亡くなった飼い主の帰りを2カ月待ち続けた猫…… 暖房のない家でガリガリに痩せた姿に「涙が止まりません」「寂しかったね」

いつ帰ってくるの?

» 2022年12月28日 20時00分 公開
[兎耳山明依ねとらぼ]

 埼玉県で動物保護活動をしているNPO法人「にゃいるどはーと」が、亡くなった飼い主を家で待ち続ける猫を保護する動画をYouTubeに投稿しました。動画は13万回以上再生され、コメント欄には「保護していただきありがとうございます」「ずっとひとりで待っていたと思うと涙が止まりません」といった声が寄せられています。

飼い主の帰りを家で待ち続ける猫を保護 飼い主さんが帰ってこない……
飼い主死亡で保健所行きの猫をレスキュー

 知り合いの司法書士の先生から連絡を受け、あるお宅の前にやってきたのは「にゃいるどはーと」代表の東江ルミ子(あがりえ・るみこ)さん。生活保護を受けていた一人暮らしの飼い主さんが亡くなり、行政から家の整理を頼まれた司法書士の先生が誰もいない家で約2カ月間ずっと待ち続けている猫を発見。今回保護をお願いすることとなったそうです。

 猫の生存確認はすでにされており、どうやら飼い主さんの知り合いがごはんをあげてくれていたもよう。今回は、司法書士の先生立ち会いのもとお宅にお邪魔して保護することになりました。

飼い主の帰りを家で待ち続ける猫を保護 部屋の隅っこにいる猫ちゃん発見!
飼い主の帰りを家で待ち続ける猫を保護 ガリガリに痩せています……

 ドアを開けると……早速部屋の隅っこにいる猫を発見。ごはんは置いてありますが、ガリガリに痩せています。暖房もなく寒い家の中で体調を崩してしまった様子。

 飼い主さんが女性だったこと以外は情報はほぼなく、猫の名前も飼い主さんの年齢も不明。しかし、部屋の中を見てみるとシニア11歳以上のペットフードがあり猫ちゃんの年齢が高齢なことが分かります。さらに、人懐っこい姿から飼い主さんにかわいがられていたことも伝わってきます……。

飼い主の帰りを家で待ち続ける猫を保護 かわいがられていたのか人懐っこい猫
飼い主の帰りを家で待ち続ける猫を保護 おなかがすいてたのかな……?

 猫ちゃんに話しかけると「みゃーん」とお返事してくれることから、名前を「みーちゃん」と命名。やさしく声をかけ、ケージにごはんを置き入ってくるのを待ち、扉を閉め無事に保護完了しました。

 みーちゃんを連れていく際、お世話してくれていた人に保護したことや連絡先を記した手紙を置いていき、その後、連絡がとれました。

 お世話をしに初めて家に行ったときには、床はふん尿まみれで猫はもっと痩せていたこと、遠方に住んでいたため毎日ご飯をあげに行けたわけではないことを話してくれたそうです。入院中のお世話だけという話が飼い主さんが亡くなってしまったことから、みーちゃんを引き取ることもできないので保健所に引き取りの依頼をしようとしていたところだったとのこと。保護が間に合って本当によかった……。

飼い主の帰りを家で待ち続ける猫を保護 そのままケージに誘導
飼い主の帰りを家で待ち続ける猫を保護 無事保護
飼い主死亡で保護した猫を病院へ連れて行きました

 そして検査をしてもらうため、みーちゃんを動物病院へ。診察の結果、猫風邪をひき少し脱水症状を起こしていたようです。さらに、血液検査の結果に大きな異常はなかったものの高齢なこともあり腎臓病がはじまっていることが分かりました。

飼い主の帰りを家で待ち続ける猫を保護 風邪をひき少し脱水状態

 点滴やノミ取り薬をつけてもらいシェルターに帰ってきたみーちゃん。風邪が治るまではソフトケースの中で過ごすそうです。

 今回は保護することができましたが、近年独居の飼い主が亡くなり居場所を失うペットが急増中。1人でペットを飼っている人へのアドバイスをにゃいるどはーとのスタッフさんに聞くと、「生きているうちに後見人を決めておくこと」「身内が無理なら第三者……友人や保護団体などに相談する方法もありますが、託す先の負担が大きいので万が一のときのことを考えてペットのための貯金もしておくと良いと思います」と、生きている間、元気な間に備えることの大切さを教えてくれました。

 動画の最後には「あなたの隣のペットたちが最後まで幸せに暮らすことができるように準備してあげてください」と、団体スタッフたちの切なる願いが伝えられています。

飼い主の帰りを家で待ち続ける猫を保護 寂しかったよね
飼い主の帰りを家で待ち続ける猫を保護 もう大丈夫だよ

 にゃいるどはーとの活動の様子は、YouTubeチャンネル「【リアル犬猫保護活動】にゃいるどはーと」、サブチャンネル「にゃいるどハウス」公式Twitter(@NPO48681819)で発信されています。さらに、代表東江さんのTwitter(@satoshirumi)Instagram(@agarierumiko)TikTok(@nyairudo_1min)でも、保護猫や保護犬たちの様子を見ることができます。

遺された猫達の運命:769
【1Kの部屋に猫25匹】大阪・多頭飼育崩壊寸前の部屋…大人2人暮らし#22
身勝手】茨城県の河川敷の小屋…中には保護が必要な犬23匹?#387

画像提供:「【リアル犬猫保護活動】にゃいるどはーと」

オススメ記事

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. /nl/articles/2412/14/news019.jpg ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. /nl/articles/2412/17/news163.jpg 柄本佑、「光る君へ」最終回の“短期間減量”に身内も震える……驚きのビフォアフに「2日後にあった君は別人」「ふつーできねぇ」
  4. /nl/articles/2412/16/news079.jpg “プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
  5. /nl/articles/2412/17/news060.jpg 100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」
  6. /nl/articles/2412/17/news049.jpg 「品数が凄い!!」 平愛梨、4児に作った晩ご飯に称賛 7品目のメニューに「豪華」「いつもすごいなぁ」【2024年の弁当・料理まとめ】
  7. /nl/articles/2412/17/news183.jpg 「秋山さん本人がされています」 “光る君へ”で秋山竜次演じる実資の“書”に意外な事実 感動の大河“最終回シーン”に反響 「実資の字と……」書道家が明かす
  8. /nl/articles/2412/17/news144.jpg 「私は何でも編める」と気付いた女性がグレーの毛糸を編んでいくと…… 「かっけぇ」「信じられない」驚きの完成品に200万いいね【海外】
  9. /nl/articles/2412/17/news078.jpg 鮮魚コーナーで半額だった「ウチワエビ」を水槽に入れてみた結果 → 想像を超える光景に反響「見たことない!」「すげえ」
  10. /nl/articles/2412/17/news033.jpg セリアのふきんに、糸で“ある模様”を縫っていくと…… 思わずため息がもれる完成形に「美しい」「やってみます」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」