あずきバーが年間売上3億本突破 人気とともに「硬さがネタにされてるのどう思ってるのか」井村屋に聞いてみた(1/2 ページ)

おいしさを追求した結果の硬さ。

» 2022年07月19日 19時45分 公開
[コンタケねとらぼ]

 井村屋の定番アイス「あずきバー」が、年間売上3億本を突破しました。長年その人気を衰えさせることなく愛され続けるあずきバーですが、近年はその“硬さ”がネットで話題に上がりがち。井村屋としてはネットでの話題をどんな思いで見ているのか、話を聞いてみました。

あずきバー みんな大好きあずきバー
あずきバー

 あずきバーが発売されたのは、1973年。あずきを炊く技術を生かし、「ぜんざいを凍らせたようなアイスができないか?」という発想から生まれました。シンプルな原材料で小豆本来の味わいを楽しめる人気商品となりましたが、冷凍庫から出したてだと大変硬いことでも有名です。

 冷凍庫から出したてだと、サファイアよりも硬いとされるあずきバー。硬さネタについて頻繁に話題になりますが、井村屋としては、どんな思いなのでしょうか。話を聞いてみました。

―― なぜこんなに硬いのか、あらためて伺えますでしょうか。

井村屋: 主に固い理由は3つあります。1つ目は、空気の含有量が極めて低いからです。2つ目は、乳固形分が全く入っていないから。3つ目は、乳化剤や安定剤といった添加物を使っていないからです。

―― 発売当初から硬いと思っていましたか。

井村屋: 発売したのは50年近く前なので、私も発売当時の商品をリアルタイムで知っている訳でありません。以前開発部に発売当初のあずきバーをつくってもらって試食したことがありますが、発売当初のあずきバーは現在のものよりも甘くそこまで硬くはありませんでした。

 あずきバーは発売してから今まで、お客さまの嗜好(しこう)に合わせてマイナーチェンジを繰り返しています。大きな流れとして、近年の嗜好は「甘さ離れ」や「健康志向」の傾向があり、昔と比較して「甘さを控えた」さっぱり系の商品になっています。

 硬いアイスを作ろうと思っている訳ではなく、お客さまの嗜好に寄り添って甘さを控えたり、添加物を使用していない安全・安心な商品作りを行った結果硬くなってしまったのです。

―― いつごろから硬さが定番ネタとして定着していきましたか。

井村屋: 先述した通り、硬いアイスをつくろうと思って作っている訳ではなく硬さを売りにしているわけでもありません。しかしながら、実際に硬い商品ですし、商品のパッケージにも「固く凍っているため、歯を痛めないようにご注意ください」との注意書きをさせていただいているくらいなので硬いことは否定しません。

 「硬い」と言われ出した時期はハッキリとは分かりませんが、2010年代ではないかと思います。公式SNSやアイスを特集したテレビ番組の影響が大きかった記憶があります。

―― よく硬さでネタにされていることについて、どう思われていますか。

井村屋: 硬さを売りにしている訳ではありませんが、商品や会社を覚えてもらえるPRにつながったり「硬い」ことを知ってもらうことであずきバーを食べる際に「硬いから食べる時に注意しよう」という「歯を痛める予防」に一役買っているのかなと思います。また、「この硬さが良い!」という言ってくださるお客さまもいらっしゃいます。

 硬さが気になる方は冷凍庫から出して少ししてから食べる方法や、井村屋の公式サイトに掲載している溶かして「ぜんざい」として食べるアレンジレシピなどもあるので是非ともご覧ください。あずきは食物繊維やポリフェノールを多く含んでおり栄養価が高い素材です。あずきバー1本あたりには、このあずきを約100粒も使っています。ひんやり冷えたおいしいあずきバーを食べて暑い夏を乗り切ってください!

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2406/29/news071.jpg ビートたけし、数千万円級の“超高級外車”で商店街行く姿がエグかった……ギャップある光景に「威圧感あり過ぎ」「どう考えても映画のワンシーン」
  2. /nl/articles/2406/25/news107.jpg 強いくせ毛の中1娘、毎朝4分のスゴ技スタイリングが627万再生 “整髪料禁止”の学校も認めた「個性を活かす身だしなみ」に称賛の声
  3. /nl/articles/2406/28/news004.jpg 「脳がバグる」「いやああああ」 市松模様に十字を書く→“とんでもないこと”になる錯視が約1000万再生の大反響
  4. /nl/articles/2406/25/news165.jpg 「これ考えたのが85歳の日本のおばあちゃんって事が凄い!!」 着物を使った斬新なリメイクが話題「天才すぎ」
  5. /nl/articles/2406/29/news083.jpg オックスフォード大学ご訪問の天皇陛下、“ネクタイの柄”に注目集まる
  6. /nl/articles/2406/29/news006.jpg “100歳おばあちゃん”の朝食作りに密着したら…… 驚きの姿とおかずに「最高の朝食」「めちゃめちゃ感動」
  7. /nl/articles/2406/28/news173.jpg “34歳で余命2カ月宣告”のYouTuber、原因不明の激痛も「ほんと出来ることはやり尽くした感」 救急搬送&ICUで「昨日から絶食&点滴」
  8. /nl/articles/2406/29/news040.jpg AIに「きのこの山v.s.たけのこの里」を描かせたら?→物騒すぎる絵面に「命かけすぎw」「ガチバトル待ったなし」
  9. /nl/articles/2406/28/news185.jpg 森永製菓の焼き菓子に“汚物”混入か…… 約19万個回収「深くお詫び」
  10. /nl/articles/2406/29/news004.jpg 「本当に別人!」 過去に美容院で「変になっちゃった」女性が…… 驚きの大変身に「すごい変わった」230万再生
先週の総合アクセスTOP10
  1. 18÷0=? 小3の算数プリントが不可解な出題で物議「割れませんよね?」「“答えなし”では?」
  2. 「これはさすがに……」 キャッシュレス推進“ピクトグラム”コンクールに疑問の声相次ぐ…… 主催者の見解は
  3. 和菓子屋の店主、バイトに難題“はさみ菊”を切らせてみたら…… 282万表示を集めた衝撃のセンスに「すごすぎんか」「天才!?」
  4. 「やばすぎ」 ブックオフに10万円で売られていた“衝撃の商品”に仰天 「これもう文化財」「お宝すぎる」
  5. 都知事選掲示板に“ほぼ全裸”ポスターが掲出で騒動に→アイドルが懸念示す 「300万円を考えると安いものなんでしょう」「真面目に頑張りたい人が可哀想」
  6. いつも遊びに来る野良猫がケガ→治療するもひどく威嚇され…… 「嫌われた」と思った翌日の光景に「涙が出ました」
  7. あずきバーに砲弾を撃ち込む様子が“そんなわけなさ過ぎる結果”で爆笑 ツッコミが不可避の投稿はどのように生まれたのか聞いてみた
  8. 「別人かよ」「泣けた」 “オタク”と言われ続けた男性が…… “激変イメチェン”に「こんなに変われるなんて」と称賛の声
  9. 定年退職の日、妻に感謝のライン→返ってきた“言葉”が193万表示 「不覚にもウルッとした」「自分も精進します」と反響多数
  10. 0歳赤ちゃん、寝ていたはずがベビーモニターに異常発生!→ママが駆け付けるとまさかの…… 爆笑の光景に「かわいすぎるっっ」「朝から癒やしをありがとう」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「今までなんで使わなかったのか」 ワークマンの「アルミ帽子」が暑さ対策に最強だった 「めっちゃ涼しー」
  2. 「現場を知らなすぎ」 政府広報が投稿「令和の給食」写真に批判続出…… 識者が指摘した“学校給食の問題点”
  3. 市役所で手続き中、急に笑い出した職員→何かと思って横を見たら…… 同情せざるを得ない衝撃の光景に「私でも笑ってしまう」「こんなん見たら仕事できない」
  4. 「思わず笑った」 ハードオフに4万4000円で売られていた“まさかのフィギュア”に仰天 「玄関に置いときたい」
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 「二度と酒飲まん」 酔った勢いで通販で購入 → 後日届いた“予想外”の商品に「これ売ってるんだwww」
  7. 幼稚園の「名札」を社会人が大量購入→その理由は…… 斜め上のキュートな活用術に「超ナイスアイデア」「こういうの大好きだ!」
  8. 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
  9. JR東のネット銀行「JRE BANK」、申し込み殺到でメール遅延、初日分の申込受付を終了
  10. サーティワンが“よくばりフェス”の「カップの品切れ」謝罪…… 連日大人気で「予想を大幅に上回る販売」