図書館で、小学生に声をかける不審者に遭遇した母は…… 安全だと思い込んでいる場所でのトラブルと注意喚起に驚きの声(1/2 ページ)

思い込まずに気をつけることが大切。

» 2023年06月23日 08時30分 公開
[Kamiharaねとらぼ]

 子連れで図書館に行った女性が、館内で不審者を見かけて……。「安全な場所」と思われがちな図書館での実体験を描いた漫画がTwitterに投稿され、記事作成時点で4500件以上の“いいね”が集まるなど話題になっています。

 作者は漫画家のらっさむ(@LASTSAMURAI_11)さん。今回の漫画は、らっさむさんが数年前に経験した図書館でのできごとを描いたものです。

親子で図書館に行ったとき 親子で図書館に行ったとき

 ある日、らっさむさんが子どもと一緒に図書館に行ったときのこと。館内でふと、ある男性に目が留まりました。

 らっさむさんが訪れた図書館は、入り口を入ってすぐ「一般書コーナー」と「絵本・児童書コーナー」に分かれています。男性は一人で絵本・児童書コーナーに行き、本を探すでもなくブラブラとしています。子どもが一緒にいるわけでもありません。

検索機を使う女の子の後ろに不審な男性がいました 検索機を使う女の子の後ろに不審な男性がいました

 らっさむさんは、男性の行動を不審に思い注視していました。すると、男性は本の検索機を使っている小学校低学年くらいの女の子の後ろにぴったりと並んだのです。「隣(の検索機)も空いてるのに……」と、らっさむさんはますます不審に思います。

私の視線に気づくと立ち去った男性 私の視線に気づくと立ち去った男性

 すると、男性は女の子に向かって何かを話しかけました。それを見たらっさむさんは、「(男性と女の子は)知り合い? パパ?」と一瞬思ったものの、男性はらっさむさんの視線に気づくと、あわててその場から立ち去ったのです。

女の子は男性から「どこの小学校?」と聞かれたといいます 女の子は男性から「どこの小学校?」と聞かれたといいます

 一連の行動を怪しいと思ったらっさむさんは、女の子に向かって「今お話ししてたのってパパ?」とたずねてみました。すると、女の子は「知らない人だよー。『どこ小学校?』って聞かれたから答えたの」と言います。なんと、男性は女の子の個人情報を聞き出そうとしていたのです。

図書館のスタッフに報告すると…… 図書館のスタッフに報告すると……

 男性が不審者であるとを確信したらっさむさんは、まず、女の子に自分のお母さんを探してきて、今あったことを報告するように伝えました。らっさむさんはその後すぐに、絵本・児童書コーナーのスタッフの元へ行き、男性の不審な行動について報告しました。

 らっさむさんはこのとき、スタッフさんは「え!? 本当ですか? 今上司に……」と慌てふためいた反応をするはずだと想像していました。

「ああ……(またか)」という反応が…… 「ああ……(またか)」という反応が……

 しかし、実際のスタッフさんの反応は、驚く様子もなくうつむきがちに「ああ……」と答えるだけ。らっさむさんは、「何……今の『またか』みたいな反応」と、まるで不審者が日常的に図書館に来ているかのようなその反応に恐怖を感じます。

図書館では子どもを絶対一人にさせてはいけない! 図書館では子どもを絶対一人にさせてはいけない!

 そして「ちなみにどんな男性でしたか?」と聞かれ、らっさむさんは男性の見た目の特徴を伝えました。するとスタッフさんは、「ああー」「そっち……」と、まるで複数の不審者が来館しているかのような反応を示したのです。

 事務的に「上に伝えておきます」「ありがとうございました」というスタッフさんの対応を見て、図書館側はもはや不審者の取り締まりを諦めているのではないかと感じ、呆然としてしまったらっさむさん。その日の帰り道、らっさむさんは子どもと手をつないで歩きながら、「(図書館では子どもを)絶対一人にさせてはいけない……」と強く思ったのでした。

 漫画には、「図書館は安全だと勝手に思っていました」「自分が図書館で安全に過ごせていたのは本当に偶然で幸せなことだったんだ」といった驚きの声や、「本棚で死角になりやすい図書館や本屋って本当に危ないよ」など注意を呼びかける声が寄せられていました。

 また、図書館で勤務しているという人からは、「我が勤務館にも不審者の来館はしばしばあります。声がけ事案はそうありませんが『やたらキョロキョロ見ていて挙動不審』などがほとんどです(そしてこれが通報もしづらく大変厄介)。対策としては来館記録を全員で情報共有・見回りをこまめにするなどを行っています」など、実際のエピソードも寄せられています。

 図書館は誰でも自由に出入りできる上、高さのある本棚が並び死角が多いことから、子どもにとって必ずしも「安全な場所」とは言い切れないのが現状のようです。

 自身が子どものころ、図書館は「安全な場所」というイメージがあったため、今回のできごとはとても衝撃的だったというらっさむさん。「この漫画を読んで『こんな可能性もあるんだ』と思い、注意喚起のきっかけになってもらえましたらうれしいです」と、メッセージを伝えています。

 警視庁は、子どもを犯罪から守るための対策として、「いかのおすし」(ついて「いか」ない、くるまに「の」らない、「お」おごえをだす、「す」ぐにげる、おとなの人に「し」らせる)を、親子で一緒に確認するよう呼びかけています。また、子どもが危険な目にあわないよう、保護者が子どもから目を離さないようにしたり、子どもに防犯ブザーを持たせたりするなどの対策も必要です。

 らっさむさんは、この他にもTwitterアカウント(@LASTSAMURAI_11)やInstagramアカウント(@rassamu_lastsamurai)、ブログ「らっさむ漫画blog」で、さまざまな漫画作品を公開中です。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/21/news189.jpg 「大物すぎ」「うそだろ」 活動中だった“美少女新人VTuber”の「衝撃的な正体」が判明 「想像の斜め上を行く正体」
  2. /nl/articles/2411/22/news014.jpg 川で拾った普通の石ころ→磨いたら……? まさかの“正体”にびっくり「間違いなく価値がある」「別の惑星を見ているよう」【米】
  3. /nl/articles/2411/22/news114.jpg 中村雅俊と五十嵐淳子の三女・里砂、2年間乗る“ピッカピカな愛車”との2ショを初公開 2023年には小型船舶免許1級を取得
  4. /nl/articles/2411/21/news027.jpg 大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
  5. /nl/articles/2411/22/news032.jpg 「壊れてんじゃね?」 ハードオフで買った110円のジャンク品→家で試したら…… “まさかの結果”に思わず仰天
  6. /nl/articles/2411/22/news018.jpg 猫だと思って保護→2年後…… すっかり“別の生き物”に成長した元ボス猫に「フォルムが本当に可愛い」「抱きしめたい」
  7. /nl/articles/2411/22/news171.jpg なんと「身長差152センチ」 “世界一背が低い”30歳俳優&“世界一背が高い”27歳女性が奇跡の初対面<海外>
  8. /nl/articles/2411/22/news145.jpg 大谷翔平と真美子さん、「まさかの服装」に注目 愛犬デコピンも大谷家全員で“歩く広告塔”ぶり発揮か
  9. /nl/articles/2411/20/news027.jpg 「こんなことが出来るのか」ハードオフの中古電子辞書Linux化 → “阿部寛のホームページ”にアクセス その表示速度は……「電子辞書にLinuxはロマンある」
  10. /nl/articles/2411/22/news184.jpg 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  4. まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  5. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  9. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  10. 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた