Webショート動画で進化する「細かすぎて伝わらない」の世界 知らないのに分かってしまう“男女のやりとり”を描く気鋭3組がすごかった(1/2 ページ)

クセになる世界観。

» 2023年02月23日 10時45分 公開
[宮本デンねとらぼ]

 TikTokのユーザー数が10億人を突破し、2021年7月にはYouTubeが「YouTube Shorts」を導入するなど、Web動画の中でも一大ジャンルになりつつある「ショート動画」。今やその形式を生かし、自らのネタを発信するお笑い芸人も少なくありません。

 そんなショート動画の世界で進化するネタの中でも特に輝きを放つ「細かすぎて伝わらないモノマネ」の世界を、ライターが紹介します。

細かすぎて伝わらないモノマネ すきま時間に見られるのが魅力のショート動画(※イメージ画像)

Web動画で楽しめる「細かすぎて伝わらないモノマネ」

 TikTokやYouTubeを眺めていると、こんな文章が目に入ることはありませんか? 「学年に1人いるセンスのいいショートカットのお母さん」「今日マッチングアプリで知り合った人たち」「バイトの子を狙っているイタリアン居酒屋の店長」……。「あ〜なんか想像つく」と感じて動画を開くと、そこには「細かすぎて伝わらないモノマネ」系の動画の数々が広がっています。

 「細かすぎて伝わらないモノマネ」、通称「細かすぎて」は、文字通り細かすぎて伝わりにくい、それどころか該当する人物を見たことすらないけど「なんかわかる(知らんけど)」と思ってしまう、共感とシュールな笑いを呼び起こす短いモノマネジャンルです。

 フジテレビ「とんねるずのみなさんのおかげでした」内の人気コーナーに端を発し、いまやWeb動画の世界でも一大ジャンルになっているこの「細かすぎて」。本家同様、スナック感覚で見られる一方で、Web動画はシリーズ化していることも少なくなく、その解像度の高さと構成の細かさ、そして着眼点の面白さにハマり、気づいたら数時間が経過していた……なんてことも。

 そんな細かすぎて伝わらないアレコレをWeb動画スタイルを最大限に生かして発信する、筆者おすすめのお笑い芸人3組をネタ動画と共に紹介します。

男女の生々しさに思わずヘドバンする「エレガント人生」

 「エレガント人生」は中込悠さん、山井祥子さんの2人からなる吉本興業所属のコンビ。男女コンビという特性を生かして男女の生々しいアレコレを描いたコントを展開するだけでなく、「あ〜こんな人(知らんけど)百万回見たわ」と思わせてくれる人気キャラクターも多く生み出しています。さりげなくキャラクター同士の関係性を匂わせたシリーズもあり、視聴者間で考察が盛り上がるのも楽しいポイントです。

10分後に体の関係を持つ男女の会話

 開始20秒で羞恥心でヘドバンしたくなるような生々しさを感じる「10分後に体の関係を持つ男女の会話」。お酒が入ったゆえの信じられないほどの眠気や、脳から繰り出される無意味な会話で間を持たせようするソワソワ感。これらと微妙に葛藤しながら繰り広げられる独特な雰囲気を画面越しに味わえば、思い出したくない記憶のドアが開き、「もうやだぁ……」と顔をおおってしまうこと間違いなしです。

 そんな少し苦しさもあるやりとりですが、この絶妙な空気感が癖になってしまうのも事実。ぜひ己の記憶と羞恥心を噛み締めながら楽しむことをおすすめします。

麻布の一軒家で暮らすショートカットのおばあちゃん

 エレガント人生が生み出した人気キャラクターの「ショートカットのおばあちゃん」と「アンナ」が登場する「麻布の一軒家で暮らすショートカットのおばあちゃん」。オシャレで品のよいお茶目なおばあちゃんと、英語発音を残した日本語で話す美少女アンナのやり取りがなんだかすてきで、そしてあまりにも「想像通り」すぎて笑ってしまいます。

 実は、アンナやおばあちゃんが属する「とあるセンスのよい一家」は、さまざまな人物が登場する人気シリーズ。一家の相関図を考察しようと見ていくうちに「こういう人、近所にいたわ……!」「友達の家のお母さんだ」と片隅にあった幼いころの記憶が刺激され、激しいノスタルジーに身震いすることもあるのではないでしょうか。エレガント人生の細かすぎる着眼点と発想力の豊かさを十二分に味わえる動画です。

遠巻きに見ていたい人物の解像度の高さが異常「スクールゾーン」

 「スクールゾーン」は、橋本稜さん、俵山峻さんの2人からなる男性コンビで、「エレガント人生」と同じく吉本興業に所属しています。

 特筆すべきは、2人の演技力の高さ。「はたから見たら面白いけど、絶対に友達になりたくねえ……」と思わせてくれる人物を、雰囲気から巧みに作り上げます。あまりの演技力の高さにコントだということを忘れるほどに引き込まれ、視聴後にはまるで短編映画を見たような満足感と、「何を見せられていたのか」という心地よい疲労感が残ります。

韓国人店員と韓流好き女子シリーズ

 スクールゾーンの中でも人気なのが、韓流好き女子の「とよこ」とイケメン韓国人店員「ドンジュ」の駆け引き(一方的)を描いたシリーズ。俵山さん演じるとよこの強烈すぎるキャラクターと、橋本さん演じるドンジュの絶妙なツンデレが織りなすドラマは、一度見たら忘れることができません。

 最初はその強烈さゆえに「こんな人いる〜?」と突っ込みたくなりますが、細かいしぐさや計算されつくした雑な会話が妙にリアルで、段々と実在する2人の会話を覗き見をしているような気分になります。

 とよこはサバサバしている性格だと自称する「ワタサバ系」。恋に狂ったとよこの暴走っぷりは、なんとなく見覚えがあるような感じがして羞恥心をえぐられます。筆者は、韓国人店員ドンジュが、突然大声で厨房にオーダーをするところが毎回ツボです。

虫を追いかけて庭先に迷い込んだ少年と話す文豪の愛人

 文豪の愛人シリーズは本家「細かすぎて伝わらないモノマネ」でも披露されたことがあるため、見たことがある方もいるのではないでしょうか。もうタイトルからして色々なドラマが想像できてしまい、刺さる人には大いに刺さるでしょう。

 文豪の愛人なんてドラマや映画の中でしか見たことないはずなのに、「わかる〜!」となるのが不思議なこのシリーズ。なんてことない会話を情緒たっぷりに話すその姿に、儚い色気とその先に待ち受ける未来を感じ、呼吸するのも忘れて見入ってしまいます。でも、何を見せられているんだろう……?

あるあるシチュから展開される「ねーよ!」が笑える「ニッキューナナ」

 「ニッキューナナ」はマセキ芸能社所属の峯シンジさん、こっちゃん選手さんの2人からなる男女コンビ。

 あらゆる部分から「絶対に地上波では見れないな」という雰囲気が漂いつつも、笑える下ネタコントを得意としています。タイトルを一見すると少しセクシーな雰囲気の「細かすぎて」系かと思いますが、進んでいくにつれて「あるあr……ねーよ!」とツッコミ必至の展開で、とにかく頭空っぽにして笑えます。

「もうめちゃくちゃにして」って言う上司

 サムネイルとタイトルを見て「あ〜ハイハイエロ漫画とかでよくあるシチュだ」とにやりとしてしまう「もうめちゃくちゃしてって言う上司」。しかし、開始後すぐに別の意味で「おまっ……本当にもうめちゃくちゃにしてくれ!」と言いたくなる展開に笑ってしまいます。こっちゃん選手さんのあまりの「めちゃくちゃにして感」に別の意味で目を塞ぎたくなるこのネタ。胃がキリキリする展開ですが最後は色んな意味でスッキリするので、安心して、そして決してネタバレを踏むことなく、今すぐ見てください。

時を止める能力を自力で解除してきた女

 もうタイトルの時点で優勝している「時を止める能力を自力で解除してきた女」。AVでは定番の「時間停止モノ」から着想を得たコントですが、残念ながら何一つそういった展開はありません。こっちゃん選手さんが時間停止される度に本気で解除してくる様子はまさに「発想の勝利」。峯さんの反応も含めて笑えます。予測可能かつ回避不可能なオチを、ぜひ最後まで堪能してください。

すきま時間にハマれる「小さくて深い沼」

 TikTokをはじめ、YouTubeショートやInstagramのリールなど、ショート動画と相性がいい「細かすぎて」。さまざまな媒体で見ることができるため、ちょっとしたすきま時間にサクッと視聴するのにぴったりです。

 今回紹介した他にもクオリティの高いモノマネが数多く投稿されているので、気になった方はぜひ、ドラマや映画では見ることのできない、リアルを超えたリアルなやりとりの「沼」に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/17/news023.jpg 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  2. /nl/articles/2404/16/news192.jpg 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
  3. /nl/articles/2404/17/news136.jpg もう別人じゃん! miwa、大胆イメチェンで面影ゼロに「まさかのこんな色になってるとは」「だれー!?」
  4. /nl/articles/2404/17/news111.jpg 「ぶち抜きたいです」 辻希美、懇願拒否された13歳長男が“荒くれ反抗”……息子の室内破壊に嫌悪あらわ「言葉が出ない」
  5. /nl/articles/2404/16/news185.jpg 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  6. /nl/articles/2404/17/news029.jpg 「キュウリが冷凍できるとは76年も生きて来て知らんかったなあ」 野菜ソムリエプロが教える冷凍&活用アイデアが328万再生
  7. /nl/articles/2404/17/news117.jpg 「虎に翼」、壮絶過去演じた16歳俳優に注目の声「違国日記の子か!」 「ブラッシュアップライフ」にも出演
  8. /nl/articles/2404/17/news025.jpg 築36年物件の暗くてボロいトイレをリメイク→ぐーんと垢抜け! 驚きのビフォアフに「すごいですね!」「天才」の声
  9. /nl/articles/2404/15/news081.jpg 【今日の計算】「13+8×2−11」を計算せよ
  10. /nl/articles/2211/26/news054.jpg 辻希美&杉浦太陽、15歳迎えた長女のレアな“顔出しショット”でお祝い 最近は「恋バナ」で盛り上がることも
先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」