「心折れた」 人気ゲーム「うたプリ」プロデューサーが楽曲提供休止を宣言し波紋 女性アイドル企画発表で炎上していた(1/2 ページ)
ファンからもさまざまな声が上がっています。
人気女性向けゲーム「うたの☆プリンスさまっ♪」(以下「うたプリ」)の原作者であり楽曲提供者である上松範康さんが、自身のTwitterで「心が強く折れてしまいました」「作曲や作詞をお休みをいただければと思っております」と投稿する事態になっておりファンに動揺が広まっています。一体何が起きたのでしょうか。
発端
「うたプリ」は2010年に発売されたPlayStation Portable用ゲームから始まったシリーズで、アイドル志望の男子をオーディション合格へ導くことを目的とした恋愛アドベンチャーゲーム。その後も続編やアニメ、アプリ、ファンディスクなどが多数の発売・配信される人気タイトルとなっています。
しかし2023年4月1日、女性アイドルを主人公とした「うたの☆プリンセスさまっ♪ BACK to the IDOL」(以下「バクプリ」)が発表されたことで空気が一変。ファンから反発する声が多数あがりました。
なおバクプリはエイプリルフールである4月1日発表ですが、ジョークなのか本当に発足したものなのかははっきりしていません。しかし、4月2日時点でも公式サイトが消えていないままメンバーオーディションの告知が出ていることや声優から告知ツイートが出たこと、後述の上松さんの発言などからジョークではなく本当に立ち上がった企画の可能性が高いとみられます。
ファンの反発
ではなぜ、女性がアイドルを中心とした企画が立ち上がったことで、ファンから反発する声があがったのでしょうか。これは、タイトルに「プリンセス」の言葉が使われていることに大きく起因していると考えられます。
うたプリでは、ファンネームとして「プリンセス」が広く使用されています。これは、「アイドルマスター」シリーズのファンが「プロデューサー」と呼ばれたり、「刀剣乱舞」シリーズのファンが「審神者」と呼ばれているのに近いものです。
うたプリファンは、10年以上に渡りプリンセスであり、また登場アイドルたちもファン・プレイヤーに「プリンセス」と呼びかけることがありました。しかし、今回の「バクプリ」により、一部ファンからは「プリンセスとは自分たちのことではなかったのか」と失望の声が上がっています。
また、うたプリは、「自分が主人公となって男性アイドルと交流する」することが魅力のタイトル。そこに登場キャラたちと近い立ち位置にいる女性アイドルの存在が出てきてしまったことも、ファンに心境を抱かせる結果となりました。
それ以外にも、うたプリには長年停滞しているプロジェクトがあることや、うたプリではまだ数少ない3Dライブで華々しくバクプリが登場したことなど、うたプリよりも優遇されているように見える部分があること、エイプリルフール当日だったため本気なのかジョークなのかはっきりしなかったことなど、さまざまな要因が重なって、制作側に多くの批判が寄せられる事態となりました。
「今回は心が強く折れてしまいました」
原作者であり楽曲提供者である上松範康さんは4月1日、バクプリの発表に合わせて自身のTwitterでも企画の立ち上げを発表。しかし、前述の理由から、批判的なツイートが多数寄せられました。
これを受け、上松さんは4月2日の0時に今回の件について投稿。公式としての発言ではなく個人の発言としたうえで、バクプリについての返信を多数読んだ結果「今回は心が強く折れてしまいました」といいます。
心が折れたのは、「ファンの言葉はきっかけではありますが原因では無く自分の問題です」とのこと。しかしその結果として、「今の気持ちでは嘘のない作曲は出来ない」「少しうたプリの作曲や作詞をお休みをいただければと思っております」と休止を宣言しました。
上松さんは「プリンセスという言葉は間違いなく、うたプリの世界の中ではファンや春ちゃん(※原作ゲームでプレイヤーとなる主人公)を表すもの」としながらも、「『うたの☆プリンセスさまっ♪』という企画を2008年プリンスさまっを作ったのと同時並行で進めていてそちらも何年も何年も発表したいとずっと思っていて」「自分の片方の想いを優先して発表したことで、うたプリファンを心底傷つけてしまう事態になってしまいました」と今回の事態に至った理由を説明しています。
そして最後に、「そして、何より大好きなうたプリを傷つけるような結果になってしまい申し訳ありませんでした」と謝罪した上で、「いつも『うたの☆プリンスさまっ♪』を愛して下さり誠にありがとうございます」と感謝の言葉を述べています。
この件について、ファンたちからは一部のファンたちに行き過ぎた言動があったのではないかとする人もいれば、明らかな悪手であるとする人などさまざまな声が寄せられました。上松さんのツイートについても、気遣う声と納得できないとする声がどちらも寄せられています。
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