「からかい上手の高木さん」高橋李依、“4年の集大成”劇場版の魅力語る 高木ちゃんは「恋を応援したい友達みたい」(2/3 ページ)
高木さんは「等身大の恋する女の子だなって」
―― 高橋さんは劇場版も含めて、高木さんと4年半付き合ってきました。高木さんに対する思いや印象はどのように変わりましたか?
高橋 やっぱり最初のころは西片と同じように、「何を考えてるんだ……?」って。ポーカーフェイスが多かったり、顔が赤くなることなんてほとんどなかったので、「高木さんって、私達が考えているところより一歩先を行っているのかな」「ちょっとわからないこともまだまだあるな」なんて思っていたんです。
でも、こうして2期3期と続いて、ちょっとした表情だったりとか、意外とお母さんとケンカしちゃうんだ(※2期9話)とか、嫉妬みたいな気持ちにもなっちゃうんだ(※3期10話)とか、そういったところを見ていると、すごく等身大の恋する女の子だなって今は思っています。
“高木さん”って呼ぶのが当たり前になっているんですけど、“高木ちゃん”って呼びたくなるくらい、なんか普通に女子友って感じがしてます。私の中では、恋を応援したい友達の1人みたいです。
―― 6月4日に行われた完成披露上映会では、「高木さんは普通の等身大の女の子なんだ」というお話もされていましたね。
高橋 高木さんが何枚も上手な部分はもう変わらずなんですけど、彼女と向き合い続けると、「やっぱりちゃんと中学生なんだな」って。
高木さんのことを高校生だと思ってた方もたまにいらっしゃって、「あの2人って中学生だったんだ?」っていわれることもあるんですけどね(笑)。
―― 大人びて見えますよね。それだけに、高木さんが赤面したりすると新しい一面を見た気になります。
高橋 そうですね。期が進むごとに「生まれてくるこの気持ちは新しいな」「どうやって演じようかな」とワクワクしています。OAの際には「高木さんってそんな顔して照れるんだ」「すっごくかわいい」って。
素の表情がすごくたくさん見られるようになりましたよね。
―― こうしてお話している高橋さんの目線もお友達というか、お母さんみたいです。
高橋 すごい不思議な感じです! 西片を攻めてるときとかは「やるね〜、高木ちゃん!」と、本当に友達みたいな気持ちもありますし、2人がうまくいくと「よかったねぇ……」なんて言って。視点が母なのか神なのかわからないですけど。
―― 見守りたくなる、という気持ちでしょうか?
高橋 そう! もちろん高木さんを見守っている気持ちもあるんですけど、かっこいい西片が見られると「そうだ、そのまま行け!」「高木ちゃんは任せた!」みたいな気持ちにもなりますし(笑)。
―― もうイケイケで背中を押しているように見えますが(笑)。
高橋 そんな感じもします!(笑)。マイクの前に立ってる瞬間は本人に近い気持ちだとは思うんですが、そこから一歩離れると普通に楽しんでます。(しみじみと)良い作品です。
積み重ねがあったからこその「劇場版」
※以下では劇場版「からかい上手の高木さん」の重大なネタバレに言及します。
―― 高橋さんは過去のインタビューで、劇場版について「1期のころではできなかったものが詰まっている」と話していました。
高橋 確かに!
―― その発言が印象に残っていたんです。高橋さんにとって、劇場版はどんな位置付けの作品になりますか?
高橋 1期から続けてきて、時間軸を丁寧に進めてきたからこそ描けた中三の夏だなと。
途中から突然この作品を見たとしても、最後に感じる「よかったね」っていう気持ちの種類が違ってくるというか。西片の選ぶ言葉だったり、高木さんの喜びの感情だったりとかそういった劇場版で出てくるものって、今までの期の丁寧な積み重ねがあったからだなって思っています。
―― シリーズ通して見守ってきたからこそ抱ける感情ですよね。
高橋 今思い返すと、1つの期で進む距離感ってそこまで大きくはなくて。1期だったらハンカチを返してもらって、そこに手紙が付いていたっていうラスト。
ほんの少しの接近だったのが、2期だと一緒に夏祭りに行けて。ちょっとした距離の詰め方をここまでやってきたんですよね。1期、2期、3期、そして映画っていう順番が本当に素敵だなって感じました。
―― 距離感のお話で思い出しましたが、劇場版の最後、2人で花火を見たときに手をしっかりつないでいましたね?
高橋 あの場面は西片から手を出していますよね。2期のときは「危ないから」とか言ってから手をつなぐんですけど、今回はそうした言葉がないんです。
―― ! 今言われて「確かにそうだったな!」って気が付きました。
高橋 きっと西片も「何か理由を言わなきゃ手をつないではいけない」といった位置からまた変わってるんですよね! 2期ラストと同じシチュエーションなのに、西片も成長してるなぁって。
2期だと結局2人で花火を見られなかったんですよね。だから、今回の展開は「本当におめでたいな」なんて思います。
―― そこも2期から続く「積み重ね」「壮大な伏線回収」でした。すでに「#高木さんめ」のハッシュタグ付きで、すてきな感想が寄せられていますが……。
高橋 みなさんネタバレを上手に回避して熱意を伝えてくれていたので、ちょっとホッとしています。とにかく観てくださった皆さんも幸せそうで良かったなって。このまま毎週変わるエンディングとともに、皆さんの感想がどう移りゆくのか期待しています。
(C)2022 山本崇一朗・小学館/劇場版からかい上手の高木さん製作委員会
公開情報
全国大ヒット上映中!
原作:山本崇一朗『からかい上手の高木さん』(小学館『ゲッサン』刊)
主題歌:大原ゆい子「はじまりの夏」(TOHO animation RECORDS)
挿入歌:大原ゆい子「ハマボウの花」(TOHO animation RECORDS)
監督:赤城博昭 構成:福田裕子 脚本:福田裕子、伊丹あき、加藤還一 キャラクターデザイン:高野綾(「高」ははしごだか)
出演:高橋李依(高木さん)、梶裕貴(西片)、小原好美(ミナ)、M・A・O(ユカリ)、小倉唯(サナエ)、
落合福嗣(木村)、岡本信彦(高尾)、内山昂輝(浜口)、水瀬いのり(ハナ)、戸松遥(太田) 他
音楽:堤博明
アニメーション制作:シンエイ動画
配給:東宝映像事業部
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強い(確信)。
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