一部の人に“ぶっっっ刺さる”ハサミに「素晴らしい」「かっこいい!」の声 SFやファンタジー世界にありそうな魅惑的デザイン(2/3 ページ)
――いつごろからハサミ作品を作るようになったのでしょうか。
佐藤 芸術系の専門学校に入学し、木工・ジュエリー・金属工芸を学ぶ中で特にジュエリーに没頭しました。着用のことなど考えずに大胆な装飾やサイズ、石留めなどをしているうちに、ファッションアイテム作りが自分に合っていないことに気付き、金属造形美を追及する表現媒体としてハサミを作ったことがきっかけです。
――なぜハサミに魅入られたのでしょうか。
佐藤 ハサミにこだわる理由は日用品として道具としてそばに置けること、装飾的なハサミの作家がほとんどいないから、などの理由でした。しかし、作り続けるうちにハサミは他の道具には無い印象が共通認識として宿っていることに気付きました。
例えば美容室で満たされる変身願望の象徴であったり、はたまた思春期に前髪を切って取返しが付かなくなったことであったり。手軽に使える一方で、慎重に扱わなければ取り返しがつかない緊張感があり、ハサミに対して幼少期に一定の恐怖を抱くことも多いのではないでしょうか。ハサミの理想と恐怖の表裏的なイメージが、私にとってこれ以上ない表現媒体となっているのだと思います
――ハサミ作品を1つ仕上げるのにだいたいどれぐらいの時間をかけていますか。
佐藤 デザイン、試作の過程で200〜500時間かかっています。デザインが決まってからの製作は1丁あたりおおよそ50時間前後だと思います。
――持ち手の成形はどのように行っているのでしょうか。
佐藤 独学で学んだ「3DCAD」と3Dプリンタの技術を使って試作を10〜100程度作り、使用感やデザインのテストをします。デザインが決まったら専門学校で学んだジュエリー製作の技術を生かし、型の製作から金属の流し込み、磨きまでを行います。
――ハサミにはどのような材質を使用していますか。
佐藤 持ち手には真ちゅうや銀を使用しています。特に銀は高価ですが、古いものだと紀元前から発掘されているものもあり、長い期間形が残った実績が好きで使っています。
刃には「SUS440C」と呼ばれる、一般に刃物として使用されているようなステンレス材を使っています。非常に高価な作りになっていますが、なるべく長い期間実用性と形を保ちながら受け継がれていくことを願って作っています。
インタビューから、佐藤さんがもともとジュエリーを手掛けていたことや、ハサミにまつわるイメージを汲み取りながら創作することで、繊細かつ魅惑的な作風につながっていることがうかがえます。1本あたりにかける時間は数百時間以上と、手間とこだわりがたくさん詰まっているからこそ、量産が不可能な逸品となっているのでしょう。
佐藤さんは制作したハサミの写真をTwitterで公開。作品は「BASE」で販売もしています(現在は全て品切れ中)。
さらに、北海道のジュエリー作家が集まる「職人力展」で、作品の展示販売も実施。ギャラリー「美術紫水」にて常設展示として取り扱われています。
作品画像提供:佐藤聖也(@f9u6yq)さん
関連記事
- iPhone「3Dスキャン機能」のすごさが分かる動画に反響 1分強でホテルの一室を3Dデータ化
化学の力ってすげー。 - モノを置くだけで“新宿の3D猫”っぽくなる箱がおもしろい 「本物の猫ちゃんが入れば完璧」「愛猫家にプレゼントしたい」
立体感を再現したユーモアグッズ。 - LEDで作られた光り輝く旗! 夜にはためくド派手なフラッグに「すごい」「イベントで使いたい」
お祭りなんかで使いたい……! - 装填がカッコ良すぎる 連射可能な展開型ゴム銃の動画がロマンたっぷり
これはテンション上がる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
猫だと思って保護→2年後…… すっかり“別の生き物”に成長した元ボス猫に「フォルムが本当に可愛い」「抱きしめたい」
-
「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
-
大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
-
「大企業の本気を見た」 明治のアイスにSNSで“改善点”指摘→8カ月後まさかの展開に “神対応”の理由を聞いた
-
「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
-
「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
-
松田翔太、憧れ続けた“希少な英国製スポーツカー”をついに入手「14歳の僕に見せてあげたい」 過去にはフェラーリやマクラーレンも
-
「行きたすぎる」 入場無料の博物館、“宝石展を超えた宝石展”だと40万表示の反響 「寝れなくなっちゃった」【英】
-
スーパーで売っていた半額のひん死カニを水槽に入れて半年後…… 愛情を感じる結末に「不覚にも泣いてしまいました」
-
自動応答だと思って公式LINEに長文を送ったら…… 恥ずかしすぎる内容と公式からの手動返信に爆笑 その後について聞いてみた
- 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
- ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
- 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
- まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
- 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
- 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
- ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
- 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
- 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
- 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
- フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
- 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
- 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
- ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
- 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
- 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた