栄養失調、脱水、風邪……ひどい状態で売られていたインコを懸命に看護 初めての鳴き声、無事1歳を迎えた姿に感動(1/2 ページ)
元気になって、幸せになってほしい。
とんでもない状態で販売されていたマメルリハインコがペットショップから引き取られ、日々を懸命に生きている姿がInstagramに投稿されました。「元気になりますように」「幸せな未来がありますように」と応援の声が寄せられており、生きることを諦めない小さな命に勇気をもらいます。投稿者はSawa(@sawakong0217)さんです。
ぼさぼさの羽とぐったりとした様子から、一目で体調が悪いと分かるこちらの小鳥はマメルリハの「ミライ」くんです。ミライくんはあるペットショップで販売されていましたが、ショップでは汚れたケージの中にいて、エアコンの冷気が当たる場所に置かれていたのだそうです。
あまりにもひどい状態を見かねたSawaさんがショップの店長に聞いたところ、店長は「体調が悪いかどうかは微妙なところ」「元気はあるが長い間この状態である」と回答。ケージに手を入れてこの子が飛び上がる姿を見せたものの、Sawaさんには元気だから飛び上がったわけではなく、怖いから飛び上がっただけに見えたそうです。
あまりにひどい状態に保護活動家に連絡をするか、引き取るか悩んだというSawaさん。もともと自宅で小鳥を飼育していることから、知っている鳥専門医の獣医師に問い合わせたところ、予定をねじ込んででも診てくれるという話になったのだとか。そのため翌日お迎えに行くと、店長は「病院に連れて行ってくれるなら購入ではなく里親という形でいい」とこの子を譲ってくれたのだそうです。
この流れからショップ側もこの子の体調が悪いことは把握し、気にしていたものと思われます。それでもかかる費用や手間などを天秤にかけた結果、そのまま放置する……という状態になっていたのかもしれません。
動物病院での診断結果は、栄養失調、脱水、削痩、両眼球の怪我と腫れ、風邪、異常な量の螺旋菌検出、クチバシ変形、羽の変形、尿酸の色から恐らく肝臓に問題あり、とひどい状態でした。Sawaさんは「この子の命が未来に繋がりますように」という願いを込め、この子に「ミライ」くんという名前を付けたのです。
ショップにいたときのミライくんは、エサと水が高い場所に設置されていたこと、そしてエアコンで寒かったことから生きるためにヨロヨロしながらも必死に動いていたのだとか。しかしエサも水も近くにあり、あたたかな投稿主さん宅に来てからはほとんど動かず、体力を温存し回復するように努めているそうです。
その後もミライくんは通院や酸素吸入を頑張り続け、保護から約2週間後の10月1日、初めて鳴き声を出すことができました!
そして、引き取りから約1カ月後の10月15日。ミライくんは1歳のお誕生日を迎えました。Sawaさんのお家では、お誕生日がはっきりしない子は15日生まれにすると決めているそうで、10月生まれであることが分かっているミライくんの記念すべきお誕生日となったのです。
お誕生日前日の診察では、肺炎を起こしていたのが回復してきており、呼吸がすごく落ち着いてきたのが分かったとのこと。体重も一番危なかったときよりも5グラム増え、ボディースコアの合格ももらえたのだとか。病気の鳥の体重を増やすのはとても難しいとのことで、獣医師からも「看護力がすごいですね!」という言葉をもらえたそうです。ミライくんの生きようとする強い思いと、Sawaさんの深い愛に頭がさがります。
まだ予断を許さない状況ではありますが、必死に生きようとするミライくんが、これからも少しずつ元気になってくれることを願うばかりです。
Sawaさんは「ミライのつらい経験が、同じように苦しむ動物たちに光があたるきっかけになれば……」とコメントしています。ミライくんの様子は「未来療養記」に、一緒に暮らしている文鳥やアキクサインコ、ウロコインコたちの写真や動画は(@sawakong0217)に投稿されています。ミライくんの頑張りを応援したい人はチェックしてみてください。
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