「ムササビ横断注意」レアな標識がかわいいと話題に 設置元に経緯などを聞いた(1/2 ページ)
看板もムササビも見てみたい……!
「ムササビ横断注意(夜間)」――軽井沢星野エリアで発見された超レアな動物注意の標識がTwitterで「初めて見る」「かわいい」と、記事執筆時点で約2万9000件の“いいね”を集める話題となっています。
飛膜を広げて滑空する「ムササビ」がデザインされ、全体的にゆるくてあいらしい雰囲気が「横断注意」の標識とはいえ和みます。
Twitterユーザーの(アカン)さん(@akanbird)が「初めて見るわこんなん」と写真を投稿したところ、「ふわぁ…って感じでかわいい」「横断するとこ見たい!」など、標識をきっかけに野生のムササビに興味が湧いた人のコメントが上がり話題に。
こちらの標識は、長野県・軽井沢町にて自然観察ツアーや、ツキノワグマ保護管理などの事業を行う「ピッキオ」(Twitter)が2011年5月に設置したもの。設置当時の経緯を伺うと、「標識を設置する以前、夜行性のムササビが木から木へ滑空している際、通行していた高さのあるバスやトラックなどと接触する事故が、軽井沢町内の別なエリアで何件か確認されていました」とのこと。
そこで、人間によって事故を巻き起こしてしまう可能性があることを注意喚起するために、ムササビがよく飛行するルートの道路沿いで、道に接している社有地の2箇所に設置。ちなみに、標識のデザインもピッキオのスタッフが考案したそうです。文面に「(夜間)」といったユーモアを加えたりと趣向を凝らし、「身近に野生動物が暮らす場所で、夜にはムササビも生息している森の豊かさを知るきっかけになれば」という願いを込めて作られています。
今回の反響については「皆さんに注目していただき、大変うれしく思っております」として、「ムササビは、連続した森がないと生息することができません。樹洞で寝て、木から木へと移動し、食事も樹上で植物を食べています。木とともに暮らすムササビは、森の連続性を象徴する存在です。ムササビの存在をきっかけに、そのような環境へも目を向けていただけるとうれしいと願っています」とコメントしています。
Twitterでは「ムササビと会いたい!」といった声も多くみられますが、ピッキオでは「空飛ぶムササビウォッチング」を2023年3月10日〜11月30日まで(※10月18日〜19日、11月28日は除く)開催しています。長年の調査で生態や飛行ルートを熟知しているため、ムササビの目撃率はなんと96%(2022年実績)。「大きなマントを広げて夕暮れの森へと飛行していくシーンには、思わず歓声があがります」とのことで、気になる方は公式サイトからチェックや予約をしてみるといいでしょう。
画像提供:(アカン)@akanbirdさん
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