【獣医師監修】サビ猫ってどんな猫? 飼い主なら知っておきたい性格や体重、迎え方から寿命の特徴まで徹底解説!

サビ猫の性格・体重・寿命の特徴・迎え方について獣医師が解説します。

» 2024年03月28日 12時00分 公開
[ペトコト編集部ねとらぼ]

 ペットが幸せな一生を送るためのサービスや情報を提供するペトコトが運営するペットライフメディアから、大切な家族である愛犬や愛猫と、健康で幸せな人生を一緒に楽しむための知恵をお届けします。

 ペトコトメディアは獣医師やトリマーをはじめ、100人以上の専門家が執筆。病気・しつけなどの専門知識から、ドッグカフェ・宿などのレジャーまで、信頼できる情報を幅広く伝えています。

 今回はそんなペトコトメディアから「サビ猫の特徴」についてご紹介します。

著者:ペトコト編集部

ペトコト編集部

獣医師やトリマーをはじめ、100人以上の専門家が執筆・監修し、病気・しつけなどの専門知識から、ドッグカフェ・宿などのレジャーまで、信頼できる最新情報を幅広くお伝えします。ペットフードについてはこちら


サビ猫とは主に茶と黒の複雑な模様の毛色を持つ猫のことをいいます。日本では他の毛色の猫と比べると不人気なようですが、実はサビ猫は外国では「べっこう猫」という美しい名前で呼ばれています。今回は、唯一無二の被毛を持つサビ猫の性格や特徴などを解説します。

サビ猫の基礎知識

英語表記 tortoiseshell cat
寿命 15年以上
性格 優しくて大人しい/繊細
特徴 メスが多い

 サビ猫とは、その名の通りちょっと錆びたような色合いの被毛を持つ猫で、三毛猫の一種です。

 毛色は主に黒と茶色の毛で、不規則に入り混じった柄をしており、一つとして同じ柄や毛色が無いとても個性的な猫です。

 この毛色が「べっこうのように美しい」ため、別名「べっこう猫」とも呼ばれることも。一方で猫には失礼な呼び方ですが「汚い」と感じることから「雑巾猫」などと呼ぶ人もいます。

 一般的に濃い茶色と黒で構成されるサビ猫の被毛ですが、グレーや薄い茶色のサビ猫もおり「灰サビ」と呼ばれます。保護活動者の間では「パステル・サビ」と呼ばれることもあります。

サビ猫の英語名

 サビ猫は英語では「tortoiseshell cat(トーティシェル・キャット)」といいます。

 「tortoiseshell」とは「べっこう」のことです。確かに、さまざまな色がモザイクのように組み合わさった柄はべっこうにも似ていますね。

サビ猫の寿命

 雑種の子は、生き残ってきた子の血を引き継いでいるため、純血種に比べると遺伝疾患や病気が少ないといわれています。

 室内飼育をして健康な毎日を送れるようにすれば、猫の平均寿命である15年、もしくはそれ以上、長生きしてくれるでしょう。

サビ猫の歴史

 現在ペットとして飼われている猫の起源は、エジプトのイエネコです。

 野生種だったリビアヤマネコがネズミなどの害獣を駆除してくれることから 農耕を営んで暮らしていた人間によって大切にされるようになり、人間と密接な関係を築くようになったのが家畜化の要因と考えられています。

 古代エジプトで野生種からイエネコとなった猫ですが、その頃はキジトラしか存在していませんでした。

 現在ではさまざまな毛色の猫が存在しますが、突然変異や交配によって生まれたものと考えられています。

 サビ猫は三毛猫の一種で、三毛猫は突然変異によって生まれたとされています。日本に比較的多いとされますが、世界各地に存在しています。

 猫がエジプトからヨーロッパに広がりペットとして人間との関係が濃くなることによって、自然界では生き残れなかった目立った色合いの猫が生き残る率が高まり、さまざまな毛色の猫が増えていったと考えられています。

サビ猫の性格

優しく大人しい

 サビ猫は「賢い」とよくいわれます。あまりイタズラをせず、やんちゃなことをしないことが多いからなのでしょう。

 他の毛色の猫より不人気な傾向にありますが、飼いやすい猫であるともいわれます。

繊細

 サビ猫は怖がりの子が多い印象もあります。甘える時も、あまり出しゃばらず奥ゆかしい、おしとやかさがあります。

 自己主張が強くなく、好戦的でもないために、気が強い子とはうまくいかずにストレスを溜めてしまうこともあるようです。

 また、怖がりなので一度でも嫌な目に遭うと、その印象を払拭するのはかなり大変です。

サビ猫の特徴

瞳や肉球の色

 瞳はゴールドが多く、肉球は被毛と同様、ピンクと黒や濃い茶色が混じった色をしています。

サビ猫はメスが多い

 三毛猫にはほとんどオスが生まれないことをご存じの方は多いでしょう。これは、猫の遺伝子によるものです。

 猫の毛色は、濃淡はあれど基本的には「黒」「茶」「白」です。猫の毛色を決める遺伝子は、白以外は性別を決める染色体に付随します。

 メスの染色体は「XX」、オスの染色体は「XY」ですね。毛色の遺伝子はX染色体にしか付随しないので、オスは黒か茶色のどちらかの遺伝子しか持つことができず、そのため1色、もしくは白い毛との2色の毛色しか持つことができません。

 メスはX染色体が2本あるので「黒と茶色」の2色を持つことも可能です。それに白い毛が入れば三毛猫となるのです。

 サビ猫は白い毛がほとんど見えないこともありますが、三毛猫の一種です。そのためほぼメスしか生まれません。

 オスの三毛猫の出生率は1%以下とされ、サビ猫のオスも大変な希少種ということになります。

サビ猫にまつわる噂

サビ猫は賢い?

 サビ猫は賢く飼いやすいといわれています。

 前述の通り、サビ猫はほとんどがメス猫です。メス猫はオス猫に比べて、大人しくあまり無茶な遊びをせず、かまってちゃんではない傾向があります。

 ほぼメス猫しかしないサビ猫なので「メスの特性=サビ猫の特徴」として認識されているものと思われます。

サビ猫は幸運を運んでくる?

 「福猫」と呼ばれる「幸運を運んでくる」とされる猫がいますが、サビ猫も幸運をもたらすといわれています。

 三毛猫も福猫といわれますが、三色の毛色「白」「黒」「茶色」がそれぞれ幸運のシンボルや魔を払うなどの意味があるとされ「福をもたらす」といわれるようです。

 また、三毛猫のオスはその存在自体が非常に貴重なことから、出会えただけでもかなり幸運です。そのため三毛猫全体が幸運をもたらす猫と認識されているという意見もあります。

 サビ猫も三毛猫の一種ですから、そこから幸運を招くと言われているのかもしれません。アイルランドやスコットランドではサビ猫は幸運をもたらすと信じられており、それが欧米に広がったようです。

サビ猫に同じ柄はいません

 サビ猫は地味な色合いのせいか、里親さんは見つかりにくいことが多い傾向にあります。

 雑種の猫は、どの子も唯一無二の存在ではありますが、サビ猫は特に同じ柄は二つとしてありません。

 ぜひ本稿をきっかけに、サビ猫への理解・興味を深めていただけたら幸いです。

著者:ペトコト編集部

ペトコト編集部

獣医師やトリマーをはじめ、100人以上の専門家が執筆・監修し、病気・しつけなどの専門知識から、ドッグカフェ・宿などのレジャーまで、信頼できる最新情報を幅広くお伝えします。ペットフードについてはこちら


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/25/news174.jpg 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  2. /nl/articles/2404/26/news154.jpg 元「AKB48」メンバー、整形に250万円の近影に驚きの声「整形しすぎてて原型なくなっててびびった」
  3. /nl/articles/2404/21/news011.jpg 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  4. /nl/articles/2404/12/news174.jpg 築年数不明の平屋にある、ボロボロ床板をはがしてみたら…… 発覚したヤバい事実に「ビックリ!」「大丈夫でしたか?」心配と驚きの声
  5. /nl/articles/2404/26/news022.jpg ママの足にくっつく生後7カ月の赤ちゃん、甘えてるのかと思いきや…… 計算された行動と「ちいこい後ろ姿がかわいすぎ」て目が離せない
  6. /nl/articles/2404/25/news016.jpg 「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
  7. /nl/articles/2404/25/news069.jpg “作画軽減ガンダム”をガンプラで作成 → 使用パーツも最小限の再現ぶりに「完全に一致」「部品軽減ガンダム」
  8. /nl/articles/2404/23/news090.jpg 誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
  9. /nl/articles/2404/18/news134.jpg 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  10. /nl/articles/2404/26/news024.jpg 0歳赤ちゃん「(ママ来たっ!)」→喜びが抑えきれなくて…… 尊すぎるダンスが300万再生「心が浄化されていく」「朝から癒やされました」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」