「JR東日本の“えきねっと”で勝手に新幹線の切符が買われた」被害が頻発? 約3万円引き落とされた記者がJR東に対応を取材した(1/3 ページ)

えきねっとが抱える問題点についてJR東日本に取材しました。

» 2022年12月09日 11時00分 公開
[上代瑠偉ねとらぼ]

 東日本旅客鉄道(JR東日本)が提供する「えきねっと」で、切符が勝手に予約され、クレジットカードから数万円が引き落とされしまった、という不正アクセスの被害報告がTwitter上で波紋を広げています。えきねっとは、JR東日本による新幹線・JR特急の空席案内や申し込みができるインターネットサイトです(※)。

※JR東日本グループの「JR東日本ネットステーション」が運営しています

 実は、筆者も10月初旬ごろにえきねっとで同様の被害に遭い、クレジットカードの停止・再発行などを余儀なくされました。この記事では投稿者と筆者の被害について振り返った後、JR東日本への問い合わせで得た回答を記載します。

東日本旅客鉄道(JR東日本)が提供する「えきねっと」で、切符が勝手に予約され、クレジットカードから数万円が引き落とされしまった、という不正アクセスの被害報告が波紋 画像はえきねっとより

投稿者のケース:クレジットカードから数万円が引き落とされしまった

 えきねっと上での不正アクセスによる被害を受けた投稿者は、12月2日にTwitter上で被害を報告。同様の被害が多発しているとして、注意喚起しました。被害報告は「えきねっとのアカウントが不正アクセスされ、きっぷを勝手に購入された件について」と題され、ページ数は3枚におよびます。

 報告によると、平日の夜、スマホを使用していると、えきねっとで数万円の切符を予約したという通知が入ったとのこと。投稿者はえきねっとにログインしておらず、購入された切符は利用するはずもない区間でした。すぐにログインしたものの、払い戻しはできなかったとしています。なお、投稿者は被害金額について、「10万円近くの被害がある場合もあるようです」と補足しています。

 投稿者はえきねっとのコールセンターに電話しましたが、営業時間終了の10分前だったこともあり、電話はつながりませんでした。クレジットカードの明細を確認すると、えきねっとからの引き落としがあると確認できたため、念のためにクレジットカードを利用停止することにしたといいます。

東日本旅客鉄道(JR東日本)が提供する「えきねっと」で、切符が勝手に予約され、クレジットカードから数万円が引き落とされしまった、という不正アクセスの被害報告が波紋 ※「通常、えきねっとで切符を予約しても、メールは送信されません」と記載されていますが、正確にはメールは送信されます(画像提供:投稿者)

 翌日、営業時間内にえきねっとに何度も電話をかけてみましたが、「込み合っています。 しばらくお待ちください」というアナウンスが続くなど、担当者にはなかなかつながりませんでした。投稿者はようやく通話できた際、担当者には「すでに発券されてしまったものはこちらはどうしようもない。 何もしない。 クレジットカード会社にそう言われたと伝えてください」と言われた、と主張しています。

 そこで、投稿者はクレジットカード会社に電話して状況を伝えました。カード会社による調査を経て、その翌日にはえきねっと上での被害は不正利用として認められ、 カード会社が被害額を負担することになったそうです。

東日本旅客鉄道(JR東日本)が提供する「えきねっと」で、切符が勝手に予約され、クレジットカードから数万円が引き落とされしまった、という不正アクセスの被害報告が波紋 ※「ねきねっとにはコールセンターの混雑状況が載っています」と記載されていますが、正確には「混雑予想」だと思われます(画像提供:投稿者)

 投稿者はこれらの経緯を踏まえ、2021年6月下旬以降、えきねっとでは予約した際に決済する方式に変更されているため、「えきねっとにクレジットカードの登録はしないほうがいい」「クレジットカードの明細確認はちゃんと行いましょう」などと注意喚起。えきねっとについては、「今の時代、自衛は大事ですが、それを『できてしまう』システムにも問題があると思います。えきねっとには不正ログインだけで購入できてしまうシステムの改善を希望します」と要求しています。

東日本旅客鉄道(JR東日本)が提供する「えきねっと」で、切符が勝手に予約され、クレジットカードから数万円が引き落とされしまった、という不正アクセスの被害報告が波紋 (画像提供:投稿者)

 Twitter上でも同様の被害に遭った人は多くいるようで、「私もこれやられたみたいです」「全く同じことされて、さっき知らないうちに新幹線の切符買われてた」「私もさっきやられました。えきねっとで切符買うとメールくるからすぐにわかったけど、紙切符すぐ発券されててキャンセルできなかった」などの声が寄せられています。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/29/news100.jpg 大谷翔平、妻・真美子さん妊娠公表→エコー写真に“まさかの勘違い” 「デコピン妊娠?」「どう見てもデコピンで草」
  2. /nl/articles/2412/29/news101.jpg チェジュ航空社長、日本語で謝罪 犠牲者は170人以上との報道 公式サイトは通常のオレンジからブラックに
  3. /nl/articles/2412/30/news070.jpg 大谷翔平の妻・真美子さん妊娠→現役時代に語っていた「将来の夢」に感動の声 「なんか泣けてくる」
  4. /nl/articles/2412/29/news005.jpg 母「昔は数十人もの男性の誘いを断った」→娘は信じられなかったが…… 当時の“想像を超える姿”が2800万再生「これは驚いた」【海外】
  5. /nl/articles/2412/29/news075.jpg 「スマホ入荷しました」 ハードオフ店舗がお知らせ→まさかの正体に大横転 「草しか生えない」
  6. /nl/articles/2412/30/news071.jpg 子どもがお店で“高額おもちゃ”を欲しがる→通りすがりの“五輪選手がまさかの理由”でプレゼント 「すごすぎる話」「今年一番感動」
  7. /nl/articles/2412/29/news098.jpg 大谷翔平と妻・真美子さん“家族ショット”に210万いいね 「素敵な1枚」「幸せな家族写真!」【“大谷家”の新たな一歩】
  8. /nl/articles/2412/29/news013.jpg 毛糸で“お花をぷくぷく”編んでいくと…… 思わず笑顔になるアイテム完成に「なんて美しい」「母に編んであげよう」
  9. /nl/articles/1611/04/news117.jpg 「ヒルナンデス!」で道を教えてくれた男性が「丁(てい)字路」と発言 出演者が笑う一幕にネットで批判続出
  10. /nl/articles/2412/30/news039.jpg ヤクルトが“投げ売り状態”かと思ったら…… 「大勘違い」引き起こしかねない光景に「さすがに飲めない」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  3. 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  4. 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に【大谷翔平激動の2024年 「お菓子」にも注目集まる】
  5. 100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」
  6. “プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
  7. 「バグってる」 シャトレーゼの“864円で買える”「1人用クリスマスケーキ」に大絶賛の声 「企業努力すごい」
  8. 「昔モテた」と言い張るパパ→信じていない娘だったが…… 当時の“驚きの姿”が2900万再生「おおっ!」「マジかよ」【海外】
  9. トイレットペーパーの芯を毛糸でぐるっと埋めていくと…… 冬に大活躍しそうなアイテムが完成「編んでるのかと思いきや」【海外】
  10. “月収4桁万円の社長夫人”ママモデル、月々の住宅ローン支払額が「収入えぐ」と驚異的! “2億円豪邸”のルームツアーに驚きの声も「凄いしか言えない」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」