もし麻疹(はしか)にかかってしまったら…… 医師が解説する「受診時の注意点」や「唯一の予防法」がわかりやすい(1/2 ページ)

大人も子どもも気をつけたい。

» 2023年05月22日 07時30分 公開
[Kamiharaねとらぼ]

 長野県佐久医師会と佐久市によるプロジェクトチーム「教えて! ドクター佐久」が、流行が懸念される「麻疹(はしか)」をわかりやすく解説。受診時の注意点やワクチン接種について、イラストで詳しく紹介しています。

 2023年5月12日、東京都は都内に住む男女2人が麻疹(はしか)に感染したことを発表しました。都内で麻疹(はしか)の感染が確認されたのは、およそ3年ぶりのことです。

 麻疹(はしか)は空気感染や飛沫感染などの感染経路をとり、非常に感染力が強い病気です。子どもだけでなく大人がかかり重症化する可能性もあるため、万一に備えてしっかりと情報収集をしておきたいものです。

最初は風邪に似た症状が出る

 麻疹(はしか)とは、麻疹ウイルスによる感染症です。潜伏期間は10日から12日。はじめは鼻水や咳、発熱など風邪に似た症状が出ます。次に口の中に白く細かい斑点が一時的に現れ、その後全身に赤い発疹が出ます。熱は7日から10日ほど続き、入院することも多いといわれています。

 症状が回復しても、免疫力が低下しているため他の感染症にかかりやすく、しっかり回復するまで1カ月ほどかかるといいます。また、熱が下がってから3日たつまでは登園や登校ができません。

麻疹(はしか)の症状と受診時の注意点についての画像 麻疹(はしか)の症状と受診時の注意点

病院を受診するときは必ず事前に電話する

 麻疹(はしか)が疑われるときには病院の受診が必要ですが、いきなり病院へ行くのではなく、あらかじめ病院に電話して麻疹(はしか)の可能性を考えていることを伝えましょう。

 その上で、公共交通機関は利用せず、自家用車で病院を受診します。自家用車がない場合、麻疹(はしか)のワクチン接種を2回接種済みの人や、中高年の人に送迎してもらい受診します。50歳以上の場合、多くの人は流行期に感染し自然免疫があると考えられているためです。

唯一の予防法はワクチン接種

 感染力が強い麻疹(はしか)は、手洗いやマスクでは防げません。唯一の予防法は、ワクチン接種です。

 麻疹(はしか)ワクチンの定期接種は、1歳と小学校入学前の2回。免疫がつくまで、約2週間かかります。定期接種以外で予防接種を受けるべき人は、「麻疹(はしか)の予防接種が過去に未接種または1回しか接種していない50歳未満の人」「行き先を問わず、海外渡航予定の人」です。

 なお、「免疫不全などの病気の人」「1歳未満の乳児」「妊娠中の人」はワクチン接種ができません。ただし、自治体によっては、生後6カ月以降1歳未満の乳児は流行時に公費で接種できることもあります。幼い子どもを育てる人は、居住地の接種条件を確認しておくと良さそうです。

ワクチン接種についての画像 唯一の予防はワクチン接種

 感染力の高さや重症化リスクが恐ろしい麻疹(はしか)。いざというときに慌てないために、冷静に情報収集をするとともに、自身のワクチン接種歴(回数)についても確認しておくのが大切ですね。

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