳・女性YouTuber「18年間、脇毛を処理していない」→“処理しない理由”語る 「脇のみならず……」
  7. コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
  8. 息子の小学校卒業で腕を組んだ34歳母→中学校で反抗期を迎えて…… 6年後の姿に反響 「本当に素敵!」「お母さん、変わってない!?」
  9. Koki,、豪邸すぎる“木村家の一室”がウソみたいな広さ! 共演者も間違えてしまうほどの空間にスタジオビックリ「コレ自宅!?」「ちょっと見せて」
  10. 使わない靴下をザクザク切って組み合わせると…… 目からウロコの再利用法が2500万再生「とてもクリエイティブ」【海外】