20年前のGBAソフト「どうぶつ島のチョビぐるみ」を今でも攻略していた人にまさかの奇跡 「最後の鍵」はずっと身近にあったドラマみたいな本当の話(2/3 ページ)

» 2022年07月07日 19時00分 公開
[沓澤真二ねとらぼ]

らげしばさん夫婦インタビュー「ゲームは仲良くなるきっかけの1つだった」

―― 「どうぶつ島のチョビぐるみ」はいつごろから遊んでいましたか?

らげしば:小学生のときに友だちから長いこと借りて遊んでいたのですが、返したあとでどうしても自分でも欲しくなって入手しました。中学生になってからもずっと攻略を続けていた記憶があるので、自分のソフトなのか再度その友だちから借りたのか覚えていません……。

―― 思い入れなどあればぜひお聞かせください。

らげしば:初めてプレイしたときはどんなチョビぐるみが登場するのか、わくわく感がたまらなかったです。自分の好きな収集要素もあって純粋に楽しくプレイしていました。プレイ目的が「攻略」になってからは、 「苦しい」「地獄だ」「早く終わらせたい」という気持ちでしたが(笑)、もう執念だけでプレイしていました。やめろと言われてもやめられません。協力していただいているかたからお声掛けがくるまで、基本的に1人でやっていたのでつらかったです。

―― Hikaru Horiuchiさんとはどのような経緯でやりとりするようになったのでしょうか。

らげしば:まず協力者の方から「Horiuchiさんへオウジ攻略に関するメールを送った」旨の連絡がありました。それから約2週間後、私が過去に投稿したチョビぐるみに関するツイートに、Horiuchiさんからの「いいね」通知が届きました。「もしかして!?」と思いアカウントを見に行くと、チョビぐるみ攻略についてのツイートをされていて、「自分もソフト入手して検証します」とリプライした次第です。

―― てぃがががさんに「ガチャステダイナデバイス2持ってるよ」と言われたとき、どんなお気持ちでしたか。

らげしば:そのソフトは自宅にないと思っていたので、まさに「寝耳に水」な事態に混乱しました。夫のゲームソフトを漁ってダイナデバイス2を見つけたときは心臓バクバクさせていました。普段連絡取り合っているLINEだったら、「今お前の話を聞いてる場合じゃない」と未読無視していたかもしれないので、Twitterで連絡くれたのはナイスでした。

―― 気心の知れた仲だからこそのファインプレーですね(笑)。念願の「ニジのおうじさま」を入手できたときのお気持ちをぜひ教えてください。

らげしば:もちろんすごくうれしかったし、なにより解放された気分でした。本当にゲットできたのか疑ってゲームデータをセーブしてから再開して確認したくらいです。もう本当にずっっっっと会いたかったキャラクターなので昼間に自宅で泣きましたし、夫の帰宅後にもゲットした旨を伝えてまた泣きました(笑)。落ち着いてからは「こんな攻略法わかるわけないだろ!」と笑いましたね。

―― らげしばさんが必要としていたゲームを、ご自分が持っていたと気付いたとき、どんなお気持ちでしたか?

てぃががが:学生時代に中古で購入し、押し入れで忘れられていたソフトがこんな形で役に立つとは思わなかったので驚きました。実はダイナデバイス側のメニュー画面には「チョビぐるみと通信」とハッキリ表示されていたらしいのですが、購入時点で発売から何年も経過していたので、誰かと通信対戦する機会が一度もなかったんです。もっとしっかり遊んでいれば、より早く答え合わせができていたでしょう。その点は妻にも、開発のかたにも申し訳ないですね。

 たとえ飽きてしまっても、きっかけ一つで思い出すことができれば、今回のように時を超えて驚きを提供してくれるというのは、物理的な媒体が残る古いゲームならではの魅力かもしれないとあらためて思いました。

―― 2人そろってGBAで遊ばれているとは、けっこう珍しいなと感じました。お二人とももともとゲーム好きだったのでしょうか。一緒にゲームで遊ぶことはありますか?

らげしば:幼少期から自宅と母親の実家に任天堂・ソニー・セガのハードがあり遊べる環境だったので、もともとゲームは好きでした。私は1人で遊ぶゲームが好きなので、対戦や協力プレイは共通の友達や家族と遊ぶときぐらいですね。普段は同じ部屋でおのおの遊びたいゲームをやってる感じです。GBAは私たちの世代だしまだレトロゲームではないと思い込んでいるので珍しいと言われるのはびっくりしました(笑)。

てぃががが:幼少期はあまり自由にゲームを遊べる環境ではなかったので、ある程度自由に小遣いを使えるようになった高校生くらいのころから「かつて欲しかったゲーム」を中古販売店で集めるのが趣味になりました。妻と出会ったのもそのころなので、最新作よりも少し古い世代のゲームの話をできたことが、仲良くなるきっかけの1つだったように思います。妻と一緒のゲームで遊ぶことはけっこう少ないですね。おのおの好きなゲームをやりながら、興味が出たらなんとなく眺める……という感じでのんびり過ごしています。

協力・画像提供:らげしば(@293szsnどうぶつ島のチョビぐるみ攻略ブログ)さん

 

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