ありがちな女性向け恋愛ゲームと思いきや、なんだこれ!? イケメン×突然二丁拳銃を装備して戦うハイクオリティ3Dアクション「恋と深空」(1/2 ページ)

なんだこれ……!

» 2024年02月17日 20時00分 公開
[怪しい隣人ねとらぼ]

 2024年に入って大作ゲームが数多くリリースされ、どれを追いかけようか悩んでいる人は多いのではないでしょうか。そんな中でひときわ目立つ、というか「何だこれ」という話題になっているゲームがありました。それは「恋と深空(しんくう)」という作品。

 女性向けの恋愛ゲームという前評判であり、実際3Dで描かれた美麗な男性たちの画像が印象的なのですが、プレイした人のスクリーンショットを見てみると、どう見ても3Dアクションゲーム。これは一体? となりダウンロードしてみました。

タイトル画面。タイトルが小さい!!

ライター:怪しい隣人

モバクソ畑でつかまえて

出来の良くないソーシャルゲームを勝手に「モバクソゲー」と名付けて収集、記録、紹介しています。モバクソ死亡リストは500件を超えました。年々ソーシャルゲームが複雑になり、ダメさを判定するのに時間がかかるのが最近の悩みです。本業はインフラエンジニア。そのためソーシャルゲームの臨時メンテは祭り半分胃痛半分な気分です。


 ゲームタイトルがよく分からないタイトル画面からゲームを開始すると、自分の分身であるキャラクターの作成を求められます。キャラクターの作成方法は「デフォルトのパターンから選ぶ」「パーツを細かく指定してカスタマイズする」以外に「写真からキャラクターを生成する」というものがあり、なんとその場でインカメラを使って顔を撮影し、そこからデータを生成してくれるのです。

 そんな面白いもの試さずにはいられません。さっそく自分の顔を撮影してキャラクターを生成してみました。あまり似ていないものの目元がなんとなくそれっぽい、ぐらいの美少女キャラが出来上がってくるバランス感覚が絶妙だと思います。中年のおっさんをリアルに再現されても困りますからね。

この後撮影画面へ移行します。
生成された自キャラです。

 キャラクターメイク完了後ゲームがスタートするのですが、突然謎の宇宙船が事象の地平面を超えブラックホールの特異点に墜落するシーンから始まります。

ある意味衝撃的なオープニング

 前知識を全く入れずにゲームを開始したので、ここで「え、これSFなの!?」となってしまいました。このシーンにどういう意味があるのかは分からないのですが、とにかくオープニングは進んでいき、ここが遠い未来であることが分かります。

 自分が住んでいる未来都市に“ワンダラー”と呼ばれる怪物が現れることになったこと、自分がその怪物を狩る“深空ハンター”と呼ばれる存在になったことが語られ、自分が“Evol”と呼ばれる超能力を持つ“Evolver”と呼ばれる存在であることもそこで分かります。

端的で分かりやすい状況説明

 ここまで自分がプレイしているのが本当に恋愛ゲームなのか疑わしい展開が続いてきたのですが、深空ハンターとなった主人公が参加した初の任務で謎の男性に出会います。すると、突然現れた編成画面と「戦闘時は画面が横向きになります」というメッセージの後にロードされた画面には、本格的な3Dゲームが。

倒れている青年に遭遇
突然二丁拳銃を装備して戦うアクションゲームに

 現れた敵を相手に華麗な二丁拳銃で戦う自分。気がつくと、名前も聞いていない彼と2人で戦闘することになっていました。「最初の試練」というステージタイトルに「恋愛ゲームの試練かこれ!?」という気分になってきます。

 超能力者だとは聞いていましたがここまでアクションができるとはまったく想像していませんでした。仮想十字キーで移動し攻撃ボタンやスキルボタン、必殺技ボタンを駆使して戦う別の意味で安心感がある操作系なのですが、その代わり恋愛ゲームとは思えません。

 戦闘が終了すると、自分のことを誰にも言わないでくれという男が、ようやくセイヤという名前だと分かります。このあたりのやりとりはいかにも恋愛ゲームのようでちょっとホッとします。ここで「願う」という名のガチャが解放され、彼のブロマイドのようなものが思念として手に入ります。まだ「思念」がどういうものかここではよく分かりません。

戦闘終了後にやっと名前が聞けるセイヤ
願う=ガチャ画面
思念=装備的なモノらしい

 ストーリーを進めていくと、今度は“幼なじみ”“医者”“自分の主治医”“クールな男”というちょっと属性が盛られぎみの男性、レイが登場します。

若干ツンデレの気配を感じるレイ

 自分も幼いころの事故で心臓にワンダラーのコアが残ってるとか言うとんでもない属性がサラッと語られるのですが、クールな彼とのやりとりはこれまた恋愛ゲームらしく、戦闘から離れてしまえばやはりそういう作品なのだと再認識させられます。

 別の任務で出掛けた先でレイと偶然出会うところまでは大人しく恋愛ゲームとして進められる一方で、自分はハンターであり任務といえばやはりワンダラーと戦うこと。やっぱり横画面の戦闘が待っており、ここでレイも超能力を使って戦うことになるので「えっ君もそうなの!?」みたいな驚きがありました。レイとの出会いの後にはキャラクターごとの個別エピソード的なシナリオを閲覧できるようになり、ちょっとしたデートのような文章が読めたりします。

氷の能力を使うレイ。この人も戦うのか……となる
メインストーリーとは異なる彼とのお話が読める

 デートのような文章を挟んで再び任務へと戻る主人公。任務のきっかけとなった絵画について調べるうちにその絵を描いた画家・ホムラと出会うことになります。こちらもその絵に秘められた謎を調べていくうちに一緒に戦うことになるのですが、このあたりになると男性との出会いの後には戦闘が来る、というリズムにだんだん慣れてきてしまっています。

画家でちょっと高飛車な感じのホムラ

 この戦いを終え、ホムラの家から帰る途中にセイヤと再会。セイヤはもともと自分と同じハンターっぽいので戦いの場で再開することに違和感は感じませんし、もう完全に男性との出会いとお話の展開に戦闘がセットになっていることに慣れてしまいました。

もはや彼と一緒に戦うことにも違和感を覚えない

 ここで、さきほど解放されたガチャから登場するブロマイド的なもの、思念が装備になることが判明。ブロマイドに属性がついており、戦場と属性を一致させることで戦闘が有利になることが分かります。だいぶ恋愛と戦闘のセットに慣れてきた脳がこのあたりでまた揺さぶられます。

思念の属性を一致させる
属性の一致で色々と有利なことが

 

 ここまでで概ねチュートリアル終了となります。チュートリアルを終わらせたところでレベル7ぐらいになるのですが、次のシナリオを読むのにレベル21を要求されて「???」となっている状態です。

 ここまで解放された要素が「レベル上げ用アイテムの収集」「スキルレベル上げアイテム収集」「男性たちとの好感度を稼ぎお話を進める」なので、スマホRPGでよく見る要素と恋愛ゲームでよく見る要素両方が存在している状態です。

スマホRPGによくある素材収集ステージもたくさん

 この時点で願いことガチャも自由に回せるようになっているものの、思念は最高レアが星5、70連回すと最高レアが確定というどこかで見たようなガチャではあります。なお戦闘は先に書いたように基本的に3人の男性のうち誰かと組むことになるので、属性の組み合わせをうまく考えて編成しないといけないようです。

 ここまでやってきて最初は異様な組み合わせに見えたSFアクションRPGと恋愛ゲームなのですが、意外とその要素は共存できるものではないだろうかと思えてきました。男女のキャラが出て来るスマホゲームで、主人公が男性の場合好意を見せてくるキャラクターが居るゲームは結構多く、その逆もまたしかりです。

 ゲームによっては好意を寄せてくるキャラクターからバレンタインやホワイトデーにプレゼントがもらえたり、逆に自分からプレゼントを贈れたりする作品もあるわけで。それらの要素を一歩勧めて恋愛ゲームとしてシステム化しているだけなのだなと感じました。

 アクションシーンが本格的なことで「女性向けにそういうアクションゲームを用意するのは難しいのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、実際世間を見てみると「原神」のようなアクションゲームを遊んでいたり、「ファイナルファンタジーXIV」で高難易度戦に挑む女性ゲーマーは少なくありません

 ただし、このゲームにも自動戦闘モードはついていますのでアクションが苦手な人向けの配慮はあると思いました。どれくらいの難易度が待ち構えているのかはまだ分かりませんが……。

自動戦闘モードも一応ある

 なおこのゲームを開発しているのは、お着替えコーデRPGの「ミラクルニキ」「シャイニングニキ」を作っているPapergamesという中国の会社です。同社はシリーズ最新作としてオープンワールドの「インフィニティニキ」も予定しており、発表当初は「オープンワールドで着せ替えゲームやるの!?」とも思いました。しかし「恋と深空」をプレイしていて、このぐらいの技術力があれば次はオープンワールドゲームを作ってみたい、となるのも分かる気はしました。

 オープンワールド着せ替えゲームができるのなら、オープンワールドで恋愛ゲームも作れるのではないでしょうか。そういう形で恋愛ゲームが発展していくことに期待したいものです。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/30/news039.jpg 勇者一行が壊滅、1人残った僧侶の選択は……? 「ドラクエでのピンチ」描くイラストに共感「生還できると脳汁」
  2. /nl/articles/2412/01/news031.jpg 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
  3. /nl/articles/2411/29/news197.jpg 「笑い止まらん」 海外産アプリで表示された“まさかの日本語”に不意打ち受ける人続出 「何があったんだw」
  4. /nl/articles/2411/30/news013.jpg PCで「Windowsキー+左右矢印キー」を押すと? アッと驚く隠れた便利機能に「スゲー便利」「知らなかった」
  5. /nl/articles/2411/30/news003.jpg スーパーで買った瀕死のズワイガニを水槽に入れ、育てたら…… 100万再生された予想できない結末に「泣けます」「おもしろすぎ」
  6. /nl/articles/2411/30/news023.jpg パパが好きすぎる元保護子猫、畑仕事中もくっついて離れない姿が「可愛すぎる」と反響 2年以上がたった現在は……飼い主に話を聞いた
  7. /nl/articles/2412/01/news060.jpg ドラマ「Dr.コトー診療所」放送から21年…… 子役たちの現在は? 16年ぶり役者復帰に「大人になったね〜」の声
  8. /nl/articles/2411/27/news156.jpg たった1秒なのに300万表示された“猫の登場シーン”が耐えがたい 電車で見たら終わる光景に「草www」「めっちゃ笑った」
  9. /nl/articles/2412/01/news004.jpg 真ん中から毛糸を編み進めていくと…… ポコポコかわいい“冬大活躍”なアイテムが「素敵なデザイン」「とてもかわいい」
  10. /nl/articles/2411/29/news025.jpg 折り紙1枚を折っていくだけで…… 2025年の干支にぴったりなデザインに「職場に持って行こうかなぁ」「素敵です」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  2. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  3. 猫だと思って保護→2年後…… すっかり“別の生き物”に成長した元ボス猫に「フォルムが本当に可愛い」「抱きしめたい」
  4. 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」
  5. 大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
  6. 「大物すぎ」「うそだろ」 活動中だった“美少女新人VTuber”の「衝撃的な正体」が判明 「想像の斜め上を行く正体」
  7. 川で拾った普通の石ころ→磨いたら……? まさかの“正体”にびっくり「間違いなく価値がある」「別の惑星を見ているよう」【米】
  8. 大谷翔平と真美子さん、「まさかの服装」に注目 愛犬デコピンも大谷家全員で“歩く広告塔”ぶり発揮か
  9. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  10. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」