パリの日本大好き祭り「Japan Expo」で熱狂を感じてきた 会場&コスプレレポート(1/4 ページ)
「Japan Expo」はコミックマーケットというよりはニコニコ超会議のような感じでした。
フランスのパリで毎年開催されている、日本文化の総合博覧会「Japan Expo」。2000年から開催され、今や動員数約25万人(2022年時)の大規模イベントとなっています(2023年は7月13〜17日に開催)。日本大好きな人たちが集まる会場を取材しました。
会場となるのは、シャルルドゴール空港から電車で一駅のパリ郊外にあるノール・ヴィルパント展示会場で、広さは東京ビッグサイトよりも大きく、参加者たちはパリ市内から電車でコスプレのままやってきます。
参加者はまず大きなホールで入場開始時間まで待機します。筆者も同じホールで事前申請した取材パスを受け取り、開場の9時30分まで待機。隣のレーンからは早期入場者たちが入場してきたので、撮影をお願いしました。
会場に入るとコミックマーケットというよりはニコニコ超会議のような感じで、会場のあちこちに同人グッズや出版社、ダンスや武道を披露するエリアなどが分散しています。来場者はそれぞれ自分の好きなエリアを散策していました。
日本大好き祭りということで、漫画やアニメ、ゲームだけでなく、武道やかるた、囲碁将棋などさまざまな日本文化が展示されています。
開催期間中、南欧では熱波に包まれていましたが、パリは北緯48度と北緯45度の稚内より北にあるためか、気温は18〜25度程度と快適でした。ただ、昼頃になると出版社が集まるエリアは歩きにくくなるほど混雑し、熱気に包まれていました。
日本からも自治体や企業がブースを出しており、大阪万博のマスコットキャラクター「ミャクミャク」も、ゲストとして参加している漫画家の赤松健参議院議員と写真に納まっていました。
愛知県のブースでは「AICHI ET GHIBLI PARK (愛知とジブリパーク)」と題して、くじ引きでジブリ関連景品による誘客を行っており、ジブリ作品のコスプレイヤーも記念撮影に訪れていました。
赤松健さんはゲストとして登壇し、フランスのバンドデシネ(フランス語圏の漫画)が日本の漫画に与えた影響や、漫画を通じた外交についての展望を紹介していました。
会場内には大小さまざまなステージが設けられています。フランスでは日本食の人気がすさまじく、WASHOKUステージではカツサンド制作の実演を日本人シェフが行っていました。
KURIステージでは2月に亡くなった松本零士先生の追悼セッションが行われ、先生の残した作品がフランス人たちにとっても、かけがいのないものであったと登壇者が熱く語っていました。
最大級規模のSAKURAステージではさまざまなライブが催されました。熊本からやってきた096K(オクロック)熊本歌劇団が剣舞とアニソンを交えたライブを始めると、わらわらと観客が集まってきて2000席ほどある客席が埋まります。シティーハンター、キャッツアイ、北斗の拳、ワンピースなどのアニソンを披露すると、客席からも日本語で歌う声が聞こえ、アニソンの人気を実感しました。
テレビ東京の「Youは何しに日本へ」で紹介された、かるた同好会「かるたフランス」もかるた競技の実演を行っていました。登録会員数は約50人で、そのうち半数が活発にけいこに励んでいるということでした。会員がかるたを知ったきっかけは末次由紀さんによる漫画「ちはやふる」で、もちろん皆さんの愛読書です。
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