猫風邪が治るまで隔離していた保護子猫と柴犬、対面を果たすと…… 心配を吹き飛ばすほどの仲良しっぷりに心があたたまる

第34回は保護猫「シンバ」さんです。

» 2023年10月20日 19時30分 公開
[あだちまる子ねとらぼ]

 近年、動物の虐待や飼育放棄、悪質な業者による繁殖・販売、不適切な飼養が社会問題となっています。個人や団体、地域が行き場をなくした動物たちを守るため、日々保護活動に取り組む一方で、動物たちが命を失う悲劇は後を絶ちません。

 私たちの身近な場所で繰り返されている、動物たちの殺処分衰弱死などの厳しい現実。しかしまた一方で、動物との心あたたまる出会いや愛に満ちた生活が、保護活動によって生まれ、営まれていることも事実です。微力でも地道に保護という選択を伝え続けていくことが、動物たちの命を守ることにつながるかもしれません。

 そこで、ねとらぼ生物部では保護動物と暮らす読者にアンケートを実施。寄せられた数々のエピソードと写真を紹介するとともに、尊ぶべき命の輝きや、愛する家族との暮らしの喜びを伝えていきます。

保護猫 猫風邪を患った子猫を保護。隔離後、先住犬と対面したら……

 第34回は飼い主・ゆんゆんさんと暮らす保護猫「シンバ」さん。先住犬の柴犬さんに見守られ育ったシンバさんの驚きの成長をご紹介します。

―― シンバさんとの出会いと、保護当時の状況を教えてください

ゆんゆんさん:シンバは一緒に暮らしている柴犬と散歩中に発見した子猫でした。実はその1週間前に、「猫を飼いたい」と思って保護猫を見に行く予定があったので、偶然の出会いに驚きました。

 動物病院で診てもらったところ、シンバは生後1カ月半とのことでした。猫風邪のため両目が閉じている状態で、柴犬とは治るまで隔離していました。

 どうにか治ってほしいと3カ月治療を続け、右目は見えるようになりましたが、左目は長い間閉じたままだったので癒着しており治りませんでした。

隔離した保護子猫 隔離期間中もシンバさんを気にしていた柴犬さん
柴犬と保護子猫 対面するとすぐに意気投合!
やかんと猫 すっかり仲良し&大きく成長しました!

 隔離期間中、柴犬はシンバを毎日気にしていました。少し目が開くようになってからは、毎日ゲージから脱走し、それを心配してか柴犬が捕まえようとするので、間違えてケガをするのでは、と心配していました。

―― シンバさんの現在の様子を教えてください

ゆんゆんさん:今では自分を犬と思っているのか、友達の犬が遊びに来ても怯まずあいさつに行きます。また、柴犬は散歩から帰ったら必ずシンバに頭をなめてもらいにいきます。

猫風邪が治った猫 片目が見えるようになりました

 片方の目は今でも見えていないようで、動きがのんびりです。その後また新たな出会いがあり、もう1匹保護猫をお迎えました。

先住猫と保護子猫 家族が増えました
柴犬と猫 シンバさんは自分を犬と思っているそうです

―― 最後に、保護動物に対する思いを聞かせてください

ゆんゆんさん:ずっと飼いたかった猫を初めて飼いました。かわいくてかわいくて仕方ないですが、たまにイタズラをして大切にしていたものを壊されたりかまれたりします。夜中や早朝にもよく走り回ることがあります。それでもかわいく大切なので怒れません。

 かわいいだけではなく、人と同じようにいいところも悪いところもあります。やはり保護動物をお迎えするというのは覚悟が必要なのだな、と思います。殺処分されたり、飼育放棄されたりする動物がいなくなってほしいと願っています。

重なる猫 後輩猫ちゃんともすっかり仲良し
かっこいいポーズの猫 愛情に包まれ、たくましく成長しました

(了)

 猫風邪を患い、両目が開いていない状態のときに保護されたシンバさん。片目が開いたときに見えた世界は、きっと優しさと愛に満ちた暖色の世界だったことでしょう。

 先住犬の柴犬さんに見守られ育ったせいか、今では自分を“犬”と思っているというエピソードもとてもかわいらしいですね。これからもゆんゆんさん宅で健やかな毎日を過ごしていってくださいね。

見上げる保護猫 ゆんゆんさん、ありがとうございました!

 ねとらぼ生物部では、引き続き「保護動物のエピソード&お写真」を募集しています! 犬猫、小動物、爬虫類など、動物のジャンルは問いません。アンケート内容とお写真は部内で審査の上、記事で紹介する可能性があります。

 愛する家族との出会いのエピソードや、クスッと笑ってしまうかわいいお写真など、お気軽に【こちら】までお寄せください。皆さまからのご応募、お待ちしています。

  • 「ペットロスとの寄り添い方」応募フォームはこちら
  • 「ペットの介護エピソード」応募フォームはこちら

オススメ記事

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
先週の総合アクセスTOP10
  1. ネットで大絶賛「ブラウニー」にカビ発生 業務スーパーに7万箱出荷…… 運営会社が謝罪
  2. 「全く動けません」清水良太郎がフェスで救急搬送 事故動画で原因が明らかに「独りパイルドライバー」「これは本当に危ない!!」
  3. トラックがあおり運転し車線をふさいで停車…… SNSで拡散の動画、運転手の所属会社が謝罪
  4. 「ヤヴァすぎる!!」黒木啓司、超高級外車の納車を報告 新車価格は5000万円超 2023年にはフェラーリを2台購入
  5. そうはならんやろ “ドクロの絵”を芸術的に描いたら…… “まさかのオチ”に「傑作」の声【海外】
  6. 「ウソだろ?」 ハードオフに3万円で売っていた“衝撃の商品”に思わず二度見 「ヤバいことになってる」
  7. 「結局こういう弁当が一番旨い」 夫が妻に作った弁当に「最強すぎる!」「絶対美味しいビジュアル」
  8. “メンバー全員の契約違反”をライブ後に発表 異例の脱退騒動背景を公式が釈明「繋がり行為などではなく」
  9. 「言われる感覚全く分からない」 宮崎麗果、“第5子抱いた服装”に非難飛び……夫・黒木啓司は「俺が言われてるのかな?」
  10. 大沢たかお、広大プールを独り泳ぐ“バキバキ姿”が絵になり過ぎ 盛り上がる筋肉の上半身に「50代とは思えない」「彫刻みたい」
先月の総合アクセスTOP10
  1. “緑の枝付きどんぐり”をうっかり持ち帰ると、ある日…… とんでもない目にあう前に注意「危ないところだった」
  2. 「しまむら」に行った58歳父→買ってきたTシャツが“まさかのデザイン”で3万いいね! 「同じ年だから気持ちわかる」「欲しい!」
  3. 友人に「100円でもいらない」と酷評されたビーズ作家、再会して言われたのは…… 批判を糧にした作品が「もはや芸術品」と490万再生
  4. 高校3年生で出会った2人が、15年後…… 世界中が感動した姿に「泣いてしまった」「幸せを分けてくださりありがとう」【タイ】
  5. 「ま、まじか!!」 68歳島田紳助、驚きの最新姿 上地雄輔が2ショット公開 「確実に若返ってる」とネット衝撃
  6. 荒れ放題の庭を、3年間ひたすら草刈りし続けたら…… 感動のビフォーアフターに「劇的に変わってる」「素晴らしい」
  7. 食べた桃の種を土に植え、4年育てたら…… 想像を超える成長→果実を大収穫する様子に「感動しました」「素晴らしい記録」
  8. 「天才!」 人気料理研究家による“目玉焼きの作り方”が目からウロコ 今すぐ試したいライフハックに「初めて知りました!」
  9. 「エグいもん売られてた」 ホビーオフに1万1000円で売られていた“まさかの商品”に「めちゃくちゃ欲しい」
  10. 義母「お米を送りました」→思わず二度見な“手紙”に11万いいね 「憧れる」「こういう大人になりたい」と感嘆の声