努力できない人は「『努力したくない人』なだけ」 “ビリギャル”小林さやか氏の投稿が波紋…… 本人は反論「別に責めてない」(1/3 ページ)

努力をめぐる意見が議論に。

» 2024年03月12日 11時30分 公開
[ねとらぼ]

 映画化もされたベストセラー書籍『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(KADOKAWA、以下『ビリギャル』)のモデルになった小林さやか氏が、自身のX(Twitter)に投稿した「努力」に関するポストが議論を呼んでいます。

ビリギャル 『ビリギャル』モデル小林氏の投稿が議論に(画像は小林氏の2017年のニュースリリースから)

現在は米名門大の教育大学院に

 『ビリギャル』は中高一貫校に通うも成績が伸びず、素行不良で学校の校長から「人間のクズ」と言われた少女が塾講師に出会い、難関の慶應義塾大学に現役合格するまでのストーリーを描いた実話小説。2013年に出版されると累計発行部数100万部を超える大ヒットを記録し、2015年には有村架純さん主演で映画化されるなど、当時社会現象を巻き起こしました。

ビリギャル 大ヒットした書籍『ビリギャル』。表紙の女性は小林氏ではなくモデルの石川恋さん(画像はKADOKAWAのニュースリリースから)

 「ビリギャル」のモデルとなった小林氏は慶大卒業後、ウェディングプランナーとして従事し、その後フリーランスに転身。2020年には『ビリギャル』作者で塾講師の坪田信貴氏とともに教育系YouTubeチャンネル「ビリギャル チャンネル」を開設し、2022年からは米国の名門・コロンビア大学教育大学院の認知科学プログラムに留学しています。

 小林氏は3月4日に自身のX(Twitter)で「『努力出来る人と出来ない人がいるんだよ』と言う人いるけど、それって『努力出来ない人』なんじゃなくて、ただ『努力したくない人』なだけなんじゃないかなと思うんだけど、どうかしら」と投稿。

 この投稿に対しては「人生のスタートラインはみんな違う」「『努力すること』自体に得手不得手がある」「『努力できない人』に色々な背景がある」「全ての人に努力出来る環境が与えられるわけじゃない」といった意見が寄せられるなど、大きな議論となりました。

 小林氏は3月9日、自身の投稿が議論になっていることに言及。「『頑張りたくても頑張れない人もいるんだから責めないであげて』ってめっちゃくるんだけど、別に責めてないしみんなが頑張るべきとも思ってない。むしろ私はできればそんなに頑張らないで生きていきたい」とコメントしました。

 その上で「どうしてもひっかかる」点があるとして、次のような私見を述べました。

「例えばあなたの周りにいる人に対して『あの人は頑張れない人だからね』って他人が勝手に決めつけるのってまじで失礼だと思うんだけど。頑張り方を知らないだけかもしれないし、過去に頑張った経験を周りにさせてもらえなかっただけかもしれない。適切なサポートさえあれば自分でびっくりするくらい成長できる可能性だってあるのに、そうやって周りにまるでそういう能力がないみたいに決めつけられたら、そりゃ本人もそう思い込んで努力しなくなるだろうな。本当そういう呪文みたいなのやめた方がいいと思うけど」

「頑張り方をちゃんと教えてあげないといけない」

 さらに3月11日の投稿では自身が置かれた環境について言及。「頑張れるのは適切な環境要因が整っていたからだっていうのは、私がビリギャル出版されてからずっっっっと言ってることでそんなのは大前提です」と環境の重要性を認め、「特に周りの大人の言葉の掛け方やサポートはその人のパフォーマンスを決める一番の要因と言ってもいい、地頭とかいうものなんかより影響でかいです。私だって母と恩師がいなかったら一生頑張ることなんてなかった」と振り返りました。

 その上で「でもそういう環境が整っていても頑張らない人だっている」とし、「でもそれはそれで良くないですか?みんなが頑張らないといけないの?『努力しないで生きていきたい』って、その人の立派な選択肢のひとつであるべき」と主張。

 また「日本は『努力すること』をなんか持ち上げすぎてる気がするよ。主語おっきくてごめんだけど、アメリカ人なんか全然努力しないよ。でもみんな日本人よりはなぜか幸せそうだよ」と日米を比較し、「頑張りたい人だけ頑張れば良い。でもそういう人には頑張り方をちゃんと教えてあげないといけない、だから私は認知科学を学んでるんです。伝わるかな」とコメントしています。

 こうした小林氏の投稿に対しては「納得しました」「おっしゃる通りだと思います」「一石を投じるという意味では考えさせられる投稿」と理解する声がある一方で、「あれじゃ上(最初の投稿)の意味はまるっきり伝わらない」「このポストと最初のポストでは結論がまったく正反対のように思える」「真逆の話にすり替わっている」と疑問の声も聞かれています。

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