大雨シーズン 集中豪雨をもたらす「線状降水帯」 予測段階での発表で運用 情報が出たらどう行動すべきか
今年も大雨シーズンが到来。大雨の備えに知っておくべき気象情報の1つに「顕著な大雨に関する気象情報」があります。これは実際に「線状降水帯」によって、同じ場所で非常に激しい雨が降り続き、災害発生の危険度が急激に高まっている状況を解説する情報です。発表されたら、どう行動するべきでしょうか。
大雨シーズンに把握したい「顕著な大雨に関する気象情報」
大雨の際に、注意や警戒を呼び掛けるために、気象庁からは様々な情報が発表されますが、中でも大雨の備えとして、知っておきたい気象情報の1つに「顕著な大雨に関する気象情報」があります。
これは、大雨による土砂災害や浸水害など、災害発生の危険度が急激に高まっている中で、線状の降水帯によって、非常に激しい雨が同じ場所で実際に降り続いている状況を「線状降水帯」というキーワードを使って解説する情報です。
発表の条件として、
- 5キロ四方の3時間の解析雨量が100ミリ以上
- 分布している領域の面積の合計が500平方キロメートル以上
- 形状が「線状」
などがあります。
先月25日からこの情報は、線状降水帯の発表基準に達することが「予測される段階で」発表されることとなり、従来よりも最大30分早く、情報が発表されることになります。
できるだけ早い情報を発信し、適切な避難行動をとってもらうことがねらいですが、予測の段階で発表されることとなったため、これまでよりも「線状降水帯」を耳にする機会が増えると考えられます。
線状降水帯とは
線状降水帯とは、発達した雨雲が線状にどんどん発生して、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過・停滞することで作り出される、強い雨のエリアのことです。同じような場所で顕著な大雨が続くことから、甚大な災害が発生する恐れがあります。
線状降水帯が発生するしくみ(メカニズム)の代表的なものに「バックビルディング現象」があります。これは、風上で次々と発生した雨雲が、発達しながら風に乗って同じような場所に流れ込み、線状の強雨域が形成されるものです。
※発生メカニズムに未解明な点も多く、全ての線状降水帯が同じようなメカニズムになるとは限りません。
線状降水帯が発生する時間や場所を、正確に予測するのは難しいため、いつ線状降水帯が発生しても避難できるよう、普段からの準備や心構えが必要です。
事前にハザードマップにて、氾濫の恐れがある河川や、土砂災害の恐れがある所を確認しておきましょう。避難場所に向かう際に、スムーズに行動でき、避難経路を決める時に役立ちます。
警戒レベル4相当 「必ず避難を」
「線状降水帯」による大雨を知らせる情報として、気象庁は2021年から「顕著な大雨に関する気象情報」を発表しています。
この情報は、5段階ある警戒レベルのうち「警戒レベル4相当以上」の状況で発表します。
5段階の警戒レベルについて、すでに気象情報や防災情報で見慣れている方も、そうでない方もいらっしゃると思います。
これは気象情報を一目見て、今、避難を考えるべきかどうかなど、「警戒度」を視覚的に分かりやすくしたものです。災害に巻き込まれないためには、「自らの判断で避難する」「自ら命を守る」行動が必要です。
自治体や気象庁等から発表される防災情報を用いて、住民がとるべき行動をすぐ理解しやすくなるよう、5段階の警戒レベルとしています。
例えば、警戒レベル3は「赤」で表示され、高齢者や体が不自由な人、小さい子供連れの方など、避難に時間がかかる方はこの段階で早めの避難をするべきレベルとなります。
警戒レベル4「紫」はすべての人が避難完了するべきレベルとなり、警戒レベル5「黒」は、すでに災害が発生し、命に危険が迫るレベルとしています。
「顕著な大雨に関する気象情報」は、この中で避難を完了すべき「警戒レベル4」相当となり、崖や川の近くなど、危険な場所にいる方は、直ちに適切な避難行動をとる必要があります。
避難行動まとめ
線状降水帯が発生している場合は、すでに土砂災害や洪水による災害発生のリスクが急激に高まっている状態です。すぐそこに危険があると思ってください。
自治体からの避難に関する情報を確認のうえ、早めの安全確保を心がけましょう。すでに家の中が浸水し始めているなど、避難が難しい場合、家の中でも避難をすることができます。崖や川から離れたできるだけ高い所で、身を守るようにしてください。
ただし、土石流が想定される箇所においては、危険な区域の外へ退避する、もしくは堅牢な建物の高層階に避難することが基本です。
なお、土砂災害は、雨が弱まったり、止んだりした後でも、発生する場合があります。土砂災害の前兆は、斜面のひび割れ、異様な音・におい、湧き水が止まる、濁った水が噴き出すなどです。このような前兆を見つけた時には、すぐに、斜面から離れてください。
また、河川の増水・氾濫も大雨のピークが過ぎた後に発生する場合があります。雨が弱まっても川には絶対に近づかないでください。
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