毎年同じおばあちゃんが間違い電話をかけてくる → 10年を経て親しげに話すようになった人が「優しい世界」と話題(1/2 ページ)
その都度優しく対応しているフジタさんに詳しい話を聞きました。
ここ10年ほど、定期的に間違い電話をかけてくるおばあちゃんに優しく対応し続け、今や親しげに話すまでになった人がTwitterで話題です。「懐が広い」「良い話」といった声が寄せられています。
話題の主は、グラフィックデザイナーのフジタ(@Tohhoku_Adv)さん。10年前に携帯電話の番号が変わって以来、年に1回ほどの頻度で、石川県の小松市から同じおばあちゃんが間違えて電話をかけてくるようになったそうです。
おそらくフジタさんの新しい番号は、おばあちゃんの知人が以前に使っていたもの。それが固定電話に登録されているため、おばあちゃんはついフジタさんにかけてしまうようです。
それでもフジタさんは丁寧に対応し続け、今やすっかりおなじみになり、発信元の番号を「小松の知らないおばあちゃん」と登録するまでに。最近では電話がかかってくると、「石川は雪ですか」などと、親しげに話すようになったそうです。
このエピソードを「余裕があるとスムーズだし良いことしかない」「この世の中はミスや失敗に厳しすぎる」と締めくくったツイートは広く共感を呼び、多くの人を和ませています。
「お互い穏やかな気持ちで過ごせる日常を考えてほしい」
「小松の知らないおばあちゃん」とはどのような話をしているのか、フジタさんに詳しい話を聞きました。
――小松のおばあちゃんは、どなたと間違えて電話をかけているのでしょうか。
フジタさん:知人だと思います。詳細はおうかがいしないことにしています。
――彼女は間違い電話だということに気付いていますか
フジタさん:もちろん気付いています。名前をいつも言われますので、それだけは分かっております。
――履歴の画面を見ると通話時間は24秒と短いですが、どのようなお話をされているのでしょうか。
フジタさん:「ご無沙汰してます。また間違えてますよ〜」「あんまり気にしないでくださいね!(本来の相手の)○○さんの番号分かりますか?」などと、なるべく手短に深入りせずお話しています。
――フジタさんにとって、小松のおばあちゃんはどんな存在ですか?
フジタさん:「ときどきかけてくるおばあちゃん」という、そのままの存在です。でも、ひとりで心細いときやつらいときにお電話が来ると、ふるさとのおばあちゃんを思い出して和みます。人の温もりを感じられるというか、そういう存在です。
――Twitterでの反響についてご感想をお願いします。
フジタさん:普段は日常のちょっとした面白かったことをつぶやいていますが、いつも通りのツイートがまさかこんなに伸びるとは思ってもみませんでした。僕に対して優しいと思うのではなく、お互い穏やかな気持ちで過ごせる日常について、みなさんにも考えてもらいたいなと思います。
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