三井不動産が無断改変したとされるアート作品、覆っていたシートの剥離作業が完了 「カッターナイフと思われる傷」……(1/2 ページ)
2月に被害を訴え、4月に作品が返還されていました。
アーティストの吉田朗さんは、三井不動産らにラッピングシートなどを用いて無断で改変されたと訴えていたアート作品(関連記事)について、約5カ月間におよぶラッピングシートの剥離作業が完了した、と公式サイトとSNSで公表しました。これから本格的な作品の修復作業に入るとしています。
吉田さんとそのマネジメントを手がけるユカリアート代表の三潴ゆかりさんが「まるで別の姿に無断で改変された」と訴えていたのは、巨大な招き猫のような見た目の「渋谷猫張り子」。三井不動産が所有する商業施設やホテルなどが一体となった「sequence MIYASHITAPARK」(東京都渋谷区)の最上階にあるバー「SOAK」に設置されていました。
吉田さんらが2023年2月に公式サイトなどに掲載した声明によると、吉田さんは2019年8月、設置当時SOAKの運営会社だったBAKERU(当時は東京ピストル)から制作依頼を受け、作品を制作。その約2年後の2022年9月、ユカリアートのスタッフがSOAKのInstagram投稿を見て、作品の改変に気づいたといいます。
その改変は、白色の文字やマークが多数描かれた真っ黒なラッピングシートで、作品全体と台座部分を覆い隠すというものでした。吉田さんは著作権や著作者人格権は納品後も作者に帰属しているため、作品に変更を加える場合は許可が必要にもかかわらず、無断で作品が改変されたと主張していました。
吉田さんらがその当時、BAKERUに連絡すると、SOAKの事業をマザーエンタテイメントに譲渡したと知らされたとのこと。また、改変はマザーエンタテイメントが三井不動産の許可を得たうえで実施したとの回答を、三井不動産とマザーエンターテインメントの両社から得たとしています。
除去作業中に「カッターナイフと思われる数多くの傷」を目にすることに
その後、2023年3月、吉田さんらはオンライン署名サイト「Change.org」で三井不動産に作品の返還と所有権の作者への返還を求める署名活動を開始。1万筆超の署名が集まり、4月12日に吉田さんのもとに作品が返還されました。
吉田さんは作品の状態を確認および記録した後、4月末からラッピングシートの除去を開始しました。吉田さんによると、ラッピングシートの接着には下地剤として、時間の経過とともに接着力を増す「ダイノックプライマー」が使用されていたといいます。そのため、無理に除去を進めると作品の塗膜ごと剥がれてしまう恐れがあり、小さな面積ごとにヒートガンで温めながらの作業を約5カ月間繰り返したとのこと。それでも、何カ所かは塗膜ごと剥がれてしまったと振り返りました。
吉田さんは「剥離作業を進めていく中で、カッターナイフによって付けられたと思われる、数多くの傷を目にすることになりました。おそらく、ラッピングフィルムを貼る際に継ぎ目のラインを整えるために、作品に直接カッターナイフを当ててフィルムをカットしたものだと思われます。このような、明らかに傷が残る工法での改変を行なっていることから、作品を元の姿に戻すことを一切想定していない、不可逆的な改変が行われたのだということを、改めて感じながら剥離を行う日々でした」と、その苦労を明かしています。
また、応援してくれた人々などに対して、「作品の返還のためにいただいた1万超に渡る署名や、SNSで頂いた多くのコメントなど、たくさんの方からの応援が心の支えになりました。作品修復は剥離が終わっただけで、まだ折り返し地点ではありますが、今一度、御礼申し上げます」と感謝を示しました。今後については、「これから改めて作品に加えられたダメージ状態の記録をとり、傷つけられた作品の修復作業に入っていこうと思います」と述べています。
なお、ねとらぼ編集部が2月末(記事は3月1日に掲載)に、三井不動産およびマザーエンタテイメントに事実関係や今後の対応などについて問い合わせたところ、三井不動産の広報担当者は「この度は、弊社運営施設に設置されたアートに関し、アーティストおよび関係者の方への配慮を欠く対応を行ったことをお詫び申し上げます。本件につきましては先方と協議中のため、詳細については回答を差し控えさせていただきます」と回答。一方で、マザーエンタテイメントからは期日までには回答を得られませんでした。
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