みんなの力で蒸気機関車「C56」を復活させよう! 1億円大井川鐵道クラファンの面白すぎる「返礼品」、実際に見てきました月刊乗り鉄話題(2022年10月版)(2/3 ページ)

» 2022年10月06日 19時00分 公開
[杉山淳一ねとらぼ]

「こんなにあるのかよ!」と話題の返礼品、すごいものも、“変”なものも……

 鉄道ファン心理としては、応援とともに「自分の気持ちに響く返礼品」も欲しいところです。「こんなにあるのかよ!」と話題の返礼品、さぁ見ていきましょう。

大井川鐵道クラウドファンディングのリターン(返礼品)リスト。思い出になるモノいっぱい 大井川鐵道クラウドファンディングのリターン(返礼品)リスト。思い出になるモノいっぱいでお祭り状態!

 支援金のほとんどはSLの修繕に使われます。返礼品は、支援額3000円の「大井川鐵道より愛を込めてお礼状(メール)」からあります。

 同じ支援額3000円に「お礼のメール+大鉄名物 変な缶バッジ『ご支援感謝』」もあります。大井川鐵道新金谷駅名物の「変な缶バッジ」付きです(関連記事)。鉄道の気象告知板をモチーフにした「ご支援感謝」デザイン。クラウドファンディング専用につくられた、たぶん非売品。変な缶バッジコレクターには見逃せません。

支援額3000円の「変な缶バッジ」 支援額3000円の「変な缶バッジ」とお礼状。缶バッジは、実際の気象告知版をモチーフにした「ご支援感謝」の特別デザイン

 気象告知板はプラットホームの先端など、運転士や駅員から見やすいところに置かれている注意標識です。斜めに「警戒」、タテに「警戒内容」を表示します。例えば、赤い円に「警戒」「大雨」と書かれていたら、「ここから先、雨で視界不良や土砂崩れの可能性があるので気を付けろ!」という意味になります。

 そもそも「変な缶バッジ」って何……? これは大井川鐵道本線の新金谷駅で販売するオリジナル商品。線路で見かける鉄道標識にちょっとおとぼけをかましたデザインの、知る人ぞ知る名物お土産です。新金谷駅に来たおみやげとして買う人多し。ネット通販でも買えます。「変じゃない缶バッジ」もあります。


 最も高額な応援メニューは「561万3500円」です。ごご、ごひゃくまんえん以上!! でも内容がものすごい。「復活したC56 135号機がけん引する列車の1往復丸ごと貸切乗車権」です。客車数は応相談、最大5両まで対応可能とのこと。さらに、自分だけの「オリジナルヘッドマーク」を掲げて走れます(ヘッドマークのデザイン費も込み)。どうします? 「自分専用のSLを走らせる」。結婚式とか同窓会用とかにいかがでしょうか。

 100万円の返礼品も魅力的です。「C56 135号機 復活記念号“初列車”に取り付けるナンバープレート(がもらえる権)」です。もちろん限定1人。……しかし、すごい。「プロジェクト開始2時間後」に支援者が現れ、受け付けが終了しました。やっぱりほしいよね。気持ち、分かります。

 この他、支援額50万円の「初列車に取り付けたヘッドマーク」、同じく50万円の「大井川鐵道本線年間フリー乗車券(年間フリーパス)」もあります。デザインがカッコいい。

 “ナイスアイデア!”な返礼品も見ていきましょう。

 イチオシ! という「黄色いMY安全ヘルメット」ってこれ何だよ……! 大井川鐵道のロゴと「C56形135号機 動態化記念」の文字入りです。

ナイスアイデア! と思った返礼品のヘルメット。実用的!! ナイスアイデア! と思った返礼品のヘルメット。実用的!!

 これは保線係さんや修理工場などで着用するものだと思います。これ、ワタシのツボにはまってしまって思わず支援ボタン、ポチりました。折しも台風シーズンです。実用的じゃありませんか。1人1個は必要、できれば家族分欲しいところですよ。支援額は1万円です。

 ちなみに1万円以上の支援コースを申し込むと、新金谷転車台に設置する記念奉名板に「名前が掲載」されます。皆さんも、ぜひ。

台風15号で被災し、全線で当面の間運休 1日も早い復旧を願います!

 皆さんもご存じと思いますが、クラウドファンディング開始の5日後、大井川鐵道は台風15号で被災し、全線で運休。2022年9月26日から当面の間、大井川本線はバスによる代行輸送、井川線は運転を見合わせています。

 こちらも1日も早い復旧を願います。走らせる場所を先に救わないと!!


大井川鐵道 代表取締役社長 鈴木 肇 C56-135 動態化 への挑戦に寄せて(YouTube/READYFOR)

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