ニュース
» 2022年06月07日 07時00分 公開

ダイバーが水槽掃除をしていると……1歳のアザラシが接近! くっついて甘がみする様子が話題に 海遊館に話を聞いた(1/2 ページ)

国内初、人工哺育で話題になった「ミゾレ」ちゃん。

[柏崎薫ねとらぼ]

 お掃除をしているダイバーさんに近づいてくるアザラシの動画がTwitterに公開されました。動画は6月2日時点で158万回再生、2万6000件のリツイートと11万件のいいねを獲得し、話題となっています。

 動画が撮影されたのは、世界最大級の水族館である「海遊館」(大阪府大阪市)内の「北極圏」水槽。水槽の清掃をするダイバーさんに近寄ってくるのは、国内初の人工哺育で話題になったワモンアザラシの「ミゾレ」ちゃんです。

 ミゾレちゃんはダイバーさんが気になるのか、掃除する手に顔を近づけてきます。かまってほしいのか、その道具に興味があるのか分かりませんが、ダイバーさんは掃除中のため手を止められません。しかしミゾレちゃんに諦める様子はなく、ダイバーさんの腕に前足を絡めていきます。とても掃除がしにくそうですが、何とか仕事を続けるダイバーさんはさすがプロです……!

顔を近づけるアザラシ 顔を近づけています
抱きつくアザラシ 近づくのをやめないミゾレちゃん

 ミゾレちゃんの好奇心はおさまらないのか、その後「かみつき」を発動。ダイバーさんの軍手をパクッとくわえました。ダイバーさんは磨いていた場所から手を離して、ミゾレちゃんの頭を軍手がかめない位置へ移動させています。

甘がみするアザラシ 軍手が気になるのでしょうか

 その後も顔を近づけたり、軍手をついばんだりとアプローチを続けるミゾレちゃんでしたが、ダイバーさんは優しくかわしつつ、懸命に掃除を続けるのでした。

 投稿のリプ欄には「懐いてますね」「腕をギュッてする手が可愛すぎ」など、ミゾレちゃんの行動への声が寄せられました。

 今回動画を投稿した「ガッチリカ」さんはアザラシが大好きだそうで、Twitter(@GacchiRika)にアザラシの写真や動画、自作のイラストを公開しています。自作のイラストを使ったグッズLINEスタンプも販売中です。

 ミゾレちゃんの行動の理由は何なのでしょうか? 編集部は「海遊館」の担当者に話を聞きました。

――ミゾレちゃんのプロフィールを教えてください

 担当者:2021年4月1日生まれの男の子で、海遊館では初めて繁殖した個体です。出生直後に体調不良となり、ケアのために飼育員が親代わりとなって完全人工哺育で育てました。そのため、一般的に警戒心が強い性格とされるワモンアザラシですが、ミゾレは人に対する警戒心が比較的少ないです。現在は母親のアラレ(推定17歳)、血縁関係のない女の子のユキ(推定14歳)と「北極圏」水槽で暮らしています。

――お掃除ダイバーさんを邪魔する理由は何でしょうか

 担当者:ワモンアザラシの成熟年齢は5〜7歳ですが、ミゾレは現在1歳と子どもなため、好奇心が旺盛です。ダイバー自身やダイバーの掃除道具、軍手が気になり近づいてきているのではないかと思います。

――お掃除ダイバーさんの邪魔は毎回するのでしょうか、またダイバーさんはどう考えているのでしょうか

 担当者:ミゾレの気分次第なので近づいてこないこともあります。水中での作業は危険を伴うこともあり、ダイバーもミゾレも危険がないよう気遣いながら作業する必要があるため、大変です。

――アザラシのかむという行為は何か理由があるんでしょうか、またかまれた際の痛みなどはあるのでしょうか

 担当者:軍手や胴長靴の道具、もしくはその素材に興味を示した等が考えられます。甘がみなので痛みはそれほどありませんが、エスカレートするとかむ力が強くなり、かむものによってはミゾレ自身がケガしてしまう可能性もあります。なんとかかむ行動をやめてもらえるよう、トレーニングの方法を考えているところです。

――ほかのアザラシで、ミゾレちゃんと同じような行為をする個体はいるのでしょうか

 担当者:ワモンアザラシは一般的に警戒心の強い性格とされており、アラレとユキもこれに該当します。そのため、ワモンアザラシでこの行動をするのはミゾレのみです。

――ミゾレちゃんの行動が話題になった感想を教えてください

 担当者ミゾレの人工哺育は何日も24時間つきっきりで、肉体的にも精神的にも過酷な期間でしたが、SNSなどで皆さまからあたたかい言葉をいただいたことが大変励みになりました。今回の皆さまのコメントについてもうれしく思っております。このことをきっかけに、ミゾレだけでなく海遊館のワモンアザラシ、自然で暮らすワモンアザラシのことに興味を持っていただけるとうれしいです。

(了)

 ミゾレちゃんは完全人工哺育によって育てられたため、警戒心なくダイバーさんにも近づいていくようです。最近は、掃除担当の飼育員さんが着ている「胴長靴」を甘がみしながら高速回転する、という驚きの新技まで披露したミゾレちゃん。海遊館はミゾレちゃんやダイバーさん、飼育員さんの思わぬ事故につながらないよう、トレーニングを検討しているとのことです。

 海遊館は、Twitter(@Osaka_Kaiyukan)やInstagram(@kaiyukan_japan)、YouTubeチャンネル「大阪・海遊館 Osaka Aquarium Kaiyukan」に海の生物の写真や映像を公開中。公式Webサイトにはイベントの情報なども掲載されています。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2312/04/news076.jpg 君島十和子の長女・君島憂樹、 “母上のお洋服”を拝借したシャネルコーデが超絶美人 「お人形さんかと」「素敵すぎ」
  2. /nl/articles/2312/02/news048.jpg 「明らかに写真と違う」 東京クリスマスマーケットのフードメニューが物議…… 購入者は落胆「悲しかった」
  3. /nl/articles/2312/04/news026.jpg 貞子もビビって逃げ出すレベル 驚異のハイスピードで迫るハムスターの姿に度肝を抜かれる人続出「怖いよ」
  4. /nl/articles/2312/03/news054.jpg 藤本美貴、“全然かわいくない値段”のテスラにグレードアップ スマホ一つでの注文に「震えちゃ〜う!」
  5. /nl/articles/2312/04/news028.jpg 愛猫に「猫鍋」をもらったのに、夢中になったのは予想外の…… 「違う、そうじゃない」とツッコむ展開に笑ってしまう
  6. /nl/articles/2312/04/news022.jpg 秋田犬の子犬、これで生後4カ月!? ベビーデカワンコの抱っこが「“超”大型犬ですよね」「かわいいの塊でたまらん!」と話題
  7. /nl/articles/2312/04/news021.jpg いつも空いているドッグランが大盛況→常連の柴犬が困惑のあまり…… 胸がキュッとする“うろたえっぷり”に応援の声続々
  8. /nl/articles/2312/03/news057.jpg クロちゃん、20歳年下の恋人に旅行持ちかけるも「行かない」 交際1周年のお祝いもなし「1回しっかりしゃべりたい」
  9. /nl/articles/2312/04/news099.jpg 笑福亭鶴瓶、夜中に“超一流俳優”たちの呼び出しでパジャマ出動 豪華メンツの泥酔姿に「凄いメンバー」「映画撮れそう」
  10. /nl/articles/2312/04/news016.jpg 写真家が「もう二度と撮れません」と語るエゾモモンガの水平飛行 貴重な1枚に「感動しました」「最高です!」と絶賛の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. 大好物のエビを見せたらイカが豹変! 姿を変えて興奮する姿に「怖い」「ポケモンかと思った」
  2. 「3カ月で1億円」の加藤紗里、オーナー務める銀座クラブの開店をお祝い “大蛇タトゥー”&金髪での着物姿に「極妻感が否めない」
  3. 愛犬と外出中「飼いきれなくなったのがいて、それと同じ犬なんだ。タダで持ってきなよ」と言われ…… 飼育放棄された超大型犬の保護に「涙止まりません」
  4. ミキ亜生、駅で出会った“謎のおばさん”に恐怖「めっちゃ見てくる」 意外な正体にツッコミ殺到「おばさん呼びすんな」「マダム感ww」
  5. 永野芽郁、初マイバイクで憧れ続けたハーレーをゲット 「みんな見ろ私を!」とテンション全開で聖地ツーリング
  6. 道路脇のパイプ穴をのぞいたら大量の…… 思わず笑ってしまう驚きの出会いに「集合住宅ですね」の声
  7. 柴犬が先生に抱っこしてほしくて見せた“奥の手”に爆笑&もん絶! キュンキュンするアピールに「あざとすぎて笑っちゃった」
  8. 病名不明で入院の渡邊渚アナ、1カ月ぶりの“生存報告”で「私の26年はいくらになる?」 入院直後の直筆日記は荒い字で「手の力も入らない」
  9. 小泉純一郎元首相、進次郎&滝クリの第2子“孫抱っこ”でデレデレ笑顔 幸せじいじ姿に「顔が優しすぎ」「お孫さんにメロメロ」
  10. デヴィ夫人、16歳愛孫・キランさんが仏社交界デビュー 母抜かした凛々しい高身長姿に「大人っぽくなりました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「酷すぎる」「不快」 SMAPを連想させるジャンバリ.TVのCMに賛否両論
  2. 会話できる子猫に飼い主が「飲み会行っていい?」と聞くと…… まさかの返しに大反響「ぜったい人間語分かってる」
  3. 実は2台持ち! 伊藤かずえ、シーマじゃない“もう一台の愛車”に驚きの声「知りませんでした」 1年点検時に本人「全然違う光景」
  4. 大好物のエビを見せたらイカが豹変! 姿を変えて興奮する姿に「怖い」「ポケモンかと思った」
  5. 渋谷駅「どん兵衛」専門店が閉店 店内で見つかった書き置きに「店側の本音が漏れている」とTwitter民なごむ
  6. 西城秀樹さんの20歳長男、「デビュー直前」ショットが注目の的 “めちゃくちゃカッコいい”声と姿が「お父さんの若い頃そっくり」「秀樹が喋ってるみたい」
  7. “危険なもの”が体に巻き付いた野良猫、保護を試みると……? 思わずため息が出る結末に「助けようとしてくれてありがとう」【米】
  8. 「やばい電車で見てしまった」「おなか痛い、爆笑です」 カメがまさかの乗り物で猫を追いかける姿が予想外の面白さ
  9. おつまみの貝ひもを食べてたら…… まさかのお宝発見に「良いことありそう」「すごーい!」の声
  10. 「3カ月で1億円」の加藤紗里、オーナー務める銀座クラブの開店をお祝い “大蛇タトゥー”&金髪での着物姿に「極妻感が否めない」