あれだけたくさんあったのに…… キリン「世界のKitchenから」シリーズはなぜ「1フレーバー」だけ生き残った? 理由を聞いた(1/2 ページ)
終売品を懐かしむ声も。
キリンビバレッジが販売する飲料シリーズ「世界のKitchenから」。2007年から販売し、これまで30種類以上の味が登場しましたが、現在販売しているフレーバーは「ソルティライチ」のみです。なぜ、1つの味だけ生き残ったのでしょうか。ねとらぼ編集部はキリンに話を聞きました。
「世界のKitchenから」は、世界各国の家庭を訪れ、学んだ調理ノウハウを生かして商品開発を行った飲料シリーズ。商品化第1号は、南イタリアのレモンピールを使ったお酒にヒントを得て2007年に販売された「ピール漬けハチミツレモン」でした。その後も、キューバのミントを使ったカクテルからヒントを得た「水出しミントジュレップソーダ」(2008年発売)やハンガリーのフルーツスープにヒントを得た「とろとろ桃のフルーニュ」(2008年発売)など、個性的な飲み物が登場しました。
ブランド公式サイトには、これまで販売された35種類のフレーバーが紹介されています。しかし、2023年7月現在で販売されているのは、2011年発売の「ソルティライチ」の1フレーバーのみ。ソルティライチでは500ミリリットルと1.5リットルタイプのほか、パウチタイプ、原液タイプ、「免疫ケア」の要素をプラスしたタイプが展開されています。
この「1フレーバーのみ」の販売状況がTwitter上で話題になり、「格差がすごい」「好きだったものほど、爆速で販売終了してる」と現状に驚く声のほか、「とろとろ桃のフルーニュは人生で飲んだ中で1番美味いジュースだった」「ミントのやつとディアボロジンジャー好きやったんやけどなー」「水出しミントジュレップソーダだけでも復活して欲しい」などと、終売した商品を懐かしむ声もありました。
なぜ1フレーバーだけ残った?キリンの回答は
なぜ、1つの味だけ残ったのでしょうか。ねとらぼ編集部は7月12日、キリンホールディングスの広報担当者に話を聞きました。
――なぜ、シリーズの中で「ソルティライチ」だけが販売されているのでしょうか。
「ソルティライチは2011年に発売を開始しました。もともと期間限定品ではありませんでしたが、発売以降、ブランドならではの、ものづくりのストーリーが感じられるパッケージデザインやライチに塩のすがすがしいおいしさがお客様から大変好評いただいており、加えて、暑い日の熱中症対策にも飲用いただけていることから、これからもおいしく塩分・水分補給をしてほしいという想いで今でも販売を継続しております」
――特に好評だったのがソルティライチだったのですね。現在はフレーバーが1種類ですが、シリーズを存続しているのはなぜなのでしょうか。
「ソルティライチが長くお客様よりご好評をいただいていることに加え、まだ今後のことについてはお伝えすることはできないですが、これからもお客様においしさの可能性を広げるご提案をしていきたいと『キリン 世界のKitchenから』ブランドチームは思っております。
――Twitterでは、すでに終売となった商品を懐かしむ声も聞かれました。お受け止めをお聞かせください。
「2007年から『キリン 世界のKitchenから』のブランドは、世界の家庭で出会ったおいしい知恵や工夫からインスピレーションを受け、自分たちのKitchenに持ち帰り、皆様にたくさんの商品をお届けしてまいりましたが、それぞれの商品が、お客様のひとりひとりの思い出になっていることを大変うれしく思っております。改めて、『世界のKitchenから』がたくさんのお客様から愛されていると感じました。本当にありがとうございます。これからも台所に立つ人の、家族を想う気持ちから生まれるすべてを大切に、知恵や工夫にヒントをもらい、私たちのものづくりで、おいしさの可能性を広げるご提案をしていきたいと思っております」
――今後はシリーズから、新商品が登場することはあるのでしょうか。
「直近では、5月16日(火)に『キリン 世界のKitchenから ソルティライチ』に『プラズマ乳酸菌』を配合した『キリン 世界のKitchenから ソルティライチプラス』を期間限定で新発売いたしましたが、その後の新商品発売については未定です」
Twitter上では、終売商品の復刻を望む声なども聞かれています。今後のシリーズの動向が気になりますね。
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