鉄道の赤字路線ランキングは悲観じゃありません 「乗って楽しいローカル線ランキング」です!:月刊乗り鉄話題(2022年9月版)(3/6 ページ)
【乗っておきたいJR東日本エリアのローカル線 4位】磐越西線・野沢〜津川間
磐越西線は東北本線の郡山駅(福島県郡山市)と信越本線の新津駅(新潟県新潟市)を結ぶ路線です。愛称は「森と水とロマンの鉄道」です。「SLばんえつ物語」が走る路線として有名です。路線名は磐城国と越後国を結ぶ磐越線の西側という意味です。東側は磐越東線といいます。
猪苗代湖、会津若松、ラーメンで有名な喜多方を通る、見どころの多い路線です。新津は鉄道の町として発展し、総合車両製作所や新津鉄道資料館(関連記事)があります。
郡山〜会津若松は平たんな路線で意外とスピードを上げて気持ちよく走ります。会津若松〜新津間は山間部となり、大自然に囲まれます。野沢〜津川間はかなりの山の中。阿賀野川沿いの車窓を楽しめる区間です。
【乗っておきたいJR東日本エリアのローカル線 3位】久留里線・久留里〜上総亀山間
久留里線は、内房線の木更津駅(千葉県木更津市)と上総亀山駅(千葉県君津市)を結ぶ路線です。君津市の亀山ダムの近くで線路が終わります。
計画では外房線の大原駅までを結ぶ路線でした。大原駅側からも木原線が建設され、木更津〜大原が結ばれる予定でした。しかし木原線も上総中野駅で建設打ち切りとなりました。2022年現在、旧木原線は「いすみ鉄道」になっています。
それにしても「東京からそこそこ近いところ」に利用者数ワースト3の路線があるのは驚きです。久留里線は、100円の収入を得るために1万7074円もかかります。この営業係数でもワースト3位です。
沿線は山地に挟まれた田園地帯で、京葉工業地帯で働く人のベッドタウンがあります。参考までに木更津市の人口は約13万6000人(2022年8月現在)で、近年大きな増減もなく緩やかに伸びています。しかし沿線の人々の移動手段は「マイカー」です。
木更津は、東京・神奈川圏からも東京湾アクアラインの「道路」で格段にアクセスしやすくなりました。大型アウトレットモール(三井アウトレットパーク木更津)があり、アクアラインを経由する路線バスも走っています。亀山ダム周辺は温泉もあり、ハイキングでも人気。ちょっと足を伸ばしてみませんか。
【乗っておきたいJR東日本エリアのローカル線 2位】花輪線・荒屋新町〜鹿角花輪間
花輪線はIGRいわて銀河鉄道の好摩駅(岩手県盛岡市)と、奥羽本線の大館駅(秋田県大館市)を結ぶ路線です。愛称は「十和田八幡平四季彩ライン」です。途中の十和田南駅が行き止まりタイプの駅で、列車は「スイッチバック」します。これは建設当初、もっと十和田湖に近い小坂町へ延伸する計画があったからだそうです。
奥羽山脈越えの山岳路線で、グングン標高が上がり、森の中を進み尾根を望みます。沿線には景勝地八幡平があります。四季彩の名の通り、四季の景観の違いを感じられる景色のよい路線です。
また、小坂には廃線となった小坂鉄道の保存施設「小坂鉄道レールパーク」(関連記事)があり、十和田南駅からバスで行けます。終点の大館駅は秋田犬のふるさと。鶏めしも有名です。
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