「完全禁煙」ルール無視の客に旅館の女将が怒りのツイート 「強い悲しさと憤り」「部屋は消臭作業のため数日は使えない」(1/2 ページ)
ツイートを投稿した、山形県の西屋旅館に話を聞きました。
白布温泉(山形県)の西屋旅館が、完全禁煙のルールを破った利用客がいたことに怒りのツイートを投稿し、大きな反響を呼んでいます。編集部は同館の女将(おかみ)を取材し、詳細を聞きました。
同館は貴重なかやぶき屋根を残す老舗旅館。建物の古さと、2000年に白布温泉で起きた火災により、同じかやぶき母屋の旅館が全焼した惨事に鑑みて、館内も敷地内も完全禁煙と決断しています。
禁煙の注意は公式サイトや予約ページ、客室でも示されているにもかかわらず、ある日使用後の客室に喫煙の痕跡を発見。強いにおいを残して去った利用客を、女将は「その部屋は消臭作業のため数日は使えない」「凍える空気の中掃除してくれたスタッフに心の中でわびなされ!!」「禁を犯してなお喫煙が止められないのであれば、どうかうちでなくちゃんと喫煙可能なお宿で寛いで」と強く批判しています。
禁煙の意図を説明するため、客室案内にはくだんの大火災の写真を掲載し、協力をお願いしていたとのこと。「その思いさえ伝わらなかったのも内心ショックでした」と女将は語ります。
投稿は広く拡散され、「禁煙と知って宿泊したのなら宿のルールに従うべき」「同じ喫煙者として恥ずかしい」「宿のかたはもっと怒っていい」と、共感の声を呼びました。宿泊施設関係者からは、「禁煙の客室で吸われたら、壁紙などににおいが染み付いて処理が大変」「ルールを明記したうえで、清掃費などを請求するべき」といった声も寄せられています。
編集部は女将を取材し、当時の状況や今後の対応作など、詳しい話を聞きました。
―― Twitterでの投稿に踏み切った理由をお聞かせください
西屋旅館 当館が完全禁煙に踏み切ってから2年半ほどがたちましたが、年に数回、こうして客室でタバコを吸ってしまうかたがいらっしゃり、困っておりました。今回はお客様が部屋を出てすぐ片付けに入った段階で、タバコのにおいや、うっすらと残る煙など、昔の新幹線の喫煙車両のような喫煙の痕跡があったため、まだご出発でなかったお客様に直接「当館は全館禁煙なのですが」と注意を伝えました。
ところがお客様は「すみません」のひと言だけであっさり帰ってしまわれ、そのあまりに開き直った様子に強い悲しさと憤りを覚え、虚空に向かってでも訴えねばなるまいとツイートした次第です。
―― ツイートに「散々タバコを吸って」とありましたが、かなり強いにおいが残っていたのでしょうか? 吸い殻などは残っていましたか
西屋旅館 吸い殻はありませんでしたが、明らかに空気が喫煙室のそれでした。長年一緒に働いているほかのスタッフも「これはやばい」と顔をしかめるくらいでしたから、直前まで喫煙されていたとおよそ推測できました。
―― 客室での喫煙は年に数回あるとのことですが、過去にはどのようなケースがありましたか
西屋旅館 焦げた葉が落ちていたこともありますし、部屋に残された空き缶に吸い殻がねじ込まれていたこともあります。また最近は電子タバコを吸われるケースも散見されるようになってきました。独特のにおいが残るため当館は電子タバコも禁じていますが、こちらは気付くのがなかなか難しく、手をこまねいています。
―― 今後何か対策を取られる予定はありますか
西屋旅館 当館のサイトにはすでに大きく禁煙であることと、その理由を記載してありますが、Twitterで多くのかたがご指摘くださった「クリーニング代弁償」「損害賠償」について、一切の文言がありませんでした。ずっと我慢をしておりました。しかし今回を機に、「喫煙の痕跡を認めた場合は相応の追加料金をいただく」旨を、詳しいかたと相談しつつ新たに掲載するよう検討を始めております。
―― Twitterでの反響について、感じたことをお聞かせください
西屋旅館 「わびなされ!!」とツイートしたときは、ひどく気持ちも落ち込んで、その後の仕事が手につかなくなるほどガタガタでした。しかし思いがけず拡散されることとなり、見ず知らずの多くのかたから共感するお言葉や、こうしたほうがいいという力強いアドバイスをいただき、とても励まされました。
また同業者のかたや、レンタカー業などに携わっていらっしゃるかたからも、同じ被害に遭って大変を思いをしたというエピソードをいただいて驚きました。それでも、こういう出来事が実は現場では日々起きている事実を、少しでも周知できて良かったと思います。
同時に、マナーをきちんと守っている喫煙者の皆さんがいかに肩身の狭い思いをしているのかも知ることとなり、複雑な気持ちにもなりました。旅館業は基本的に宿泊予約が成立したお客様を拒むことはできません。館内での過ごし方はあくまでお客様の良心次第です。なぜうまくすみ分けができないのか、何か良い解決方法はないのかと思い悩んでもいます。
協力・画像提供:西屋旅館(@Nishiyaryokan)
関連記事
- 食器を“灰皿”にされた料理店が悲痛の叫び 客の非常識な行動に「客ですらない」「人間性を疑います」と非難殺到
- 「自分のときにやめてくれよ」 父に禁煙の理由を尋ねたところ、どうにも納得がいかない答えが返ってきた
- 「食後に何をすればいいのか分からなくなった」 タバコをやめるまでを描いた漫画が参考になる
- 全席喫煙可能な喫茶店「THE SMOKIST COFFEE」が話題に シャノアールの担当者に開店の経緯を聞いた
- 喫煙者なのに「非喫煙者のためにスイーツ休憩設けます!」 バイト先の“不平等”を店長自ら解決する漫画が痛快
- 電車で喫煙、ホームは吸い殻だらけ…… 昔と今の文化レベルの違いに記憶が信じられなくなる漫画が分かり過ぎる
- 渋谷ハチ公前の喫煙所が撤去されタバコのポイ捨て激増 ネットで賛否両論、渋谷区は「喫煙者のマナーの問題」
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
スーパーで買ったニンニクを土に植えると…… ぼこぼこ増える驚きの簡単栽培に「たくさん出来て最高」「植えてみよう」
-
「本当に56歳…?」 “王騎”大沢たかお、“腕と足の太さがほぼ同じ”の圧倒的肉体を披露 「かっこよすぎる」
-
「10歳くらい若返ってる」 約300万円の“壮絶な若返り手術”をした人気インフルエンサー、経過や詳細明かす
-
モグラに似てる“ヤベぇ虫”を、2カ月育ててみたら…… 感動の展開に「これはマジで凄い」「学術発表レベル」
-
全てダイソーで買える、とんでもない勢いで増える“めっちゃうまい草”、知ってる? 驚きの増えっぷりとレシピに「すごい再生力だ」「来年やります」
-
大谷翔平の妻・真美子さん、「ドジャース奥様会」で笑顔 「真美子さん発見」「ファンです」
-
運転は「日本では絶対無理」な車種 たむらけんじ、“自慢の愛車”を紹介 「めちゃくちゃでかい!」
-
レイヤーの普段着とコスプレを比較→ビフォアフが両方カッコよすぎて16万いいね 「まじでカッコよすぎない?」「面が良すぎて泣いてる」
-
韓国人が「日本語だと知らずに使っている日本語」が意外すぎて42万再生→ほっこりするオチに「全部持ってかれた」「お母さんかわいすぎwww」
-
人気TikTokerが25歳で死去、臓器提供へ 「何よりも人の命を救いたいと望んでいたから」
- ネットで大絶賛「ブラウニー」にカビ発生 業務スーパーに7万箱出荷…… 運営会社が謝罪
- 「全く動けません」清水良太郎がフェスで救急搬送 事故動画で原因が明らかに「独りパイルドライバー」「これは本当に危ない!!」
- トラックがあおり運転し車線をふさいで停車…… SNSで拡散の動画、運転手の所属会社が謝罪
- 「ヤヴァすぎる!!」黒木啓司、超高級外車の納車を報告 新車価格は5000万円超 2023年にはフェラーリを2台購入
- そうはならんやろ “ドクロの絵”を芸術的に描いたら…… “まさかのオチ”に「傑作」の声【海外】
- 「ウソだろ?」 ハードオフに3万円で売っていた“衝撃の商品”に思わず二度見 「ヤバいことになってる」
- 「結局こういう弁当が一番旨い」 夫が妻に作った弁当に「最強すぎる!」「絶対美味しいビジュアル」
- “メンバー全員の契約違反”をライブ後に発表 異例の脱退騒動背景を公式が釈明「繋がり行為などではなく」
- 「言われる感覚全く分からない」 宮崎麗果、“第5子抱いた服装”に非難飛び……夫・黒木啓司は「俺が言われてるのかな?」
- 大沢たかお、広大プールを独り泳ぐ“バキバキ姿”が絵になり過ぎ 盛り上がる筋肉の上半身に「50代とは思えない」「彫刻みたい」
- “緑の枝付きどんぐり”をうっかり持ち帰ると、ある日…… とんでもない目にあう前に注意「危ないところだった」
- 「しまむら」に行った58歳父→買ってきたTシャツが“まさかのデザイン”で3万いいね! 「同じ年だから気持ちわかる」「欲しい!」
- 友人に「100円でもいらない」と酷評されたビーズ作家、再会して言われたのは…… 批判を糧にした作品が「もはや芸術品」と490万再生
- 高校3年生で出会った2人が、15年後…… 世界中が感動した姿に「泣いてしまった」「幸せを分けてくださりありがとう」【タイ】
- 「ま、まじか!!」 68歳島田紳助、驚きの最新姿 上地雄輔が2ショット公開 「確実に若返ってる」とネット衝撃
- 荒れ放題の庭を、3年間ひたすら草刈りし続けたら…… 感動のビフォーアフターに「劇的に変わってる」「素晴らしい」
- 食べた桃の種を土に植え、4年育てたら…… 想像を超える成長→果実を大収穫する様子に「感動しました」「素晴らしい記録」
- 「天才!」 人気料理研究家による“目玉焼きの作り方”が目からウロコ 今すぐ試したいライフハックに「初めて知りました!」
- 「エグいもん売られてた」 ホビーオフに1万1000円で売られていた“まさかの商品”に「めちゃくちゃ欲しい」
- 義母「お米を送りました」→思わず二度見な“手紙”に11万いいね 「憧れる」「こういう大人になりたい」と感嘆の声