ポケモン 赤・緑の「カントー地方」全土をジオラマ化 建物から行き交うトレーナーまで再現したファンの力ってすげー!(1/2 ページ)

小学生時代のアイデアを大人になって実現した作者に話を聞きました。

» 2022年07月15日 11時00分 公開
[沓澤真二ねとらぼ]

 「ポケットモンスター 赤・緑」の舞台、「カントー地方」を再現したジオラマが、すさまじいクオリティです。本来は俯瞰(ふかん)のマップを、ゲーム中の構造をもとに立体化している……!

カントー地方 マップを立体化すると、こんな形になるのか!
カントー地方 ななめから見ると、立体感がより分かりやすい

 作者はTwitterユーザーのうま(UMA)さん(@UMA_RABBIT)。2020年の6月ごろに製作に着手し、YouTubeチャンネルを立ち上げて製作の過程を配信してきました。

カントー地方 製作は冒険の始まりの地、マサラタウンからスタート。南のほうに「かがくのちからってすげー!」の人まで配置されている

 製作にあたっては、ゲーム画面で地形を確認して設計図を作成。公式のイラストマップも参考に、画用紙とスチレンボードで工作しています。

 ゲーム上の段差や山地といった地形もさることながら、ディテールもとことん作り込まれています。草むらや水辺には、そこに生息するポケモンがいますし、橋やサントアンヌ号などの構造物もばっちり。スマブラのステージにも採用されているヤマブキシティには、マリオやカービィらファイターを配置する遊び心も。

カントー地方 よく見ると主人公とヒトカゲが
カントー地方 サファリゾーンもポケモンがいっぱいで楽しげ
カントー地方 俯瞰で見ると出航が難しそうなサントアンヌ号も、これならどうにか出られそう?
カントー地方 ヤマブキシティの大乱闘
カントー地方 ヤマブキシティとタマムシシティには、発光ギミックまで仕込まれています

「小学1年生のころのアイデアを今こそ実現してみよう」

 ポケモン愛が詰まった作品は、「冒険の思い出がよみがえる」「立体で見ると『ディグダの穴』のすごさが分かる」「かがくのちからってすげー!」と大好評。編集部は壮大な製作をやり遂げたうまさんに詳しい話を聞きました。

──製作を始めたきっかけを教えてください。

うまさんジオラマの元になったポケモン 赤・緑を初めてプレイしたのは、小学1年生のころです。最初にマサラタウンを出発して1番道路から2つ目の町へ向かったとき、下からは登れない段差の多さから、この土地は山のような形なのだと気が付きました。

 「この地形が立体的にはどんな見た目になるのか、作って確かめてみたい」というアイデアが浮かんだのですが、当時はジオラマを作るすべを身につけておらず、20年以上もアイデアを忘れていました。

 それから時は流れ、2020年。猛威を振るう新型コロナウイルスの影響で、当時勤めていた会社での外回りの営業が停止して、4〜5月は自宅待機を余儀なくされました。この機会に新しいことに挑戦しようと考えたとき、小学1年生のころのアイデアを今こそ実現し、ジオラマの製作過程をYouTubeに上げてみようと思ったわけです。

──ジオラマのサイズはどの程度でしょうか。

うまさんゲーム内の1マスを1センチ角で計算して作りました。最終的に、サイズは縦幅3メートル87センチ、横幅は3メートル60センチにまでなりました。

──1番大変だったのはどの部分でしょうか。

うまさんタマムシシティとセキチクシティとをつなぐ「サイクリングロード」というマップがあるのですが、ゲームの設定ではタマムシシティ側からセキチクシティ側にかけて下り坂になっています。ただ、公式イラストでは橋として描かれていまして……傾斜のついた1メートル超の橋を立体に起こす作業に苦労させられました。

 そんな中、YouTubeを見てくださっている人のなかに建物の設計士の方がいらっしゃって、橋の補強案をうかがえたのは幸いでした。それでも素材に画用紙やカラーボードを使う都合上、補強だけでは下に大きく反ってしまうので、公式の設定とは異なりますが、タコ糸を使ってつり橋にすることで解決しました。


 2年間、苦心の末に壮大なジオラマを作り上げたうまさん。これに飽き足らず、8月からは「ポケットモンスター 金・銀」のジョウト地方に着手するとのことです。

画像提供・協力:うま(UMA)さん(https://twitter.com/UMA_RABBIT/media

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/21/news027.jpg 大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
  2. /nl/articles/2411/20/news049.jpg 高校生の時に出会った2人→つらい闘病生活を経て、10年後…… 山あり谷ありを乗り越えた“現在の姿”が話題
  3. /nl/articles/2411/20/news222.jpg ディズニーシーのお菓子が「異様に美味しい」→実は……“驚愕の事実”に9.6万いいね 「納得した」「これはガチ」
  4. /nl/articles/2411/20/news027.jpg 「こんなことが出来るのか」ハードオフの中古電子辞書Linux化 → “阿部寛のホームページ”にアクセス その表示速度は……「電子辞書にLinuxはロマンある」
  5. /nl/articles/2411/20/news050.jpg プロが教える「PCをオフにする時はシャットダウンとスリープ、どっちがいいの?」 理想の選択肢は意外にも…… 「有益な情報ありがとう」「感動しました
  6. /nl/articles/2411/20/news054.jpg 「防音室を買ったVTuberの末路」 本格的な防音室を導入したら居住空間がとんでもないことになった新人VTuberにその後を聞いた
  7. /nl/articles/2411/21/news083.jpg 間寛平、33年間乗り続ける“希少な国産愛車”を披露 大の車好きで「スカイラインGT-R R34」も所有
  8. /nl/articles/2411/21/news085.jpg 「もしかしてネタバレ?」 “timeleszオーディション”候補者がテレビ局を退社 ディズニーの“船長”としても話題
  9. /nl/articles/2411/18/news107.jpg 走行中の車から同じ速さで後方へ飛び降りると? 体を張った実験に反響「問題文が現実世界で実行」【海外】
  10. /nl/articles/2411/21/news018.jpg グルーミングが出来ない生まれたての子猫、とんでもない体勢になり…… 想像以上のへたくそっぷりに「どこにも届いてないww」「反則級」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  4. まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  5. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  9. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  10. 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた