PC版「ポートピア連続殺人事件」レビューが“非常に不評”に 目玉機能の「自然言語生成」未実装で「ヤスがポンコツ」など厳しい声(1/2 ページ)

初見だと何をすればいいのか非常に分かりにくい状態になっています。

» 2023年04月25日 11時55分 公開
[コンタケねとらぼ]

 スクウェア・エニックスが4月24日にSteamで無料配信を開始した「SQUARE ENIX AI Tech Preview: THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE」のレビューが、「非常に不評」と厳しいスタートを切りました。自然言語処理機能のデモソフトとして配信されたものの、目玉の1つである「自然言語生成」が未実装となっている点を中心に厳しい声が多数寄せられています。

ポートピア連続殺人事件Steam版レビュー 厳しい声が寄せられています

 このソフトは、1983年に発売されたPC版アドベンチャーゲーム「ポートピア連続殺人」を通して、AI技術の1つである「自然言語処理(NLP)」を構成する「自然言語理解(NLU)」について体験できるもの。原作と同じくプレイヤーが自由に文章を入力する「コマンド入力式」を採用しながらも、現在のAI技術を生かしてより自由な文章入力で進められるようになりました。

 しかし、当時よりも自由な文章で進められるようになってはいるものの、AIの理解度はまだまだ発展途上な部分が多数見られます。実際にプレイしてみましたが、取り調べを切り上げて移動しようと「京都へ行く」と入力したらなぜか取り調べ相手に容疑者のことを聞き出したり、「ごみばこを調べる」と入力したら誰かのプロフィールを読み上げ始めたりと、うまくいかないことが多々ありました。人名も、平仮名で通るときもあれば、ちゃんと漢字で入れても相棒のヤスに「え?」「うーん…」と返されるなど安定しません。

ポートピア連続殺人事件Steam版レビュー 京都へ行こうとしたのに容疑者についての話が始まってしまったところ
ポートピア連続殺人事件Steam版レビュー ごみばこを調べようとしたのに誰かのプロフィールの読み上げが始まってしまったところ

 さらに、もう1つの目玉である、「自然言語生成」が未実装になっている点もかなり問題視されています。これは、プレイヤーが入力した文章に対し、AIが自然な返答を返してくれるというもの。実装されていればプレイヤーの入力に対して、ヤスがさまざまなリアクションを返してくれるはずでした。しかし未実装なっているため、前述した通りゲームの進行と関係ないと判断された文章は全て「え?」「うーん…」と返されてしまいます。

ポートピア連続殺人事件Steam版レビュー 自然言語生成機能が実装されていればもっといろいろな返答をしてくれたと思われますが……

 この自然言語生成機能は、「AIの非倫理的な発言の可能性を考慮」して削除した状態でリリースしたとのこと。「今後の研究により、プレイヤーのみなさまが安心して体験が楽しめる環境が整い次第、提供させていただきます」となっているため、いずれアップデートで実装されるかもしれません。

 ただし、初見の場合そもそもゲーム的に「何ができるのか」が分からない点も大きな問題となります。ファミコン移植版ではあらかじめ用意された選択肢から選んでいくコマンド選択式だったため存在するコマンドが一覧できましたが、このPC版では「どういうコマンドが存在するのか」が分からず、何をしていいのかが分かりません。本人たちに「アリバイをきく」とヤスに「アリバイを調べさせる」が別で存在していることや、取り調べ中に容疑者たちの「写真を撮れる」ことにかなり長い間気付けませんでした。

 これらのコマンドが存在することに気付けたのは、レビューで「PAUSEキーを押すと入力したコマンドに近い使用できるコマンドを表示してくれる」機能があることを知ったためです。しかしこの機能を使っても、まだ自分が全てのコマンドを把握できているのかどうかも分かりません。初見では進行が相当に厳しいものになると思われます。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/01/news003.jpg パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  2. /nl/articles/2412/03/news082.jpg 「ほ、本人……?」 日本に“寒い国”から飛行機到着→降りてきた“超人気者”に「そんなことあるw?」「衝撃の移動手段」の声
  3. /nl/articles/2412/01/news031.jpg 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
  4. /nl/articles/2412/03/news111.jpg 才賀紀左衛門、娘とのディズニーシー訪問に“見知らぬ女性の影” 同伴シーンに「家族を大切にしてくれない人とは仲良くできない」
  5. /nl/articles/2412/02/news009.jpg 【今日の難読漢字】「誰何」←何と読む?
  6. /nl/articles/2412/05/news006.jpg 「今やらないと春に大後悔します」 凶悪な雑草“チガヤ”の大繁殖を阻止する、知らないと困る対策法に注目が集まる
  7. /nl/articles/2412/03/news148.jpg 武豊騎手が2024年に「武豊駅に来た」→実は35年前「歴史に残る」“意外な繋がり”が…… 街を訪問し懐古
  8. /nl/articles/2412/03/news092.jpg 大谷翔平、“有名日本人シェフ”とのショット 上目遣いの愛犬デコピンも…… 「びっくりした!!」「嬉しすぎる」
  9. /nl/articles/2412/03/news055.jpg ハローマックのガチャに挑戦! →“とんでもない偏り”に同情の声 「かわいそう」「人の心とかないんか」
  10. /nl/articles/2412/03/news034.jpg 古着屋で“インパクト大”なブランケットをリメイクすると…… 劇的な仕上がりに386万再生「これはいいね、欲しい!」【海外】
先週の総合アクセスTOP10
  1. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  2. 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
  3. 「中学生で妊娠」した“14歳の母”、「相手は逃げ腰」妊娠発覚からの経緯を赤裸々告白 母親の“意外な反応”も明かす
  4. 勇者一行が壊滅、1人残った僧侶の選択は……? 「ドラクエでのピンチ」描くイラストに共感「生還できると脳汁」
  5. 「笑い止まらん」 海外産アプリで表示された“まさかの日本語”に不意打ち受ける人続出 「何があったんだw」
  6. パパが好きすぎる元保護子猫、畑仕事中もくっついて離れない姿が「可愛すぎる」と反響 2年以上がたった現在は……飼い主に話を聞いた
  7. アグネス・チャン、米国の自宅が“度を超えた面積”すぎた……ゴルフ場内に立地&門から徒歩5分の豪邸にスタッフ困惑「入っていいのかな」
  8. 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」
  9. 「車が憎い」 “科捜研”出演俳優、交通事故で死去 兄が悲痛のコメント「忘れないでください」
  10. PCで「Windowsキー+左右矢印キー」を押すと? アッと驚く隠れた便利機能に「スゲー便利」「知らなかった」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」