「今日のごはんは、一口一口がしみじみとおいしい!」 早食い主婦が“じっくり味わうためにお茶を飲む”エッセイ漫画に4万いいね(1/2 ページ)
食事の時間を、もっと楽しく。
ささいなきっかけで知った「最近ごはんがおいしくてたまらない理由」を描いた漫画がTwitterに投稿されました。漫画は記事執筆時点で4400件以上リツイートされ、いいねの数が4万1000件を超えるなど注目を集めています。
投稿者は、コミックエッセイや食事にまつわるイラストを描いているうめやまちはる(@umeyama_chi)さん。もともと早食いの家庭で育ったうめやまさんは、毎日1時間ほどかけて作った夕飯を「いただきます」と同時にかきこんでしまい、10分程度で食べ終えてしまう日々を送っていました。
時間をかけて作ったものを一瞬で食べてしまうのはもったいないと思いながらも、「食べたい」という気持ちを我慢してゆっくり食べることができなかったのです。うめやまさんが食べ終えたときに、一緒にテーブルを囲む夫の食事はまだ半分以上残っている状態。夫はうめやまさんを責めることはありませんが、思わず「早っ」と口に出してしまうのでした。
そんな毎日が続いた、ある日のこと。うめやまさんは料理研究家の藤井恵さんが書いたレシピ本『飲める献立』をソファで眺めていました。掲載されているのは、お酒によく合いそうなおいしそうなおつまみ。しかし、うめやまさんはお酒をほとんど飲みません。そこで思い付いたのが、お酒の代わりに温かいお茶を入れて飲むことでした。
その日の食卓には、レシピ本に書かれていたおかずの横に、常滑焼の急須で淹れた緑茶が置かれました。早速夫のビールと乾杯し、まずはおかずを一口。続いてお茶をすすります。うめやまさんは「いいね! お茶とおつまみ合うわ!」と喜びの声を上げました。
お茶と一緒に食べながら浮かんできたのが、このおいしいおつまみと普通のおかずは何が違うんだろう、という疑問。塩気を強くしているためかと考えたところで、うめやまさんはあることに気付きました。
「今日のごはんは、一口一口がしみじみとおいしい〜!」
じわぁぁ……と身体の隅々まで染み渡るようなおいしさを感じたのは、レシピ本を見て作ったおつまみではありません。うめやまさんが日頃から作り慣れた定番のおかずにも、いつもと違うおいしさを感じたのです。
お茶に入った成分がおいしさを引き立てているのかと目を輝かせるうめやまさんに、夫は「お茶飲むために口の中のものがなくなるまでよく噛んで食べてるから、その分じっくり味わえてるとかじゃない?」と冷静に返しました。
確かに、これまでのうめやまさんはよくかむことよりも早く食べたい気持ちを優先させ、早々に飲み込んでしまっていたのかもしれません。それがお茶を飲むことによって自然に食事のペースがゆっくりになり、食事のおいしさを最大限に引き出せる状態になったようです。
思わず「これはよくできたシステムだ!」と興奮したうめやまさんは、おかずとごはんを食べ、温かいお茶を飲み、ゆったりと食事の時間を楽しんだのでした。近ごろは食事によってお茶の種類を考える楽しみも増えたといいます。
この投稿には「私も早食いだからめちゃくちゃわかる…」「バクバク早食いしちゃうタイプだからすごい良いと思った」と、早食いしてしまう人からの共感のコメントや「食が楽しみって言うのは、いい事だと思う」「食べるの早いからうちでも導入しよう」と共感の声が寄せられています。
中には、お茶農家の人からのコメントも。食事中にお茶を飲みすぎるとカフェインやタンニンの効果で胃液が薄まってしまったり鉄分の吸収を妨げてしまったりする可能性があるという意見に「飲みすぎなければ問題ない」とした上で、水出しすることでカフェインやタンニンの抽出を抑えられると紹介しています。これからの時期には水出し冷茶と食事のマリアージュを楽しむのも良さそうですね。
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