重い病にかかった猫「長くて3カ月」と余命宣告され…… 懸命に看護する家族と起こした「小さな奇跡」に感動
あたたかな家族のお話。
YouTubeチャンネル「はぴ猫日記」に投稿された、肥大型心筋症と肺水腫と診断され、余命宣告された猫が小さな奇跡を起こすまでの記録に、あたたかな気持ちになる人が続出しました。記事執筆時点で動画は39万回以上再生され、5000件をこえる高評価を獲得しています。
投稿主さんのお家には、スコティッシュフォールドの「ちくわ」くん(関連記事)とブリティッシュショートヘアの「ビビ」ちゃん、 MIXの黒猫「モカ」ちゃんと麦わら猫「りん」ちゃん、ミニチュアピンシャーの「バンビ」ちゃんが暮らしています。
ある日の朝、投稿主さんが目を覚ますとちくわくんの呼吸が早く、しんどそうな様子だったそうです。咳もなく、熱もなかったため「ちょっとした体調不良かな?」とおもいつつ病院に行った投稿主さんは、思いもよらぬ診断を受けてしまいます。
診断の結果はなんと、「肥大型心筋症」による「肺水腫」とのこと。肥大型心筋症は心臓の壁が肥大してしまう心臓病の一種で、猫のおよそ15%に認められる心疾患です。肺水腫は肺に水がたまった状態のことで、主な症状としては呼吸困難が挙げられます。
この日ちくわくんはそのまま緊急入院することになり、投稿主さんは一人家に帰ることになってしまったのでした。
肺水腫を発症した猫の予後は悪いことが多く、余命は数日から2〜3カ月だと宣告されてしまった投稿主さん。しかしまだ3歳のちくわくんとお別れするには、あまりにも早すぎます。
絶対にちくわくんの命を諦めないことを誓った投稿主さんたちは、さまざまな情報を調べ、ちくわくんが少しでも快適に過ごせるように試行錯誤をしていきます。まずは酸素ハウスをレンタルして設置し、ちくわくんをお迎えに行ったのでした。
ちくわくんは病気の進行を抑えるため、毎日利尿剤と心臓の肥大や血栓を抑える薬の投薬をすることに。薬を上手に残してしまうちくわくんに対して薬をご飯に混ぜてみたり、何とか直接投薬したりと少しでもちくわくんの負担を減らし、命をつないでいくために努力を惜しまない投稿主さんたちの姿に胸が熱くなります。
ちくわくんが退院して6日目、突然モカちゃんのおしっこが出なくなってしまいました。慌てて夜間救急病院に行ったところ、モカちゃんは急性の膀胱炎を発症していました。ちくわくんの闘病にモカちゃんの治療も加わる形になってしまいましたが、投稿主さんたちは前向きに猫たちと向き合います。
ちくわくんが肺水腫を発症して2カ月後。ちくわくんの状態は良好で、酸素室がなくても大丈夫な状態にまで回復しました。肥大した心臓は元には戻らず、肺水腫も再発の可能性があるけれど、実に大きな一歩です。そしてさらに1カ月経過した3カ月目、ちくわくんは無事に余命宣告を乗り越えたのでした。
その後一生薬を飲まないといけなくなったちくわくんの負担を少しでも減らすために、セカンドオピニオンを受けることに。すると驚いたことに「心臓に疾患は認められない」という事実が判明。ちくわくんは肥大型心筋症ではなく、薬を飲む必要もなかったのです。
なおこれは単なる誤診というわけではなく、肺水腫を発症すると血液の停滞で心臓に負担がかかり、炎症反応が出るため心因性の肺水腫と診断されることはおかしなことではないのだそうです。
今回の件で普段と様子が違うと思ったらすぐに病院に行くこと、セカンドオピニオンを受けること、そして一緒に過ごす日々が何より大切であることをちくわくんから教えてもらった投稿主さんなのでした。
投稿主さんはYouTubeチャンネル「はぴ猫日記」とTwitter(@hapinekosan)に、ちくわくんたちと暮らす日々の様子を投稿しています。
画像提供:YouTubeチャンネル「はぴ猫日記」
(三日月 影狼)
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